慶應SFC 独英数受験録

私は阪大の他に、併願校として慶應SFCの2学部を受験しました。まあ正直なところ記念受験でした。というより、sfcの性質上、sfcの小論文(適性検査という方が適切)との相性があるので、運要素が強く、結果記念に近くなりやすいとも言えます。慶應法政の先輩から出願二日前になって、「Kevinなら受かるからどうしても受けろ」と釘を差されたので無理やりねじ込んだのですが、正直自信なかったです。というのも、受験科目をドイツ語onlyにすることはできず、必ず英語を選択する必要があります。
sfcでは、英語の大問の1番のみをドイツ語とフランス語に差し替えることができる、俗にいう「差し替え受験」というものがあります。また3番以降を数学に変えるという「英数受験」というものもあります。これらを組み合わせることで、「独英数受験」なるものを誕生させることが理論上可能で、私は実際にそれを利用しました。一方これがネックで、例えばドイツ語と英語の間に得点調整がある場合、ドイツ語のほうが問題の難易度的に簡単であるのは火を見るより明らかなので、得点を調整されてまんまと落ちる計算になるわけです。とはいえ受けるからには数学一本勝負もキツイので普通にこの方式にかけてみました。
無論、私は英語など一ミリもわからないので、時間のすべてをドイツ語と数学につぎ込み、英語の大問である2番は基本カンで埋めました。私の受けた年は総合政策の数学が簡単で、環境情報の数学が難しかったので、前者では多少英語の設問も悩み考えて選択したので英語4割ほどでしたが、後者では時間が足りず全て3にしたので確か英語3割いかなかったような記憶があります。
一方でドイツ語と数学は曲がりなりにも対策してきた、かつsfcのドイツ語は記号のみで受験ドイツ語チックな問題ではないので、総合政策ではドイツ語満点、環境情報では1ミスでした。数学も苦手分野多めでしたがどうにか耐えたのでどちらも7割程度は取れました。
これらを均すとだいたい6割程度になると思うので、小論文が出来てれば受かるかなという点数なのですが、この英数受験ではわりと小論文が甘めにみられるという傾向があるらしく(数学受験はもっと甘いらしい)、なんとなく書いたら合格することができました。事実小論文の過去問は一度も解いたことがなく、ぶつけ本番であったので、この結果には自分でも驚きました。

小論文の対策としてやったことは特になく、強いてあげるとすれば、高1のころに高校の現代文の先生が開いていた発展講習でよく小説や作文を書いたり、言葉で遊ぶ機会が多かったりしたことが影響しているような気がします。 小論文の中の一部の文章は割と数学の記述のような形で書いた文もあったので、数学の記述力も影響はしていそうです。あとはTwitter廃神だったこともよかったですね。

この方式は2027年度入試からは使えなくなってしまうはずなので、この話を残しても仕方がないのですが、ドイツ語受験の遺産として供養します。2027年度までに受験できる人は頑張ってください。

ドイツ語受験というものが日本の受験社会から姿を消してしまう前に経験することができたのは貴重な体験といえばそうだったのかもしれません。みなさんも再受験や院試などでドイツ語を選択できる機会があれば選択してみてください。英語既習者なら学びやすいので一石二鳥です。

おわり

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