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花のいのちは短い、のかな
中学生のとき。
美術で花の絵を書いた。
「花のいのちは短いから。枯れてしまう前に、一番美しい姿を描きとめましょう」
と、先生は言った。
わたしは、カラカラに枯れた花の絵を描いた。
花のいのちは短い、のかな?
わたしたちのいのちって。
むしろ、散ってやれ、枯れてやれって思ってた。
姿かたちではないものが、否定されたようで悔しくて、苦しくて、
思い切り枯れた花の絵を描いた。
枯れてしまう前にとは思わない。わたしをないって言わないで。
どんな姿に変わっても、変わらないものがそこにはあって。それをみたいと思うから。