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「Null(ゼロ、形なく限りなく無の状態)」「but(しかし)」「Rich(祝福、満たされている)」
こんにちは。静岡県島田市で民営の学童保育と習い事の施設「まなびと学童保育のTerakoyaラフ」をスタートした、たなかまいです。
今日は大切なことを教えてもらったなぁという気づきを記します。
笹間に初潜入
ご縁があり、島田市の川根をのぼっていたところにある、笹間というエリアで2拠点生活をされている前川さんご夫婦とお話をしてきました。島田市緑茶化計画のロゴデザインや、商業複合施設のKADODE OOIGAWAのロゴデザインを手がけられたデザイナーさんです。
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日本全国、色んな場所でデザインを中心としたクリエイティブな活動、イベント、講演などでお忙しい方なのですが、ロゴデザインがきっかけで笹間にもお住まいを構え、お茶づくり、そして地域活性化に繋がる活動をされています。
笹間は茶畑と山に囲まれ、豊かな自然を楽しむことができる地域です。いわゆる限界集落で、以前は2,000人いた人口も現在は300人ほど。お茶農家を辞める方もどんどん出てきて、耕作放棄地になってしまうような畑をなんとか次の世代に繋げようと、みなさん知恵を出し合いながら工夫されています。同じ島田市内にありながら、一度も行ったことがなかった場所でした。
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一言でいうと、辺境の地です。
車が1台しか通れないくねくね道を辿って辿って、ようやく辿り着く場所。
デジタル化され何もかもが便利で、でも人と人の距離は遠くなってしまったような生活に慣れてしまった人にとっては、不便がてんこ盛りで、でも忘れていた大切なものがしっかり息づいている、”人々の営み”がありました。
コムサイズムの「あぁ、日本の生活。」っていう広告ビジュアルを思い出しました。
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与えることは奪うことと等しい
前川さんが色んな話をしてくださったのですが、中でも私の胸にひっかかったものが「与えることは奪うことと等しい。」という言葉でした。
それはどういうことかというと、何もかも用意された環境や空間、それが必ずしも豊かさや幸せには繋がらない、ということです。
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”子ども達が見ている景色、興味。
そのゴールを共有して、興味を引き出す、視野を広げる。
それはあなたの役割だけれども、「答えを教えてしまう。」それは違うよ。
先回りだよ。
彼らの思考を深めていないよ。
それは彼らの人生を豊かにする本質ではないよ。”
と言われたような気持ちで、ハッとしました。
笹間に来た子ども達は、「アイパッド出して」と親に言わないそうです。
そこには盛大な自然が広がっていて、虫をとること、山で遊ぶこと、川で泳ぐこと、そういうことで子ども達は忙しいからです。
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本当のまなびとは
私はストリートダンスを子ども達に教えることもやっているわけですが、私がダンスを始めたのは大学1年生で、当時はYoutubeもSNSも今ほど情報がなく、ビデオやDVDを巻き戻して何度も再生し真似をしたり、イベントに行ってカッコいい動きを目に焼き付けたり(デジカメはあったはずですが、活用できてなかった気がします。使おうよ!昔の自分!)、大阪や東京まで足を運んで本物を見に行ったり。ああでもない、こうでもないの繰り返し、見よう見まねで練習したものでした。
一方で、今の子ども達はダンスを学ぼうと思えば、様々な選択肢があり、情報もいっぱいです。レッスンを増やせばスキルは短期間で上がるかもしれません。でも、「そうじゃないんだよな」感が実は自分の中にあって。インプットしたものの中から、「じゃあ自分はこうしたい、これがかっこいい!」を見つけて、自分なりにアウトプットする。誰に評価されるでもなく、自分にとってのベストを尽くす。それを体験してもらうことこそが、大事なんじゃないのかなと。そういった機会を奪ってやしないないかと。
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Terakoyaラフで提供している「まなびコース」においても、それは言えることで。子ども達にとってのまなびの機会を与えることが、逆に奪ってしまっていることになっていないか?
自戒を込めて。
私の好きなシティ・ポップ・アーティストの「Nulbarich」。このバンド名の由来は「Null(ゼロ、形なく限りなく無の状態)」「but(しかし)」「Rich(祝福、満たされている)」の言葉を繋げた造語です。
その言葉にピッタリな笹間、そして子ども達にとってどんな環境がほんとうに豊かなのか、という問い。とても考えさせられた1日でした。(2024年11月12日)
ではまたね。
このnoteと一緒に聞いてほしいおすすめソング
NEW ERA/Nulbarich
まぁラフにタフに goですよ、うんうん。
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ここまで読んでいただき、ほんとうにありがとうございました!
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