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1978回想録

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死んで生まれた1978年からの回想録。
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#高校生

回想録 17才ただ眠らせてほしかった

17才 周りが浮浪をチクったことによる保険室の先生の誘導で、カウンセラーのいる心療内科に通わされる運びになった。 病院の先生は、うーん。。。と、考えた末に言ってくれた。 「本当はこういうことは出来ないんだけどね、、、いいよ。特別に。ここから学校に通っても。入院という形にはなるけれど。逆に言えばその形をとることで、あなたを守ることが出来る」 ちょうど、児童保護法?かなにかが改法され、18才未満は法的になかなか守られる感じになった時だった。 それで風向きは、ものすごく変わ

回想録 17才本当って、一体なに

17才 高校で先生に「ちゃんと戸籍を見たことはある?」と確認された。 絶対に本当の母ではないよと 「あるんだからーーー世の中にはーーー知らないのは自分だけってことが」 ある一定以上の家庭環境に育った人たちの、そのような思考回路は理解できる。   、、、でも実際は、本当だから困っている。だからどこにも逃げ場がない。 本当のことは嘘っぽすぎて、誰にも信じてもらえない。だから誰にも言うわけない。 しかしそうです。凄いよね。 ある意味ではそうではなくて、ある意味ではその

回想録 17才そしてその日はついに来た

17才 母はわたしへの嫌悪を隠さなかった。 普通に社会に出られてからでは遅いのだ。そしたら生きてしまうだろうから。 タイムリミットは迫っている。 もちろんわかっているから、だ。 ぜんぶわかってやっている。 だから畳み掛けてくる。 家の中でわたしをみると、まるでバケモノにでも会ったみたいに、比喩ではなくて叫んで逃げた。 ご飯はもちろん与えなかった。 家事する水も使わせなかった。 そしてその日はついに来た。 「わたしとこの子、どっちを取るの?」と母が父に迫った日。