すてきな女(ひと)の服
すてきなひと
40年前
バレエスクールのゆみ先生は
とある公演の日
ホワイトのケーブルニットに全身を包まれて
それはそれは格好良かった
30年前
バイト先のなつみさんは
リーバイス501に黒のギャルソンを閉め
ノリのきいた白いYシャツを着て
髪はキュッと一つ結び
ほぼすっぴんのつやつやのお肌で
口紅と同じ 真っ赤なマニキュアの薬指に
立て爪のダイヤのプラチナリングをして
小さな本をキリっとした姿勢で読んでいた
現在
大好きな同僚
難しい大量の案件を軽々とこなし
いつもニコニコ笑っているすごい人
髪振り乱して当然の忙しさなのに
いつもふわっとラクそうで
なのに きちんと感のある
マニッシュで すてきな服ばかり着ている
すてきな人が山ほどいるから
私もそうなりたい
私の服が増える理由はこれなんです
だけど
自分は 容姿も 体格も 雰囲気も
他の誰とも違う
だから
マネではすてきにはならない
自分の良さとは何
自分の良さはどれ
私に合う
どんぴしゃな服を10枚くらい選んでもらえたら
全捨てできるかもな〜
(できるかな〜??)
と思ったりする
mag
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?