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DTMでの作曲・編曲テクニック:初心者からプロを目指すためのポイント


DTMでの作曲・編曲テクニック:初心者からプロを目指すためのポイント

DTM(デスクトップミュージック)は、コンピュータを使用して音楽を制作する方法で、現代の音楽制作において欠かせないものです。パソコンや作曲ソフト(DAW)を使えば、自宅でもプロフェッショナルなレベルの楽曲を制作することができます。ここでは、初心者からプロを目指す方に向けて、作曲と編曲のテクニックを詳しく紹介します。

1. 作曲の基本ステップ

DTMでの作曲はアイデアを具現化することが出発点です。以下は、DTMを活用して作曲を進める際の基本的なステップです。

a. メロディの作成 メロディは曲の中で最も重要な要素のひとつです。DTMでは、ピアノロールを使用してメロディを入力し、再生しながら確認することができます。

シンプルなメロディから始めて、徐々に装飾音やハーモニーを加えることで楽曲が進展していきます。例えば、短い4小節や8小節のフレーズを繰り返しながら、自然な流れで展開していくと良いでしょう。


b. コード進行の選定 メロディを基にコード進行を考えることで、楽曲の雰囲気を決定づけることができます。I-IV-V-Iのような基本的なコード進行は、ポップスやロックにおいてよく使用される進行です。

DTMではコードを試しながら聴くことができるため、初心者でも試行錯誤しやすく、自分の好みに合った進行を見つけることができます。

c. リズムセクションの構築 ビートやドラムパターンは曲全体のノリを生み出します。DTMではプログラムドラムやサンプルパックを使って簡単にリズムを作成することができます。

基本的な4ビートや8ビートのパターンを始めとして、フィルを追加して楽曲にアクセントを加えることで、聴き手を飽きさせない展開が可能になります。


2. 編曲(アレンジ)テクニック

編曲は、単調なメロディとコードに生命を吹き込む工程です。ここでは、編曲の際に意識すべきポイントを紹介します。

a. 楽器の選定 使用する楽器の選び方によって、楽曲の印象は大きく変わります。例えば、ポップスではピアノとストリングスを組み合わせてドラマチックな雰囲気を出したり、ロックではエレキギターを主体にしたアレンジが一般的です。

DTMの利点は、楽器の音源を手軽に変更し、違う組み合わせを試せることです。


b. ダイナミクスと強弱の表現 曲全体の中で強弱をつけることは非常に重要です。サビに向かって徐々に音量を上げたり、ブリッジ部分で音量を下げて緊張感を作るなど、聴き手を引き込む演出を心がけましょう。DAWのオートメーション機能を使用することで、フェードイン・アウトや音量の細かな調整が可能です。

c. ステレオスペースの活用 ステレオパンニングを駆使して各楽器を配置することで、曲に奥行きが生まれます。ギターやシンセサイザーを左右に振り分け、ボーカルやベースはセンターに配置することで、バランスの取れた音場が形成されます。このテクニックは、プロの楽曲に近づけるために非常に有効です。

3. サウンド加工テクニック

楽曲の質感を高めるためには、エフェクトや音の加工が重要です。

a. EQ(イコライザー)の活用 イコライザーを使って各楽器の周波数帯域を調整することで、音がクリアになります。例えば、ボーカルの中域を少し強調したり、不要な低域をカットして楽曲全体をスッキリさせることができます。
EQはミキシングで最も多用されるツールの一つです。

b. リバーブとディレイの使い方 リバーブを加えることで、楽器やボーカルに空間の広がりを持たせることができます。ホールリバーブやルームリバーブなど、楽曲の雰囲気に合わせて適切な種類を選びましょう。

ディレイはエコー効果を生み出し、特にボーカルやギターの音を豊かにするのに適しています。

c. コンプレッサーの応用 コンプレッサーは音量のばらつきを抑えて一定にすることで、音の統一感を持たせるエフェクトです。ボーカルのダイナミクスを揃えたり、ドラムのアタックを強調するために使用します。

初心者は最初、プリセットを試しながら効果を理解し、徐々に自分で調整を行うのがおすすめです。


4. より高いレベルを目指すためのテクニック

DTMを深く理解し、上達するためにはいくつかの工夫が必要です。

a. 参考曲の分析 自分の好きな曲を分析することで、作曲や編曲のヒントを得ることができます。特に、どのようなコード進行が使われているか、リズムパターンはどうなっているかなどを確認し、参考にすることでオリジナル曲に活かせます。

b. 自由な発想で試行錯誤する DTMは失敗を恐れずに新しいアイデアを試せる環境です。新しい音源やプラグインを使い、普段とは違う編曲スタイルを試すことで、自分の音楽の幅を広げることができます。

c. フィードバックを得る 他人の耳で自分の曲を聴いてもらうことも成長の助けになります。SNSやコミュニティに楽曲をシェアし、意見をもらうことで新しい視点が得られるでしょう。フィードバックを元に改善を重ねることで、次第に完成度の高い楽曲を作れるようになります。

d. ミキシングとマスタリング 最後の仕上げとして、ミキシングとマスタリングは欠かせません。ミキシングでは各トラックの音量やバランスを調整し、エフェクトを使って楽曲を洗練させます。

マスタリングは全体の音圧を調整し、どの再生機器でも高品質に聴こえるようにするプロセスです。

まとめ

DTMでの作曲や編曲は、アイデアを形にする楽しみから始まり、細部の加工によって完成度を高めるまでの一連の作業です。ここで紹介したテクニックを駆使することで、初心者でもプロフェッショナルな楽曲制作に近づけることができます。

試行錯誤を恐れず、日々新しいことに挑戦し、自分だけの音楽スタイルを追求してください。音楽制作の旅は、努力と創造力の結晶です。


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作曲初心者の為のコード進行と音楽制作のヒント: 最低限の知識や作曲にまつわる考え方

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この本では楽器(ギターやキーボード等)を始めてコードが弾けるようになった、そして作曲に挑戦したい!でも何から始めれば良いか分からないという人に向けて書いた本です。

ある程度ギターなどの楽器が弾ける事を前提に話をすすめています。

難しい音楽理論をなるべく省き、作曲で使えるテクニックや考え方をまとめました。
「最低限の音楽理論も少し書いています。」

本書ではコード進行についての内容が多くなっています。

また作曲(コード進行等)にフォーカスしているため歌詞についてはまた別の機会に取り上げてみようと思っています。

また本書では洋楽の音楽の参考例が多く出てきます。それは著者の私が洋楽が好きで洋楽から多くのことを学んだためです。

それに日本のミュージシャンでも多くの人が洋楽を参考にして作曲をしているという事もあります。

この機会に皆様も洋楽を聞いてみてください。ヒントになることが沢山あると思います。




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