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White World

ここ数日、デザインについて考えている。

考えれば考えるほど、その重要性に気づく。

自社のロゴをつくるときに、数十万かけて、一流のデザイナーさんに思いを伝えカタチにしてもらったときのことを思い出す。

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今、あの時と同じような気持ちで向き合っている事業があり、それらのデザインにも関わることができる幸せ、そして不安を感じている。


シンプルな世界が好きだ。

ガチャガチャ説明しないでも伝わるような、そこにいるだけでその人の本質が伝わってくるような。


純真無垢で生まれ、大人になるにつれ、経験や知識を積み上げ、この世界で生きる術を身につける。けど、それが重りになって、本来の純粋性のまま生きられなくなってもがく。

あるとき、生きづらさの臨界点に達して、それを手放す旅をはじめる。あらたな「もがきの旅」がはじまるけど、以前のそれよりはスッキリしていて、自分が本来の自分に戻り始めていることに気づく。


制限まみれの地球のあれこれを体験をするために生まれてきた僕たちは、文字通り、体験することが使命だと思う。そして、僕たちは歩きながら、ときに走って立ち止まりながら、どんな自分で生きるか、どんな世界を望んでいるかを考えている。

自分が生を終えるときには、きっと何をやってきたかを振り返るのだろう。自分の哲学、人生観、最後に振り返るときに見返すのは、これまでの実績や資料、誰かの言葉ではなく、もっとシンプルなもののような気がする。
そのシンプルなものの一つがデザインだと思う。


無印良品のアートディレクターもつとめる、デザイナーの原研哉さんの世界観が好き。白を重要視したデザインを手掛ける世界最高峰のデザイナーだと思う。

ずっと前から好きな色は「白」だった。

10代の頃、一番好きな色は?と彼女に聞かれ「白」と答えたら変な目で見られた。そこから気を使って赤とか青とか黄色とか「三番目や四番目に好きな色」を答えるようになった。(二番目に好きな色は水色)


けど、本当に好きな色は、ずっと白だ。白をつきつめ、突き抜けた世界の果てに、すべての色があるというか、全てが完璧に調和する世界があると思う。


強烈に自己を主張するわけでもなく、すべてを受け入れ、真っ白なキャンパスに誰がどんな色で絵を描いてもOK。けど、そこにある自由の中には、配慮があり、決して無法地帯でバラバラではなく、俯瞰してみるとパズルのピースのように、全てが調和されている世界。


僕は無印が好きだけど、強烈なファンってわけじゃまったくない。でも、なかったら寂しいし、ない人生はあまりイメージできない。

生活の一部、だけど熱狂的でも、執着しているわけでもない。そこに当たり前にあるもので、思い立ったら気軽に足を運ぶ場所。


地球を思う時、持続可能な世界を目指すが解だけど、人はより瞬間的な刹那に快楽を求めている。

結果はでるけど乖離している、そんな中で、結果も出しながら聖なる拡大反映、サスティナブルな世界を創造するにはどうすればいいか。

クソ真面目な自分が顔を出した時、いつも立ち戻るのは「白ってなんだっけ」「純真無垢な、イノセントな世界ってなんだっけ」だ。


原さんの静かだけどどこまでも力強い信念と、無印の世界観から多くのこと、そして本質的な価値を学んでいる。





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