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作曲家VSリスナー[素人] 終わりなき戦い
作曲家VSリスナー[素人] 終わりなき戦い
音楽を作る作曲家にとって、リスナーの反応は永遠のテーマです。プロでもアマチュアでも、「良い曲を作りたい」という思いは同じでしょう。
しかし、音楽理論を駆使した高度な作品を作ったとしても、必ずしもリスナーに響くとは限りません。一方で、理論を知らないリスナーでも「なんか良い」「なんか良くない」と直感的に判断する力を持っています。このギャップに苦しむ作曲家は多いのではないでしょうか。
この記事では、作曲家がこのジレンマをどう克服すれば良いのかについて深掘りします。
素人リスナーが「なんか良い」と感じる理由
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リスナーの大半は音楽理論を学んでいません。それでも彼らは「心地よい」「好き」「退屈」などの感覚を瞬時に判断できます。この直感的な評価は、主に以下の要素から成り立っています。
1. メロディの親しみやすさ
繰り返しや予測可能なフレーズは、リスナーに安心感を与えます。一方で、少しの意外性を加えることで印象に残りやすくなります。
2. リズムの心地よさ
人間は心拍や歩行のリズムに近いビートを自然と心地よく感じます。特定のテンポやアクセントの配置が「なんか良い」と感じさせる鍵です。
3. 感情を喚起するコード進行
メジャーコードは明るさや希望、マイナーコードは哀愁や寂しさを感じさせます。よく知られるコード進行(I–V–vi–IVなど)は特に効果的です。
4. 音色やアレンジの影響
柔らかいピアノの音色や切れ味のあるギターリフなど、音の質感そのものが感覚に訴えかけます。
リスナーは理論的にこれらを理解していないものの、日々の音楽体験を通じて自然と「良さ」を学んでいます。ここに作曲家の挑戦が生まれます。
作曲家の葛藤:理論か感覚か?
作曲家が「なんか良い曲」を作るには、感覚と理論のどちらが重要でしょうか?
理論だけではダメ
理論を徹底して学び、それを忠実に守った曲が必ずヒットするわけではありません。意図が明確すぎる曲は「作られた感」を与え、聴く側に違和感を覚えさせます。
感覚だけでは続かない
逆に、完全に感覚に頼って曲を作り続けるのも限界があります。感覚はムラがあり、日々の気分や環境に左右されやすいため、安定した創作が難しくなります。
必要なのは「潜在意識」
ここで鍵となるのが「潜在意識」です。理論と感覚をどちらも取り入れ、それらを自分の中で統合することが重要です。日々の経験や音楽体験を通じて、潜在意識に蓄積された感覚が曲作りに生きてきます。
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作曲家が身につけるべき能力
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