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父と私
土谷 貞雄さん(63) 建築家
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絵について、教えてください。
僕の中にある父は偉大で、愛する存在であると同時に、父親のようになりたくないという感情も同時にあるようだ。いつも砂山を自分で壊してしまうのはそれが本当にしたいことなのでなく、砂山を作れる能力を父親に見せたかったのかもしれない。父が死んで25年近くが過ぎた。それでも強く、いいにつけ、悪いにつけ父のことを考えている。今、父をはっきりと愛していると言おう。そして彼の想いを全て受け止めよう。彼の苦しみ、悲しみ、寂しさ、そして愛情も、それができる自分であるように、そのことのために僕は生まれてきたのかもしれない。岸の向こうに見える父に歩み寄り、抱きしめあっているこの風景には、僕のこれからの歩む道が示されてるように思える。夢現で見たこの風景は、確かに僕が見た風景だ。愛と優しさに溢れている。