見たこと[もない/がある]木ですから
日立グループのCMソング「この木なんの木」にこんな歌詞がある
見たこともない木だから、見たこともない花が咲くでしょう。確かにそうかもしれない。だって見たことない木だし、ポテンシャルも未知数だ。すんごい花が咲いたらどうしよう。
でも、見たことがある木でも、どんな花が咲くのかってよく覚えていない。うちの近所のあの木、そういえばどんな花が咲くんだ。寝ているうちにすんごい花が咲いていたらどうしよう。
つまりこれは、以下の4パターンに分かれることになる。
「この木なんの木」は①のパターンである。うちの近所の木は②だ。④は木も花もどっちも見たことがあるから、特に驚きはない。
問題は③である。
なんだか見たこともない木がある。幹はひと抱えあるほど太く、どっしりとした姿からは年輪を感じさせる。太い枝はうねうねとねじれ、先にいくほど細く細く伸び、その場の気配をふわりと掴むよう。生い茂った緑は濃く、その木だけスポットライトを消されたのかよう。
なんだこの木は。見たこともない木だ。
でも、あの太い枝を突き破るように咲いているのは、真っ赤なチューリップではないか。
怖い。見たこともない木から、見たことがある花が咲いているほうが怖いな。見ちゃいけない裏の顔を見てしまった感。知らない方がよかった。この木なんの木 気にしない木。
ちなみに、あのCMの「日立の樹」は5代目であり、初代と5代目は同じ木らしい。ハワイにあるモンキーポッドという木だ。どんな花が咲くのだろうか。
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