マーダーミステリーファン、制作者におススメの小説・映画・アニメ
今回の記事では、わたしがおススメする小説、映画、アニメをひとつずつご紹介します。中でも、マーダーミステリーファンの方には特に楽しんでもらえるのではないか、また、制作者の方には参考にできる要素がある、という視点でご紹介します。
小説「六人の嘘つきな大学生」
成長著しいIT企業「スピラリンクス」の最終選考。最終に残った六人が内定に相応しい者を議論する中、六通の封筒が発見される。そこには六人それぞれの「罪」が告発されていた。犯人は誰か、究極の心理戦スタート。
上記Amazonのページより引用
こちらのあらすじをご覧いただければ分かる通り、死体こそ発見されないものの、お話の構造が非常にマーダーミステリーに似ています。就活の最終選考において、告発文の入った封筒を用意した「犯人」は誰なのか。疑心暗鬼の議論が始まります。
ジャンルとしてはミステリーであり、犯人は誰かという推理要素が面白いのはもちろんなのですが、就活についての生々しい描写や、二転三転とする予想外のストーリーはエンタメとして非常によくできています。
伏線回収やミスリードの置き方は非常に鮮やかであり、この作者の持ち味と言えます。この手法はマーダーミステリーを制作する上でもいい刺激になったり、ヒントとして活用できる内容もあると感じました。
誰かと感想を語り合いたくなるような小説です。とても面白いので、おススメです。
映画「ナイブズ・アウト」
NY郊外の館で、巨大な出版社の創設者ハーラン・スロンビーが85歳の誕生日パーティーの翌朝、遺体で発見される。名探偵ブノワ・ブランは、匿名の人物からこの事件の調査依頼を受けることになる。パーティーに参加していた資産家の家族や看護師、家政婦ら屋敷にいた全員が第一容疑者。調査が進むうちに名探偵が家族のもつれた謎を解き明かし、事件の真相に迫っていく―。
上記Amazonのページより引用
名探偵、豪華な屋敷、殺された資産家と遺言、家族の関係のもつれ、まさに超王道のミステリーと言ってよいストーリーです。
特にマーダーミステリーと共通点としてあげられるのが、登場人物たちにはひと癖ふた癖とあり、それぞれが秘密や後ろめたい何かを持っていること。これが視聴者や登場人物たちの間に疑念を生むわけですが、この構造はマーダーミステリーでも定番の手法となっています。
映画として非常によくまとまっており、テンポよく進むので最後までダレずに見ることができます。果たして犯人は誰なのか、予想しながら楽しんでみてください。
アニメ「オッドタクシー」
そこは見慣れているはずの街だが、何かが少し違っている……。タクシー運転手・小戸川は、平凡な生活を送っているが、身寄りがなく他人とも関わりたがらず、少し偏屈で無口な変わり者。彼の運ぶ客はどこか癖のある者ばかり。何気ない人々の会話が、やがて失踪中の一人の少女に繋がっていく。
Wikipediaのページより引用
こちらは今年放送されたアニメ。キャラクターが動物の見た目をしており可愛らしい雰囲気なのかと思いきや、内容は硬派なガチサスペンス。推理要素もあると言えばあるのですが、ある事件にまつわる出来事が次々と明らかになっていく展開や、登場人物にまつわるストーリーを楽しむものとなっています。
なぜこの記事で紹介したかと言うと、このアニメは登場人物が多いのですが、彼らの相関関係が非常に複雑に絡み合っており、それによってひとつの物語が作り上げられる点です。「え、こことここでそういう繋がりが!?」という驚きは、マーダーミステリーにもよくあるシーンですよね。
脚本が今まで見たアニメの中でも屈指の出来の良さであり、こんな話を作れることに、賞賛せざるをえません。最後まで一気に見たくなること請け合いです、これは本当におススメです。
3作品の共通点はネタバレ厳禁であること
これらの作品、いずれもネタバレを聞いてしまうことで楽しみが削がれる構造になっています。まさにこれもマーダーミステリーとの共通点と言えるのですが、SNSなどを使用している方は特に、ネタバレというのはいつ踏んづけてしまうか予想ができないものです。そうなる前に、是非これらの作品に触れてみてください。後悔させない、と自信を持って言えるクオリティのモノしか紹介していませんので。
それでは今回は以上です。