チョコチップスナックパンと私


また風邪をひいてしまった。

風邪をひくことは人間だれしもあるだろう。
しかし、筋肉を鍛えていれば免疫もおのずとついてくるだろうと考えた自分にとっては、ショックな出来事だった。まあ3か月ジムに通ったくらいで、筋肉がついたと思っているのもおかしな話だが。

それもここ最近誰かに移された、とかならわかるが、誰も体調を崩していた人がいない。つまり、単純に自分の免疫機能が弱っていてウイルスなり細菌に付け込まれたということなのだ。

さらにこの週末はおリンとの収録の予定を組んでいたこともあり、彼に迷惑をかけるかたちにもなってしまった。

もっと鍛えなければ…(?)

奇しくも私が風邪で休んでいた夜は、奥さんが家を不在にしており、私一人となった。

一人では動けないほど体調が悪いわけではないし、全く問題なかったが、喉が一番やられていたため、いつものように食事ができそうもなかった。

夕方、眠れずに目が冴えていたので近所のスーパーに買い出しに出かけることにした。

体調が悪い時の食事といえば、おかゆ、うどん、ゼリー、ヨーグルト、プリン…などなど。

家に帰って火や包丁を使いたくなかったので、出来合いのものや、レンチンすれば食べられるものを買うことにした。

具合はよくなかったが、なんだかいつもの買い物とは違って、風邪という名目でいろいろ買えるような気がして、妙にテンションが上がった。

普段は買わないような高いレトルトのコーナーも覗いてみた。

1食300円もするようなレトルトのおかゆも、自分で作る手間や出来栄えを考えると今回ばかりはしょうがない。ちょうど2割引きのシールが貼られた里芋のおかゆがあったので、かごに入れてしまった。

次はゼリーだ。

スイーツコーナーにいくと、いろんな種類のゼリーが並んでいる。やはりフルーツが取れた方がいいだろうと、200円弱の高級ゼリーとおいしそうな100円のゼリーを手に取った。

プリンはお目当ての焼プリンが売り場になく、かなり落ち込んだが、好物のマンゴープリンがあったので、それでプリン欲を満たすことにした。

つるっと食べられそうな食料が調達できたので、そろそろレジに行こうと思った時、あるものが目についた。

それは、チョコチップスナックパン。

あのコンビニなどでも売っている、1袋に5~8本ほどが入っているチョコチップが入っている以外は何の変哲もないへにょへにょのパンだ。

絶対に日本にしか売っていなそうな見た目をしているが、誰しも主に子供の頃などに一度は食べたことがあるのではないだろうか。

私も子供の頃、実家の朝ごはんがパン食だったので、よく出てきた記憶がある。結構好きだった。

しかし大人になって、自らあれを買う場面は限りなく少なく、コンビニでも最下段に陳列されているイメージで、積極的に避けていたわけではないが、彼らとは縁のない生活を送っていた。

しかし、なぜか今日は目に留まった。
特にワゴンセールをしていたわけでもないのにである。確かにコンビニよりはファミリー層が利用するスーパーのため、売り場面積は広い。

おかゆもゼリーもプリンも買ったので、正直スナックパンはいらない。
それに風邪を引いたときに食べるものをいくら検索しても、チョコチップスナックパンは出てこない。

柔らかくて食べやすそうだが、やはり大して栄養があるものではないからなのだろうか。

手に取ってみた。記憶に残るあの形や色と全く変わらない見た目。水色の袋留めるプラスチックのやつ。裏面の成分表示を見てみた。
1本あたり100kcal、たんぱく質1.8g、脂質4g、炭水化物15g。

そう、あの頃から変わってしまったのはこちらの方なのだ。
栄養成分を気にするようになってしまった。私はそう、風邪を引かないマッチョな体にならなくてはならない。

私は隣にあったつぶあんパンを手にとり、かごに入れた。
脂質が低く、炭水化物やたんぱく質が豊富なあんぱんは、実はトレーニーからの評価は高い。

そして、チョコチップスナックパンはきっとあの子供の頃の時期にしか食べる機会はないのだろうと妙に悲しくなった。

しかし帰り道にふと思った。
結局いつもと同じ思考で買い物をしてしまったではないかと。

あんなほっそいパン1回食べたくらいで、何も変わりはしない。
今度こそ、見かけたら久々に買って食べてみよう。


おわりに


今週は生糸が担当しました。

私のチョコチップスナックパン愛があふれた回となりました。特定の会社の商品を貶める内容・意図はございません。

みなさんも思い出の菓子パンとかお菓子があれば、たまに買って食べてみるのもありかもしれないですよ。

お前買ってないやないかい、というツッコみはさておき。

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人間関係苦手、将来不安、でも野心はどこかにある…そんな思春期(Adolescent)の側面を持ちながら年齢だけを重ねた「おリン」と「生糸」がPodcast番組をお届けするスタジオ(Studio)、それがADOLESTUDIO、そういう感じです。

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次回はおリンが担当の予定です。お楽しみに…!





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