「高輪ゲートウェイ駅」を路線図にどうやって入れるか
JR山手線にできる新駅の名前が「高輪ゲートウェイ駅」に決まりましたね。
山手線の駅名でカタカナを採用するのは初めてだったり、駅名を公募して6万件も集まったのに130位だった「高輪ゲートウェイ」を採用しちゃったり、ネットでも否が多目の賛否両論が渦巻いておりますが……。
この長い駅名、路線図にとっても一大事なんですよ。路線図マニアとしては「『高輪ゲートウェイ』という長い駅名を、品川と田町のあいだにどうやっていれるのか?」が、どうしても気になります。
たとえばJR東日本の首都圏近郊路線図を見てみると……。
品川−田町間はこうなってます。
元々、品川と田町のあいだに何かしらの新駅が入るのは予定されていたこと。田町と浜松町をちょっと上に移動してスペースを空けることにはなっていたと思うんですよ(浜松町を動かすと東京モノレールにも影響があるのでそれはそれで大変ですが……)
ここに「高輪ゲートウェイ(Takanawa Gateway)」を挿入するとなると、大崎のローマ字にまで駅名がかぶってしまいそう。じゃぁ高輪/ゲートウェイで2行にしようか、となると、浜松町がなおさらパニックになっちゃう。高輪ゲートウェイだけフォントを小さくするのもなんか変だし……。
もっと大変なのが英語バージョン(PDF)
小手先ではどうにもならない予感がします。
ほかの路線図はどうなってるのか見てみましょうか。JR南武線のホームにあるご利用案内。
山手線の駅をズラす余裕はありそう。ただ、縦に「高輪ゲートウェイ」と書くと、五反田から伸びる都営浅草線にぶつからないか気になります。
JR以外にも影響はあります。地下鉄や私鉄にも山手線の駅は描いてあるんです。
PASMO・Suicaご利用案内(PDF)。北品川を下げて、右下から斜めに駅名を差し込むしかないかな……。
東京メトロの詳細版路線図。歩いて乗り換えられるであろう泉岳寺駅のそばに高輪ゲートウェイ駅を置くことになりそう。右側にあるゆりかもめのループにまでかぶってしまうかも。
都営地下鉄(PDF)の路線図は、駅名と路線がかぶらないように描かれているんです。それだけでも気をつかうのに、泉岳寺駅との乗換駅に指定されると「高輪ゲートウェイ」の文字を枠で囲って泉岳寺とつなげねばなりません。厳しい戦いが予想されます。
東葉高速鉄道の近郊路線図。こちらは余裕がありそう。
スマホアプリ「路線図」から。JR・私鉄・地下鉄が一枚に載っていて、線路の交差や並び順も忠実に再現している路線図です。駅は追加できそうだけど、駅名はどこに入れれば……。
業界最高密度と言っても過言ではないほぼ日の路線図に至ってはこの通り。品川を左にずらす余裕が若干ありますね。とはいえ、泉岳寺との乗り換え駅になると、こちらも枠で囲う必要がでてきます。
……と、いろいろ見ていたんですが、いちばんビックリしたのがつくばエクスプレスの駅にある広域路線図でした。
あらかじめ品川と田町のあいだがグッと空いてる……!
品川と浜松町の中心に田町を置いても何も不自然じゃないはず。あらかじめ新駅追加を見越してのこのスペースでしょう。シールをペタリと貼れば対策完了です。すごい。
新駅が追加されるたび路線図は更新されるもの。いわば「路線図は生き物」なんですが、「高輪ゲートウェイ」ではなく「高輪」だけだったら、だいぶ負担も減ったのではと思います。なんでゲートウェイって付けちゃったんでしょうね……。
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