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具合が悪くなる時間 147
あなたは1日のうちで、どの時間帯が1番調子が悪いと感じますか?
体調の悪いと感じる時間帯で、どこの臓器が悪いのかがわかります。
五臓の病と時間帯
東洋医学の古典『黄帝内経 蔵気法時論篇』によると
1,肝に病がある
夜明けに気持ちがさわやかになる。夕方に病状は重くなり、夜中(0時)に安定する。
2,心に病がある
正午に気持ちがさわやかになる。夜中(0時)に病気は重くなり、夜明けに安定する。
3,脾に病がある
正午に気持がさわやかになる。朝に病状は重くなり、夕方に安定してする。
4,肺に病がある
夕方に気持ちがさわやかになる。正午に病状は重くなり、午後には安定する。
5,腎に病がある
夜中(0時)に気持ちがさわやかになる。2時、8時、14時、20時に病状は重くなり、夕方には安定する。
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あくまで古典の話なので科学的ではないですが、現代人にも結構当てはまる人は多いんじゃないでしょうか?
最高の1日を過ごすために
子午流注(しごるちゅう)
子午流注とは、東洋医学にも自然環境の変化(昼夜変化)と体内時計の関係から考え出された時間治療法といえるもの。『子午』とは時間の意味で1日を12等分にして十二支に対応させ、『流注』は十二経絡の『気血』の運行を意味しています。
時間ごとに『気血』が各経絡に順番に流れ込み臓腑が活発に働くため、それぞれの時間帯にどう過ごせばよいかまで考えられています。
朝のモーニングルーティン
午前3〜5時(寅の刻)
『肺』の働きが活発になり『肝』で浄化された血液が呼吸とともに全身へ送り出されます。このくらいの時間から徐々に睡眠は浅くなり、血圧や脈拍などの変動が起き始め体は目覚めの準備に入ります。
*体内時計をリセット
実は人の体内時計の周期は約25時間周期。地球の自転周期と約1時間のずれがあります。そのため少しずつ体内時計が狂っていくので、リセットする必要があります。
『肺』の時刻は午前3時〜5時ですが、この時間に起きるのが難しいならば、午前5時から7時の『大腸』時間とセットにしてモーニングルーティンを組むと良いかもしれません。
今日から始めてみよう
体の「陽気」は朝陽とともに立ち上がり呼吸によって全身にめぐります。呼吸が調うことで、記憶力や集中力が高くなる。そして、ストレスにも柔軟に対処できるようになり、感情のコントロールも上手にできるようになります。
先ずは『吐く5秒、吸う5秒』の呼吸を2〜3分やってみて下さいね、
呼吸を調えよう
天人相応
『人は自然界の陰陽に通じあうもの』(内経 生気通天論篇)
約2,000年前に書かれた医書にも、人は自然界と密接な関係があり多くの影響を受けてると書かれています。そして当時の人達は、自然と調和して生活することが長寿の秘訣ということを認識していました。
サーカディアンリズム
サーカディアンリズム(概日リズム)とは、生物が昼夜の変化に適応していくために備わった約24時間周期で変動する生体リズムのこと。一般的には体内時計といわれ、ほぼ全ての生物に備わっています。睡眠と覚醒のサイクル、体温、心拍数、食欲、ホルモンの分泌なども自然環境に同調して、一定のリズムで変化し調整されています。
サーカディアンリズムが乱れると・・・
誰しも経験した事はあると思いますが、夜更かしした次の日は頭はボーッとして体はとてもダルくなります。また、サーカディアンリズムにより血圧やホルモンバランスなども調整されているため、不規則な生活が続くと肥満、高血糖、高血圧などの生活習慣病を招く危険があります。
病気になる人 ならない人
正気を充実させる
『正気存内 邪不可干(せいきぞんない じゃふかかん)』(内径 刺法論篇)
正気が体内に充満していれば、邪気は干渉することはできません。
人は悪い方にはすぐに目がいきがち。しかし体に起こった小さな良い変化に気づき目を向ける事が、心を前向きにして正気を鼓舞する手助けとなります。
西洋医学で病気を治療しているにもかかわらず、なかなかよくならない人は正気不足である事が多いと考えられます。その場合は日々の養生によって体の正気を高めていく必要があります。
人は意識した時から『気』が巡り始め、体の生理機能が活性化し始めます。今一度、ご自身の生活を見直し「食事・運動・睡眠」の改善を、自分ができる事から少しずつ始めて行ってください。
正気の保有量
正気の保有量は人それぞれ決まっています。正気の量は、イメージ的には壺の中で増えたり減ったりする水のようなもの。
「気」を補う漢方や食材を食べ続けていても、限りなく増え続ける事はなく、一定の量に達するとそれ以上は増える事はありません。
そして正気が入っている壺の形や大きさは人それぞれ。生まれた時にほぼ決まっています。この壺が小さいほど虚弱な体質となり、大きいほど病気にならない壮健な体質となります。
陰陽消長(いんようしょうちょう)
自然界の『陰(夜・秋・冬)』と『陽(昼・春・夏)』は止まることなく、たえず変化しています。
人体も、この自然の摂理に従って、日々、体調は変化しています。
調子がいい時もあれば、よくない時もあります。
もちろん、病気も症状が強く出ている時もあれば、それほどでもない時もあります。
このように体調も病気も常に止まっているわけではなく常に変化しているのです。
同じような生活をしていても、病気になる人とならない人がいます。
この違いは何なんでしょうか?
外因は内因を通じてはじめて発現する
『正気が不足するところに邪気は集まる』(素問 評熱病論)
正気とは現代的にいえば、自然治癒力といわれるもの。
人が病気になる根本的な原因は、身体の内的環境の乱れ(内因)による正気の不足が先にあると考えられています。カゼなどの感染症(外因)は発病のきっかけに過ぎません。
そして発病後の健康状態は『正気』と『邪気』との力関係により予後が変わっていきます。
夜更かしや食事などの生活の乱れ、ストレス、過労などは『病邪』と闘うための『正気』を失う原因となります。
食事と精神
五志と五味
『人に五臓あり。五気を化生し、喜・怒・思・憂・恐という情緒の動きが生み出される』(内径 天元紀大論篇)
感情は五臓から生まれます。もし特定の感情に支配されている時は、その感情を主る五臓に問題が起きているケースがあります。
そのような時は、五臓と関係がある食材を摂り養いましょう。
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五味で感情をマネジメント
1,イライラ(怒)が続くとき
酸味のもので『肝』を養う。 ⇒ 柑橘類、酢など
2,ドキドキ(喜)が続くとき
苦味のもので『心』を養う。 ⇒ 苦瓜、アスパラガス、緑茶など
3,悩みすぎてモンモン(思)が続くとき
甘味のもので『脾』を養う。 ⇒ 米、じゃがいも、大豆、かぼちゃなど
4,クヨクヨ(憂)が続くとき
辛味のもので『肺』を養う。 ⇒ 生姜、ねぎ、にら、とうがらし、こしょうなど
5,オドオド(恐)が続くとき
鹹味のもので『腎』を養う。 ⇒ 貝類、海藻類など
食事と精神
『故に神は水穀の精気なり』(霊枢 平人絶穀篇)
『神』とは精神・意識・思惟活動を指します。
現代医学的にいうならば大脳の働きのこと。『神』は飲食物から得られる『水穀の精気』により後天的に滋養されているため、人の精神状態というものは、食べ物によってつくられているのです。
天人相応 薬食同源
自然界と人は繋がっています。そして自然界の大いなる力によって生み出された食物は人を治療する薬となることもあります。
旬の食物が体にいい理由
食物は天の気(気候)と地の気(土壌)が合わさり生まれます。特に旬の食べ物が美味しいのは、各季節の大いなる力を授かっているため栄養価も高くなります。
逆に、天と地の気の恩恵を受けていない人工的に作られた加工食品ばかり食べていると、当然、体の具合は悪くなっていきます。
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