フィリピンのガールズグループ・BINI -OPMとダンスとメッセージ-
1892年に創刊のアメリカのファッション誌『Vogue』が、10代の女子に向けて出版している姉妹誌『Teen Vogue』。その『Teen Vogue』が2024年1月に、『2024年に注目すべき12のガールズグループ(12 Girl Groups to Watch in 2024)』を、ダウンタウン浜田さんの『キングオブコント』のコール並に・・・、発表ー!しています。
その12組のガールズグループには・・・
BABYMONSTER 「SHEESH」 M/V
2024年4月1日にリリースしたデビュー曲「SHEESH」のVideo再生数が、およそ1ヶ月で2億回を超えた韓国のガールズグループ・BABYMONSTER(ベイビーモンスター)。
ATARASHII GAKKO! 「Tokyo Calling」 Official Music Video
2024年に、世界最大級の音楽フェス『コーチェラ』やヨーロッパ最大級の音楽フェス『プリマヴェーラ・サウンド』などに出演した日本のユニット・ATARASHII GAKKO! a.k.a. 新しい学校のリーダーズ。
FLO 「Walk Like This」
イギリスのラジオ・BBCが行っている新しい音楽の才能を見つける世論調査の『Sound of 2023』で1位、イギリス最大の音楽の祭典『ブリット・アワード』で期待の新人アーティストへ贈られる『ライジング・スター賞』を受賞した平均年齢20歳、UK発のR&Bガールズグループ・FLO(フロー)。
国、軸とする音楽カテゴリー、活動の方向性も異なる『Teen Vogue』が選ぶ『2024年に注目すべき12のガールズグループ(12 Girl Groups to Watch in 2024)』。その中に、ガールズグループが多く爆誕している韓国や日本、アメリカやヨーロッパではない国で活動をするガールズグループが、1組選ばれています。それが、日本から南西へおよそ3000キロ、飛行機に乗れば5時間ほどで行ける、太平洋に浮かぶおよそ7000もの島々で構成されている島国・・・
BINI 「Cherry On Top」 Official Music Video
フィリピンのガールズグループ、BINI(ビニ)!とうとう来たな・・・、BINIについて書ける、この時が(漢 a.k.a. GAMIさんをサンプリング)!↑の「Cherry On Top」は、BINIが2024年7月にリリースした最新曲で、プロデュースは、USのリアーナさんやデュア・リパさんなどの楽曲制作に参加してきたSkylar Monesさんと、LE SSERAFIMやXGなどの楽曲制作に参加してきたShintaro Yasudaさん。曲は、2ステップ調。歌詞は英語で、”私の存在がプレゼント まるでみんな大好きなスウィーツのトップのチェリー キミも世界も夢中にさせちゃうよ”的なことを歌っているぽいです。Videoのディレクターは、フィリピンのボーイズグループ・SB19が2023年にリリースして世界的にバズったヒット曲「Gento」のMVを撮ったKerbs Balagtasさんで、架空のチェリータウンに舞い降りて人々を夢中にさせるBINIとパフォーマンスシーンで構成しています。再生回数は公開1週間で、およそ1000万回です!
フィリピンのガールズグループ・BINIは、フィリピンの放送局であるABS-CBNが開催したオーディションによってメンバーが選ばれ、2年間のトレーニングを受けた後、2021年6月にシングル「Born To Win 」でデビューしたらしいです。
BINI 「Born To Win」 Official Music Video
メンバーは、AIAH(アイア)さん、COLET(コレット)さん、GWEN(グウェン)さん、MALOI(マロイ)さん、JHOANNA(ジョアンナ)さん、MIKHA(ミカ)さん、SHEENA(シーナ)さん、STACEY(ステイシー)さんの8人。BINIっていうグループ名は、フィリピンの公用語であるタガログ語で”若い女の子”を意味する”BINIBINI”に由来しているそうですよ。
そんなBINIは、音楽授賞式などで自分たちの音楽カテゴリーを”P-Pop”と発言しているそうですが、フィリピンの新聞『Manila Bulletin』は、こんな風に書いています。
また、アメリカのビルボード誌のフィリピン版『Billboard Philippines』などは、BINIは”国民的ガールズグループ”で、そして”OPM”のガールズグループであるって書いています。OPMは簡単にいいますと、”フィリピンの人によって作詞・作曲、そして歌われた曲”のこと。UAEの新聞『The National』によりますと、1945年までアメリカの植民地だったフィリピンでかつて一般的だったのは”英語”を使用した歌、それが1960年代から1970年代にかけてOPM(オリジナル・フィリピンミュージック)に人気が移っていったみたいです。そんなOPMのアーティストで、『CNN Philippines』によると1990年代に名曲を数多くリリースしたのがバンドの、Smokey Mountain(スモーキー・マウンテン)。BINIは、2021年6月にデビュー曲「Born To Win」をリリースするおよそ半年前の2020年11月に、OPMのバンド・Smokey Mountainの曲をプレデビュー曲的な感じでカバーしています。
BINI 「Da Coconut Nut」 Official Music Video
Smokey Mountain 「Da Coconut Nut」 Official Lyric Video
曲は、原曲を制作したフィリピンのミュージシャン・Ryan Cayabyabさんが編曲を行った、エレクトロポップ調。一方で振付けは、BTSやTWICEとかを手掛けてきた韓国のMoon Yeon-jooさんとKwan Seong-chanさんが担当。Videoのディレクターは、フィリピン在住でK-Popがマジで好きっぽいKring Kimさんで、アタシは"Hey boy"という歌の始まりから曲の構造あと振付けにTWICEの影響を感じました。あと、お盆より少し早いですが、家(事故物件)の中に夜中になるとブキミな霊の存在を感じてます、それも毎日!稲川淳二さん『怪談ナイト』レベルに、怖いなー怖いなー。寝苦しいので”月曜から夜ふかし”して調査(※ただネット検索するだけ)してみましたら、フィリピンの首都・マニラにあるサント・トーマス大学が出版したたぶん書籍『Philippine Pop Culture — Music』の中で、BINIの韓国・TWICEからの影響を指摘していました。
そんなTWICEの影響を受けているっぽい”P-Pop”のガールズグループ・BINIですが、フィリピンを感じることができる曲は他にもあります。あと言いたいだけだけど、『人にはどうしても退けない時があります!』(©竈門炭治郎)
BINI 「I Feel Good」 Official Music Video
2022年9月にリリースされた、2nd アルバム『Feel Good』の収録曲。プロデューサーはフィリピンのJumbo de Belenさんで、曲は90年代~00年代リバイバル系のバブルガムポップらしくってラップも入っています。Videoは「Cherry On Top」と同じKerbs Balagtasさんで、映像がフィリピンの90年代後半から00年代前半のポップカルチャーを散りばめてるらしいですよ!まずファッションはトレンドだったらしい色鮮やかなクロップド丈のトップスに、アクセがビーズのネックレスと派手なピアス、髪は三つ編みかカラフルなクリップで纏めたセット。メンバー紹介カットは、フィリピンのセレブリティが表紙の”アーティストノート”をパロディ。フィリピンでいうカラオケ『ビデオケ』の映像も再現しているみたいですが、たぶん2:32あたりだと思います。
プレデビュー曲「Da Coconut Nut」からのデビュー曲「Born To Win」で、フィリピンで早くも注目をされていたらしいBINI。その人気が数字として表れたのはフィリピンのメディア『One MEGA』によりますと2023年11月にリリースした曲で、ダンスがSuperブレークのきっかけになったみたいですよ。
BINI 「Pantropiko」 Performance Video
国際女性デーに合わせた2024年3月8日にリリースされた1st EP『Talaarawan(※日本語の意味は、日記)』。その先行シングルとして、2023年11月リリースされた曲「Pantropiko」。プロデュースは、「I Feel Good」と同じフィリピンのJumbo De Belenさんとか、ソングライターも全てフィリピンの人みたいです。曲は、アフリカやラテン、カリブ音楽の影響を受けたバブルガムポップ系のサマーチューンですって。曲名の「Pantropiko」は”トロピカル”的な意味で、歌詞はタガログ語で日本P-POP普及委員会さんの翻訳を野菜ドロボウ並にパクリますと、”恋愛ってこんな気持ちなの? とても気分がいい 真夏の心地よいアイランドみたい 早く君と一緒にそこに行きたい”って歌っています!勉強をしないでYouTubeばっかり見ているバカのアタシではなく、頭が良い人による翻訳なので自信を持って言い切ります。Videoは、「Cherry On Top」「I Feel Good」と同じKerbs Balagtasさんがディレクターで、フィリピン北部のルソン島にあるサンバレス州のビーチで撮影していて、振付けに、メンバーのSHEENA(シーナ)さんが参加しているそうですよ。
その「Pantropiko」はリリースから数ヶ月後にTikTokでのダンスチャレンジを入口にバイラルとなって、フィリピンの音楽チャートを上昇。そして2024年4月に、Spotifyのデイリーチャート・フィリピン版で1位に!SpotifyとYouTube Musicでの再生数も、1億回を超えたんですって!さや香のYouTubeチャンネル並に・・・、ヤバない?
曲、ダンスに続きましてBINIの人気を押し上げているのが、歌詞に込められたメッセージみたいですよ。
BINI 「Karera」 Official Music Video
BINIの2024年時点最大のヒット曲「Pantropiko」が収録された1st EP『Talaarawan』の先行シングルとして、2023年9月リリースされた曲「Karera」。プロデュースは、「I Feel Good」「Pantropiko」と同じフィリピンのJumbo De Belenさんとか、ラップパートはメンバーのCOLET(コレット)さん、MIKHA(ミカ)さん、STACEY(ステイシー)さんが制作に参加しているみたいです。曲は、たぶんトロピカルハウス。曲名の「Karera」は”競争”的な意味で、歌詞はChatGPTによると、”自分ではどうにもできないことを心配している でもちょっと待って 誰かがキミを追いかけているの? 一番でなければならないなんて誰が言ったの 心配しないで人生は競争じゃないし 人生に失敗なんてないから”的なことを歌っているっぽくて、「Karera」は、メンタルヘルスの問題を取り上げていて、韓国のBTSばりにセルフケアの重要性と社会的プレッシャーに屈しないことをテーマにしているんですって!そのメッセージは、フィリピンの特に学生たちの心にブッ刺さって、学校の卒業式でSuperかけられたんですって!Videoも、「Cherry On Top」「I Feel Good」「Pantropiko」と同じKerbs Balagtasさんがディレクターで、”新たな始まり”を象徴した自然がモチーフになっているらしくて、外からやって来たナニかを心に抱えたBINIが音楽やダンスやチーム友達によって再生するストーリーを撮ってると思います。あと映像はTWICE「Dance The Night Away」感も、エロ詩吟並にあると思います!
またフィリピンは、ドキュメンタリー映画『アウト・ラン 走れ!LGBT政党』によりますと・・・ 『1990年代からゲイ解放運動が盛んになり、1994年にアジアで初めてLGBTのパレードを行うなど、世界的にもLGBTが暮らしやすい国』として、バカのアタシ以外は知られているそうですが・・・。TT←『アメリカズ・ゴット・タレント』のチョコプラだよ
BINI 「Huwag Muna Tayong Umuwi」 LIVE on the Wish USA Bus
BINIが、2022年9月にリリースした2nd アルバム『Feel Good』の収録曲。曲名の「Huwag Muna Tayong Umuwi」はChatGPTによると”まだ家に帰らないで”的な意味で、歌詞では”まだ家に帰らないで ここにしばらくいて あなたと私の夢が強くなっていく あなたの笑顔が闇を追い払う”などをクソ上手いボーカルで歌っていて、性別の境界を越えた歌詞のラブソングとして、フィリピンのメディア『One MEGA』によりますと、LGBTQIA+コミュニティの人たちの間で特に人気となったらしいです。このことに触れて曲の制作に参加したフィリピンのアーティスト・Nica del Rosarioさんは、『クィア(Queer:性的マイノリティ)の愛とストレートの愛がそれほど違わない』、人を愛することにそれほど違いはないって発言をしています!
↑は、ドラァグクイーンとコラボするBINIの図!およそ1分半の間、映像がずーっとSuper最&高(NewJeansとKPPさんのマッシュアップ)。
曲やダンス、メッセージなどによってフィリピンの国民的ガールズグループの座についたBINIは、タイアップソングもいくつか歌っているのですが・・・、そのクオリティが、バカリズムさんのネタ『女子と女子』のキラーワード”この曲、良くない?”的にハイレベルなのも、BINIらしさだと思ってます!
BINI x Super Crunch 「Super Crush」 Official Music Video
BINIが2023年7月にリリースした、フィリピンのお菓子『Super Crunch』とコラボ。作詞作曲はフィリピンのソングライターたちみたいで、曲はドリーミーな感じの中に2ステップとジャージークラブを合わせていると思います。BINI感ある美しいボーカル&コーラスで、歌詞は韻を多く踏んでいてリズミカルです。歌詞は、”目を覚ました瞬間から スーパークランチに夢中なの”的なことを歌っているぽくて、MVはBINIがお菓子の世界に入り込む映像になってます。Videoの再生数は、およそ560万回です!
BINIのヤバいタイアップソングは、他にもー。
BINI 「Fit Me Fresh Tint」 Official Music Video | #MaybellineXBINI
2023年4月にリリースした、Maybellineとのコラボ。ソングライターとかは分かりませんが、曲は2ステップ調だと思います。Videoの再生数は、およそ640万回!
Shakey's Super Delivery is FREE, FREE, FREE!
2022年9月にリリースした、Shakey'sとのコラボ。ソングライターもどうやったら世界から戦争&軍隊が無くなるかも分かりませんが、曲はビッグバンド調だと思います。Videoの再生数は、およそ470万回!
2021年に活動をスタートさせてから、およそ3年・・・。”Born To Win”から始まったフィリピンのガールズグループ・BINIの活動は2024年6月、初めてのソロコンサート『BINIverse』にまで至っている。『BINIverse』の会場はフィリピンの首都・マニラに隣接するケソン市にあるホール、New Frontier Theater。キャパシティは、ウィキペディアによるとおよそ2400人。当日の様子は、インスタグラムで少し知ることができます。
フィリピンの国民的ガールズグループとして、アタシは会場が少し小さいように感じます。だがBINIは、『BINIverse』を前にした2024年4月に自分たちの活動の目標について、このような発信をしています。
BINIは今年、2024年7月24日・・・、アメリカのロサンゼルスで開催される”世界最大級のKカルチャーフェスティバル”『KCON LA』のステージに立つことを発表した。TWICEが所属するJYPエンターテイメントのNMIXXとかと一緒に!観客動員数は、およそ10万人と推測される。アタシ調べですが、フィリピンで"P-Pop”が誕生したのは1990年代前半で、その歴史はまだ30年ほどです。J-PopやK-Popに続いて、世界の様々な国で生まれているポップミュージックのグループ。その中の1つであるP-PopのガールズグループとしてBINIは、世界の音楽シーンをリードするアメリカで催されるK-Popのステージに上がる。そのステージでBINIはきっと、フィリピンの歴史や文化に根付いた音楽”OPM”に、P-Popらしいダンスを加え、現代社会や性差別などへのメッセージが入った歌をうたう、たぶん ”I Feel Good”って!!そして、”Born To Win”ともネ。そのステージは、配信とかってされるのかしら?クッソ観たいな!高い塀で囲まれた、臭い飯がでるお部屋で・・・。
BINI 「Salamin, Salamin」 Official Music Video
”鏡よ鏡よ鏡さん””この夢の中で目覚めたくないよ”。Salaminは、タガログ語で鏡っていう意味があるらしいですよ。