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DOMOTO箱推し民が語る概念ドロボウ 1

存在感が盗まれた説がある漫画

 ジャンケットバンクを発見した人が、作者繋がりで思い出す作品の多くはエンバンメイズであると言う説。そして、そこから、存在感を盗まれた等とネタにされるのが概念ドロボウと言う説。

 全三巻(全十五幕)と短めなので、存在感が薄いのは否めない。纏め方からして、打ち切り感も否めない。エンバンメイズは六巻で完結しているので長編とは言えないが、読者が思い出しがちなのはこちら。

 そんな、存在感が盗まれた説も出ている概念ドロボウ。始まり方は、割とリモートを思い出させた。講談社から出ている漫画、リモート。二十年以上前にドラマ化されたが、日テレの推理ドラマ特集(令和六年末~令和七年年始)には選ばれなかった作品である。金田一少年の事件簿は、第一期から特集に入っていた辺り、こちらの存在感も盗まれたのかも知れない。知らんけど。

 何故、リモートを思い出したかと言えば、若い女刑事が捜査協力依頼の為に「推理力は有るが癖の強い相手」を訪問するシーンから物語は始まるからだ。あくまで物語の始まりであって、事件は既に起きているが細かいことは放置しておく。なお、ドラマは二十年以上前の放送なので、記憶がウロなので書いている内容に間違いはあると思う。金田一少年の事件簿ならば、三十周年に地上波で再放送もされたが、リモートは当時の記憶しか無いので色々とウロ。

 原作、金田一少年は少年漫画(当時)だから買ったが、リモートは青年漫画(ヤングマガジン掲載)だから買わなかったのもある。当時は子供だったもので。しかし、ブンブブーンの相撲部屋回で「ボブやんけ」となった位には配役が脳に染みている。

 概念ドロボウの推理担当キャラは、別に疲れて引きこもっていない。何なら、ダサい刑事をコーディネートする為に外出する。そして、値段の高さに飛び出た「ぬのなのに」と言う発言。これはもう、ネットミームと化した

 布だぜ?

の亜種ではなかろうか?

 SNSが発達したお陰で、ライブに行けなくとも二人のトークが知れる時代。ライブで、相変わらずの服飾センスのトークを発揮していたのも、SNSの投稿から分かって面白い。ブンブブーンのコーディネート対決では綿花を添え、相方が寒かろうと(コーディネートには関係なく)百円しないコートを選ぶセンスからしても、服に金をかけることは考えていなそうな氷室警視。対し、ZOZOTOWNとコラボし(て予想していた売り上げよりもパンケーキモリモリなレベルでコラボ商品が売れ)た初代金田一少年。流石は異脳同(堂)名やで。

 コーディネートが完了した後、いよいよ捜査パートに移る。そして、献血した後で強制石ころ帽子状態になる刑事。物理的には存在しているが、道端の石ころのように気に留められることはない。ただ、物理的には存在しているから、罪悪感が無ければ食料は手に入れられるし、何かしらにぶつかる。アンテン様の能力の場合、物に触れることすら出来なくなっていた辺り、物理的に干渉が可能な分、対処方法が在った。どちらにしろ、死んだ瞬間に遺体が転がり出る(認識される)が。

 そうして、認識は出来なくとも物理的に干渉が出来ることで、犯人の居場所を突き止め、周囲からはマジックのようにとられるシーンを挟んでからの逮捕劇。そうして、最初の事件は終わり、刑事ものにありがちな相棒のようなコンビが誕生したのだった。存在感は程々に有るのが良い。

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伊野聖月
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