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K-Pop'24年7〜9月の新曲と台湾&日本などとの関連

韓国エンタメニュースのKstyleによりますと、2024年9月に、『台湾のガールズグループが初めてK-POP市場にチャレンジする』そうです。その前に、『台湾で多くのファンに愛され、活動する彼女たちの姿』とかが盛り込まれたティーザー映像が、2024年7月に公開されたみたいです。

젠블루를 아시나요? | GENBLUE Debut Reality Show TEASER

韓国のK-Pop界にデビューする初めての台湾のガールズグループの名前は、GENBLUE(幻藍小熊・ジェンブルー)。そしてGENBLUE(幻藍小熊・ジェンブルー)は2024年9月2日、韓国デビューを実現しました。

GENBLUE (젠블루) 「COCOCO」 MV

GENBLUEは、韓国のメディアによりますと、”台湾で史上最高の制作金額が投資されたサバイバル番組『未来少女(NEXT GIRLZ)』を通じて選抜された9人組のガールズグループ”。9人のメンバーのうち6人が、K-Popシーンへのチャレンジを決めたみたいです。メンバーは全員が台湾出身で、XXIN(シン)さん、AYAKO(アヤコ)さん、LILI(リリ)さん、YUAN(ウィエン)さん、AYEON(アヨン)さん、NICO(ニコ)さんの6人。デビュー曲は、PSY & SUGA (BTS)「That That」やAgust D「대취타」など”SUGAちゃん最高No.1”といえる曲のソングライターである韓国のEL CAPITXN(チャン・イジョン)さんと、GOT7とかのソングライターである韓国のFRANTSさんがプロデューサーで、アフロビーツにダンスホールとジャージークラブを足してる感です。歌詞はChatGPTによりますと、”ウチらは止まらない レーシングカーに乗って ロケットみたいに 頂点へ進み続けてマネーをゲトる”的なことを歌っているみたいですよ。 Videoは、VFXを多用して歌詞を拾いながら、GENBLUE(幻藍小熊)のロゴとレーシングカーに乗っている感を映しています。

FacebookからパクってきたGENBLUE(幻藍小熊)のロゴ

MVは公開およそ10日で、再生回数680万オーバーです!!・・・ギョギョギョ!(©さかなクン)

台湾のアイドルについて、音楽評論家・石谷崇史(いしたに たかし)さんは論文『日本ブームと台湾芸能界』で、このように記録しています。

台湾のいわゆるアイドル誕生は1980年代半ばのことであった。台湾の松田聖子とも呼ばれた元祖アイドル、金瑞瑤(チンレイヤオ)のデビュー以降、もともと歌唱力を基準に成り立っていた芸能界が、”かわいさ”を求めるようになった。ただ、先駆というものは世の常として、大ヒットするというものではなく、比較的地味にその活動がなされていたように思う。

石谷崇史 『日本ブームと台湾芸能界』

台湾の元祖アイドル・金瑞瑤(チン レイヤオ)さんが1982年4月にリリースしたデビュー曲の映像が、YouTubeにありました!

金瑞瑤 「飛向你飛向我」 1982

”台湾の松田聖子とも呼ばれた”らしい金瑞瑤(チン レイヤオ)さんですが、デビュー曲「飛向你飛向我」は日本の河合奈保子さんの曲「スマイル・フォー・ミー」のカバーです。で、中国語版ウィキペディア『維基百科』にも、”金瑞瑤(チン レイヤオ)の登場は、当時の日本と同様に、台湾もビジュアルを重視したアイドルの時代を迎えることを意味する”って書かれています。
1982年に”アイドル”が誕生した、台湾。ガールズグループは、それからおよそ3年後に生まれるみたいです。解説をしてくれるのは、音楽評論家・石谷崇史さんの論文『日本ブームと台湾芸能界』です。映画泥棒かルパン三世『カリオストロの城』みたいに心髄を盗みます。

(1980年代半ば)頃、日本の芸能界と言えば、おニャン子クラブ全盛の時代。台湾は戒厳令下にあり、日本に関する文化一切の輸入が規制されていたが、日本で大ブレイクしていたアイドル文化に興味を持ち、日本を旅行などで訪れていた当時のプロデューサー達は、台湾で独自のアイドルを誕生させることに興味を持ったのである。(中略)
(1985年末)頃にデビューした2人組、城市少女(シェンスーシャオヌイ=シティガール)も当時注目の人気アイドルであった。日本のピンクレディーにも学んだ”2人組アイドル”は、彼女達が先駆となった (中略)

石谷崇史 『日本ブームと台湾芸能界』

中国語版ウィキペディア『維基百科』によりますと、1985年12月にデビューした台湾の2人組ガールズグループ、城市少女(シェンスーシャオヌイ=シティガール)のMVが、YouTubeに違法アップロードされていました。台湾警察が出動する前に、どうぞ!

城市少女 「来跳舞」 mv

2024年9月に、韓国・K-Popシーンにデビューした台湾のガールズグループ・GENBLUE (젠블루・ジェンブルー) の起源、城市少女(シェンスーシャオヌイ=シティガール)。そこから台湾のポップミュージックグループは、流れの幅を広げていきます・・・。

このように、台湾のアイドルはまず女性から始まったのだが、その後に今度は男性アイドルが大流行した。1989年には日本の少年隊を意識して結成された小虎隊(シャオフートゥイ)が大ブレイク。(中略)台湾でのこういったアイドル文化出現の背景には、(中略)、戒厳令を解除し、言論統制を緩和し、民主化を歩みつつあった当時の台湾は、コンピュータ産業を主に経済力を着実に伸ばしてきた。そして、世界一の外貨準備高を保有するに至り、人々の生活にも娯楽を楽しむ余裕が出てきた。

石谷崇史 『日本ブームと台湾芸能界』

コレらの出来事と近い時代・・・。台湾から海を隔てて北へおよそ1500キロの場所でも、”アイドル”が生まれます。その場所は・・・

Google

韓国!正式名称は、大韓民国。学校では教えてくれないそこんトコロを教えてくれるのは、北海道大学の金成玟(キム ソンミン)教授です。

1987年から96年まで、韓国社会は活気にあふれていた。経済的には、「漢江(ハンガン)の奇跡」ともいわれる60年代から80年代にかけての高度成長を受け継ぎ、10%前後の成長率を維持していた。文化的にも、軍事政権による権威主義時代の抑圧から脱却しつつあった。(中略)
韓国社会の活気を代弁するかのように、華麗なパフォーマンスのダンス音楽が若者を中心に流行した。(中略)
そのなかで若いダンス歌手が次々と現れた。まだ「アイドル」という言葉がなかった当時の韓国では、この新しいポップミュージシャンたちを「ビデオ型歌手」と称した。ルックス、歌唱力、パフォーマンスを同時にウリにして、10代からの絶大な人気を得るミュージシャン。K-POPアイドルの歴史は、ここからはじまったのである
そのビデオ型歌手であり、韓国で「初のアイドル・ボーイバンド」として語られる男性3人組グループ「ソバンチャ(소방차)」1987年のデビュー曲「オジェパム・イヤギ(ゆうべの話)」のヒットは、ダンス音楽とアイドルグループのかたちを韓国に定着させるきっかけとなった。(中略)
ソバンチャの歌とファッション、ダンスは、明らかに日本の3人組アイドル少年隊を連想させるものだった。

金成玟 『K-POP 新感覚のメディア』

K-POPアイドルの歴史のはじまりである、韓国で最初のアイドル・ボーイバンドとして語られる男性3人組グループ・ソバンチャ(소방차)の1987年のデビュー曲「オジェパム・イヤギ(ゆうべの話)」が、サンドウィッチマンのネタ「花嫁の手紙」みたいにパソコンで調べてみたら、YouTubeにありました!あと、ケロロ軍曹であります。

소방차(Sobangcha) 「어젯밤 이야기」 KBS 19880312 방송

ソバンチャ(소방차)の「オジェパム・イヤギ(ゆうべの話・어젯밤 이야기)」の・・・、オレたちのIUさんカバーver.。

IU(아이유) 「어젯밤 이야기 [Eojetbam Iyagi] : Last night story」 MV

そして日本の・・・、ごっつええ感じver.。

オジャパメン

台湾も韓国も、国民の自由が制限される”戒厳令下”&”軍事政権下”を抜けて国(※台湾は、国ではなく”地域”だって)が経済的に成長する中で、日本のアイドルに影響を受けて”アイドル”が誕生したようです。そして男性アイドルにおいては、日本の少年隊という影響源まで一致しています。ただちょっと違うのは・・・、アイドルが誕生したのは、台湾の方が韓国よりも2~5年ほど早いということ!(※アタシが現在までにゲトった資料を根拠にしています。)

それからおよそ30年・・・。世界は変化した。その変化を教えてくれるのは、北海道大学の金成玟(キム ソンミン)教授が2024年1月に出した新刊。その内容を本代2500円のもとをとる勢いで、パクります。

TWICEとIZ*ONEの成功以降、K-POPアイドルになるために日本から移動する若者は後を絶たない。2019年、イギリスの『ガーディアン』紙は、AKB48の元メンバー竹内美宥(みゆ)など、K-POPアイドルに挑戦する日本の若者に関する特集記事を掲載した。記事によれば、韓国のある有名K-POP予備学校に毎年登録している日本人の数は500人にのぼっているという。日本でオーディションを準備する若者を含むとその数はさらに増える。(中略)
2023年9月現在、日本人メンバーが活躍している多国籍アイドルグループは、19のボーイバンドと25のガールグループにのぼる。

金成玟 『日韓ポピュラー音楽史 歌謡曲からK-POPの時代まで』

そして2023年9月以降も、日本人メンバーが活躍している多国籍アイドルグループは韓国で爆誕しています!

BABYMONSTER 「FOREVER」 M/V

韓国のYGエンターテインメントから、BLACKPINKから7年の時間をおいて2023年11月にデビューしたガールズグループ・BABYMONSTER(ベイビーモンスター)。メンバーは韓国出身のAHYEON(アヒョン)さん・RAMI(ラミ)さん・RORA(ローラ)さん、タイ出身のPHARITA(ファリタ)さん・CHIQUITA(チキータ)さん、日本出身のRUKA(ルカ)・ASA(アサ)さんの7人。2024年7月にリリースされた「FOREVER」は最新曲で、2nd アルバムの収録曲らしいです。曲はYGエンターテインメントの、Choice37さん、LPさん、Yang Hyun-suk(ヤン・ヒョンソク)さんがプロデュースで、ヴァースがフォンク(Phonk)とレゲエでサビがディスコだと思います。歌詞はナイツみたいにヤホーで「FOREVER 日本語訳」って検索したところ、”私を手に入れたと思ってたよね全部夢な 私って完璧でイケててまぶしいけど悪い子 みんな見てて 月明かりの下で踊っている 私も今夜のこの気持ちも止められない 永遠に”的なことを歌っているそうです。Videoは、(G)I-DLE「TOMBOY」「Nxde」「Queencard」やaespa「DRAMA」とかのMVも撮っている韓国のSam Son (손승희)さんがディレクター!マジやばい(←東京03の公演『タチの悪い流れ』)。テーマは、夜に地球というステージで輝くシンデレラっぽいですよ。


日本人メンバーが活躍している2023年9月以降に爆誕したK-Popの多国籍アイドルグループは、他にも・・・。

MEOVV 「MEOW」 M/V

BLACKPINKや2NE1を手がけたプロデューサーのTEDDYさんが、2015年に設立したYGエンターテインメント傘下のレーベル『THE BLACK LABEL』。その『THE BLACK LABEL』から2024年9月に初めてデビューしたガールズグループが、MEOVV(ミヤオ)。メンバーは、韓国人のSOOIN(スイン)さん・NARIN(ナリン)さん、韓国系アメリカ人のGAWON(ガウォン)さん・ELLA(エラ)さん、日本人のANNA(アンナ)さんの5人。デビュー曲「MEOW」はソングライターが、韓国からTEDDYさん、イギリスからClaudia Valentinaさん、スウェーデンからZikaiさん、アメリカのBilly Walshさんとかが参加してて、アフロビーツ調だと思います。歌詞はナイツみたいにゴーグルで「MEOW 日本語訳」と検索したところ、”私たちが驚かせてやるから  みんな友達ここで踊って全部ひっくり返してやる ウォン、円、ドル みんなゲトる”的なことを歌っているそうです。Videoは、地下とルーフトップ、ストリートとステージ、スポーツウェアとハイブランド、チーム友達と未確認生物、あとさまざまな乗り物が映ります。

でもね・・・。BABYMONSTERのRUKA(ルカ)さんやASA(アサ)さん、MEOVVのANNA(アンナ)さんにしろゴールは、K-Popグループでのデビューではないと北海道大学の金成玟(キムソンミン)教授はいいます。まだまだ貧しい心で、着ている服もメルカリで買ったユニクロの古着で、2500円の本代のもとをとるために文章をパクります。

変わったのは若者たちの移動の方向だけではない。男性アイドルグループJO1とNiziUを輩出した『PRODUCE 101 Japan』と『Nizi Project』をはじめとする、K-POPのオーディションフォーマットとノウハウ、マネージメントシステム、資本が、「韓国から日本へ」と移動の方向を変えている。こうした日韓の活発な移動は、K-POPから「ワールドスター」が輩出される限り続くであろう

金成玟 『日韓ポピュラー音楽史 歌謡曲からK-POPの時代まで』

日本のアイドル文化が、台湾つづいて韓国へ渡り、そして2010年代にその文化の中心は韓国に移った・・・。でも目指すゴールは、韓国から海を越えた先の世界にあるようです。2024年8月、韓国のガールズグループが海を越えた自由の国へ金と”ドーナツ“のアイデアをゲトりに行っています・・・!

YOUNG POSSE (영파씨) 「ATE THAT」 MV

2023年10月に1st ミニアルバム『MACARONI CHEESE』をリリースしてデビューしたガールズグループ、YOUNG POSSE (영파씨・ヤングパッシ)。メンバーは、SUNHYE(チョン・ソネ)さん、YEONJUNG(ウィ・ヨンジョン)さん、JIANA(ジアナ)さん、DOEUN(ドウン)さん、JIEUN(ハン・ジウン)さんの5人。YOUNG POSSE (영파씨) というグループ名は、日本のメディアによると、デビューした時に平均年齢が16歳というK-Popシーン最年少デビューのガールズグループであることから”YOUNG”、”POSSE”はラテン語の可能・できるという意味に由来しているんだって。最新曲「ATE THAT」は、2024年8月にリリースした3rdシングルのタイトル曲。ソングライターに韓国のラッパーのKIGGENさんやRick Bridgesさんが参加しているみたいで、G-FUNK系のニュージャックスウィングだと思います。リリックはChatGPTによると、”ウチらはステージをただ楽しんでいるだけ 西東 北南 どんな味だってデリバリーするから 余さず味わい尽くしてよ”的なことを歌っているっぽいですよ。VideoはアメリカのBen Proulxさんがディレクター。電気代がかかるのでアタシはプレーしたことがありませんがゲーム『グランド・セフト・オート』のパロディーで、ビジュアルやタイポグラフィなどウェストコーストみも散りばめられています。その中で、韓国のガールズグループがアメリカの財産を知的財産ふくめて奪いに行っていてまじ最高だと思います!!言うことがないです、あっ・・・ 英検5級に落ちたアタシの語学力では、言えることがねぇの間違いでした。(←『BATTLE SUMMIT II』のBenjazzyさん)

最近は、韓国だけでなく、オーストラリアやニュージーランドへ行く日本人も増えているみたいですよ。出稼ぎで。あと、黄泉の国とオテル・ドゥ・ミクニにも!