研究日誌 3
リリース前というは、なかなか忙しくなるもので、音源・ジャケ・MVなどのクリエイションが完パケしてから、プレスリリース用の文章を書いたり、告知の準備、関係者に音源の送付&挨拶、YoutubeやサブスクのURLまとめたりなど、あれもやらなきゃ&これもやらなきゃ、がまるで文化祭の2日前のような「思いついたらやるスタイル」で遂行される。ガムテープの買い出しのように。
大したプロモーションもしない横須賀の小さなレコード会社でも、諸々の事務作業をしてると、あっという間に時間が過ぎてしまう。
リリースの1週間前になってバンドに「あ、そろそろリリースのSNS告知をお願いね」と連絡をする始末。この自らの悪魔的段取りの悪さは仕事力がコロナ禍の影響によって欠けたためです!と、誰かになんか言われたらそういう言い訳をしようと考えながらラーメンを啜る昼下がり。
5月7日 00:00より Fallsheeps 3rd Single "レスピレーション"を配信リリース。
レーベルとしても、久しぶりのリリースになる。ライブという大事なプロモーション活動が社会情勢的にかなり制限されるため、音源を作ることは今それなりのリスクがあるが、少し前によしか(Fallsheeps ベース)の言葉が頭に残ってる。
「自分の好きなバンドが新しい音源出したら嬉しくないですか?」
全くもってその通りでくらった。単純に好きなバンドの新譜は嬉しい。
Fallsheepsやレーベルに所属するバンドのファン・リスナー・フォロワーが一体どれくらいいるのか分からないけど、その人たちに届いてバイブスが上がってくれれば嬉しい。(あとできれば口コミで広めてほしい)
レスピレーション、日本語で「呼吸」という意味。生活をしている上で溜まるストレス・不安・葛藤、マイナスな気持ちを深呼吸をして吐き出し、歩み出すことを肯定してくれる曲。
スタジオ練習でこの曲を弾いてる時、社会人1年目の時を思い出した。
まだ日が暗いほど朝早く出勤中、駅までの道を歩いていた時の情景。慣れない仕事や満員電車に辟易する毎日。それでもなんとか頑張ろうと思って、駅前でグッと堪えてた頃の記憶。結局その会社は8ヶ月で辞めたけど。
スタジオの練習中、その時の感情を思い出して弾いたら「上田さん、今のギターめっちゃ良いすね 笑」と淳太(Fallsheeps Gt /Vo )に褒められた。
おそらくほとんどの人が抱えるであろう、仕事に行きたくない・学校に行きたくない・バイトだるい、という俗世エモーションだけでなく、生きている意味を真剣に考え、悩んでいる時期に反応する曲だと思う。このタイミングで聴いてほしい、という淳太の考えでもあって、5/7というGWの終わりをリリース日にした。
そのことも汲んで、PRの文章を考えた。
横須賀を拠点に活動するオルタナティブロックバンド、Fallsheepsが3rdシングル “レスピレーション”をリリース。優しくもエッジの効いた音像に仕上がった今作は、朝のやわらかい陽の光が景色を包むような、ぬくもりのある優しいサウンドが特長的な音楽へと辿り着いた。温かい音に重なる熱いシンガロングパートは、濁った感情を吐き出し、瑞々しい空気を吸い込む大きな深呼吸のように、前に進む気持ちを持たせてくれる。誰もが抱える不安や葛藤、日々の生活でできる小さな歪みを肯定し、今を生きる一人ひとりに向けた決意の歌である。
そして、いつきがデザインしたジャケも素晴らしい作品になった。ドアの先は光。この曲のイメージが視覚化されてる。
5/7 00:00 - 下記URLより配信スタート
https://linkco.re/Zm3sd2DM