見出し画像

リモート出演だけど顔を出さない『イッテQ!』の完璧さに震える

新型コロナウィルス感染拡大防止の影響で、出演者をリモートで出演させる番組が増えてきた。

『あさイチ』は博多華丸・大吉がリモートで出演しているし、『ヒルナンデス!』はスタジオのナンチャン以外全員がリモートでの出演。

先週の『王様のブランチ』も、オープニングはスタジオの山形純菜アナ以外は全員リモート。番組中盤には一般視聴者をリモートでつないでゲスト出演させるなどしていた。そんな手があるのか。

ソーシャルディスタンスを確保できない、その代替手段としてのリモート出演に各番組が頼るなか、4月19日放送『イッテQ!』は他と様子が違った。

ウッチャン以外の全員が「電話」での出演だった。


いつものスタジオセット(合成)にいるのは内村光良のみ。他のレギュラー陣(イモトアヤコ、宮川大輔、手越祐也、出川哲朗、ロッチ中岡、いとうあさこ、森三中大島&村上、椿鬼奴、ガンバレルーヤ)とは電話でつながっている。顔出しのリモート出演じゃない。

その代わり、会話をグループLINE風に編集していたこれがめちゃくちゃ面白かった。

とにかく会話のテンポがいいのだ。『ヒルナンデス!』を見てると、リモート出演している者同士の会話はどうしても遅く感じてしまう。電話のほうが遅延が少ないし、会話がポンポン進む。

でも音声だけだと情報が入りづらいので、テロップにはしたい。とは言え、10人近い人数のテロップが入り乱れるとわかりにくい。グループLINEなら複数人のトークを自然に見せられるし、話したことが残るので会話を追いやすい。

そしてスタジオにはウッチャンだけがいるので、「深夜のラジオじゃねぇ!」と全体を俯瞰したツッコミもできる。

出演者たちの準備も最小限で済むだろう。スマホで話すだけならスタッフの同行もいらないし、メイクや衣装の準備も必要無い。

完璧だ……と震えた。

リモート出演は演出としては目新しく、出演者たちが画面の中で並んでいる姿は面白い。それぞれが別の場所にいることを示す意味でも、顔出し出演にしたいところ。

でもそんな巷のブームに乗らず、「面白くするにはどうしたらいいか」という芯を考えた結果、あえての「電話」になったと思うのだ。すごい。

* * * * *

海外ロケが厳しくなった『イッテQ!』だけど、その逆境にこれからどんな手で立ち向かうか楽しみ。

以前、イモトがカナダでロケができなくなったとき、帰国後に埼玉の森林で「ここはカナダ」ということにしてロケをしたこともあるくらいだから。



いいなと思ったら応援しよう!

井上マサキ
スキを押すと「今日のラッキー路線図」で表示されます。