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気温23℃湿度55%の世界の縁と線【週報】
今週の週報です
2025/02/09 国名
スロベニア(Slovenia)って、世界で唯一「LOVE」が入っている国名だと聞いた。おしゃれ。
2025/02/10 文学性の違い
バンドが解散する理由で「音楽性の違い」というのがよくあるけど、「文学性の違い」もあったりしないのだろうか。「あいつの歌詞に合わせてギターを弾くなんて」みたいなのありそう。
2025/02/11 確定申告
毎年この時期には確定申告をほぼ終わらせてしまうのだけど、今年は全然手が付けられない。早く確定申告が終わった世界に行きたい。
確定申告が終わった世界は気温22℃湿度55%で、花は咲き小鳥は歌い海は鎮まり、ベッドはフカフカで窓からは穏やかな風が頬を撫で、常に小腹は満たされており、テレビをつけても「カピバラが温泉に入りました」みたいな平和なニュースしか流れてこない、そんな最高の世界なのだろう。
でも確定申告をしているので税金はちゃんと取られてしまうのだろう。
2025/02/12 通り抜け
「この街から暴力団を追放しよう!」という標語を見ると「この街に暴力団がいるんだ……」と思う。知ることは大切だが、知らなかったことで確かに存在していた平和もある。
あと、「通り抜けお断り」という張り紙で「ここ通り抜けできるんだ……」と気付くこともある。通り抜けてほしくない。でも言うとバレちゃう。むずかしい。
2025/02/13 縁線図鑑
東急電鉄のメディア『縁線図鑑』に記事が掲載されました。
沿線に根付いたお店と、そのお店を訪れる人の縁を取り上げたメディア。他のお店の記事も人情であふれていて、行きつけのお店があるっていいな……と改めて思った取材でした。
ちなみに飲食店の取材はすごく久しぶり。美味しいものを食べても「美味しい~」しかボキャブラリーがないので……。王様のブランチを脳内に降臨させて頑張りました。
2025/02/14 放出される
政府の備蓄米約21万トンが放出される、というニュースを見る。「放出される」というフレーズを見ると、僕の頭の中の『逃走中』のナレーターの人が「放出される!」と叫んでしまう。いつもハンターを放出しているから。
「ティモンディ高岸の活躍により、備蓄米21万トンが、放出される!」
言ってそう。なにかミッションに成功したんだろうな。ハンターの目をかいくぐって、巨大な倉庫の奥にたどりついたティモンディ高岸さん。真っ赤なレバーを両手でつかみ、雄叫びをあげながらガコン!と下げると、コンクリートの扉がゆっくりと左右に開き、大量の備蓄米がザーッ!とあふれ出すんだ。
2025/02/15 まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書
『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』を読みました。
人文系の論文執筆について書かれた本。アーギュメント(主張)の立て方にはじまり、パラグラフ・ライティングや引用と批判のやり方、それぞれのパラグラフに持たせる役割など、丁寧に言葉を尽くして書いていて、あぁこれを知ってると知ってないとでは論文のクオリティ全然違うだろうなぁと思う。自分の主張をいかに説得力を持たせて表現するか、という意味では、論文に限らずレビューや批評文の執筆にもすごく役立ちそう。
そして話は論文の書き方で終わらず、研究と世界、研究と人生をつなぎ、研究を続ける意味とは何かというゾーンに入っていく。論文はあくまで手段であって、目的はあくまでここにある。人生を研究に引き寄せるメソッドは、研究以外の仕事論にも通じる。なぜ働くのか、なぜ生きるのか。勇気が出る本だった。
また来週です。
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