nanoPad2・nanoKey2等をRekordboxに使うに当たっての注意
note、連続して書くと褒められるから嬉しいですね。
今回は機材の話。特にCDJ-HID等でDJするに当たってCUEが使えない、もしくはHotCUEは3つまでこともあるからnanoPad2やnanoKey2使うか!っていうことがあると思うんですが、実は罠があるという話を。(VJしててLaunchPadとかを使ってたからこそこの仕様に気づけたのはあります)
この独特の仕様によりコンパクトであるにも関わらずDJにおけるnanoPad/nanoKeyユーザーはRekordboxユーザーではあまり見かけません。(TRAKTORでは割といます)
もちろんDDJ-XP1やXP2はRekordbox公式対応機材でCUEの色が反映される&USB-CDJでも使用できたりするので便利で信頼性も高いですが、いかんせん高価で物理重量も重いです。なのでnanoPad2やnanoKey2等を運用したいと思ってる人もおそらくはいると思います。
nanoPad2/nanoKey2とレコボの組み合わせにて起こる現象
結論から。
MIDI信号を書き換えないと事故ります。
どういうことか?っていうとパッド系ボタン系のMIDIコンにアサインできる信号にはNoteとCC(コントロールチェンジ)の2種類があります。
以下の記事が詳しいです。
軽く説明すると、
Note→鍵盤楽器などで音を奏でる向きの信号。押したときと離したとき両方信号が行く。
CC→モードチェンジなど向きの信号。押したとき信号が行く。(離したときの信号はなし)
という特性があります。
特にnanoPad2、nanoKontrol2においては購入時パッドの信号はNoteになっています。
つまり・・・
Rekordboxは基本的に右上のMIDIから入り、使いたい機能を登録、Learnを押してPad等を押して登録する。
LearnでMIDIコンを記録しようとすると押したときの信号が登録されるのですが、そのあと離したとき発する信号が上書きされます。
結論から言うと、HotCueやPadEffect等はデフォルト設定で素直にアサインすると「離したとき」に発動します。(PadEffectはアサインしたボタンを離しても発動しっぱなし)
なので、MIDIコンの信号を予めCCに変更しておく必要があります。
KORG Kontrol EditorでのMIDIコンの設定
MIDIコンの信号を変えるにはKORGの場合はKorgKontrolEditorが公式から出てるのでこちらを使います。
注意ですが、Rekordbox(や他のDJVJソフト等)を開いた状態で作業を行うとコントローラーが認識されません。(基本的にはMIDIコンは1つのソフトでしか使えず、Rekordboxは起動した時点で空いているMIDIコンをすべてRekordboxに使うんだね!と認識してしまう特性があるためです)
これを使って、すべての「Note」を「Control Change」にします。
すべてのパッドがCCになれば完了です。なお、2ページ目以降(シーン2-4)に別の機能を持たせたい方は、Scene2~4も同様にCCに設定し、Scene1と別の数字が入るよう設定してください。
この時点ではまだMIDIコンの書き換えが済んでいません。転送→シーン・データの書き込みでMIDIコンの信号を書き換えることができます。
EditによってMIDIコンそのものの信号が書き換えられるため、このMIDIコンは他のPCに接続してもCCの信号が出るMIDIコンとして使えます。
念のためシーンデータファイルを保管しておくことをおすすめします。
(余談ですがKORG以外のメーカーでも同様の信号書き換えソフトがあることが多いです)
Rekordboxでの作業
KORG Kontrol Editorを閉じ、再びRekordboxを開きます。
あとはほしい機能を登録してLearnを押し、当てがいたいMIDIコンのPad等を押せば、アサインされます。
例としてHotCueならこんな感じです。
デッキごとの動作を指定する場合もあるのでそのときはデッキ番号も入力。これで使えるようになります。
一応動作確認もしましょう。
これでnanoPad2やnanoKey2が正常に使えるようになります。
(信号そのものを書き換えるため、DTM等でNoteのほうが都合がいいような場合は動作が変になることがあります。もしNanoシリーズをDJとDTMで両方使う場合、DJ用とDTM用は分けることをおすすめします。)
まとめ
まとめると・・・
・外部コントローラーを使用する場合は信号をnoteでなくCC(ControlChange)にする
・コントローラーのエディットをするときはRekordboxを一旦閉じて作業する
ことがポイントです。
nanoPad2やnanoKey2が余っている場合、DJ用に使用することもできますがアサインに注意が必要です。
キーボードアサインが結果的には一番荷物が軽く確実性もあるのですが、検索を多く行う人にとっては検索中にHotCueが発動してしまったりするので小さいMIDIコンを使いたいという人もいるとは思います。
お金や運搬できる余裕があればDDJ-XP1やXP2などを使用するのがもちろんおすすめですが、nanoシリーズのほうが重量が軽く運用に合う人もいるかと思います。
参考になれば幸いです。