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寝台夜行列車056Жヒヴァ→タシケント


【概要】

ウズベキスタンの夜行列車056Жです。始発はヒヴァ駅。ウルゲンチ、ブハラ、サマルカンドといった有名都市を経由し、終点はタシケント南駅(Ташкент-Южный)。この列車の予約クラスはリュクス(中欧でいうSchlafwagenに当たる)、クペー(Liegewagen)とプラツカルト(3等の解放寝台車)の3種類。シングル予約というものがなかったので、リュクスのベッドを2台買って1室占拠しました。今回は始発のヒヴァから終点タシケントまで通しで乗車。2024年10月12日17時20分発車、翌日8時55分到着、走行時間15時間35分、走行距離約1050kmです。1室=ベッド2台分で合計69.92英ポンド。予約方法についてはこちらを。

今回の経路。

詳しい経路はこちらの地図を。

【ヒヴァ駅】

サマルカンド駅同様、入り口入ったら待合イスが並ぶスペースがあり、その向こうは線路というシンプル設計。もちろん売店もあるので軽食や水を手に入れることもできます。荷物預かり室あり(料金などは不明)。なんと無料の充電ステーションまで。

駅正面
売店でホットドッグ頼んだらこれが出てきた
25000スムなのに両手ほどの大きさでニンジンお惣菜付き

待合スペースは少々イスの数が足りていないようで、ワシの列車の一本前の列車の客でごった返していました。隣り合ったおばさまに「あんたかわいいねー、どこの人?観光着?そうなのー!ほら、ここ見て、なんか喋って!」とテレグラムのストーリー動画を撮られるという謎のイベント発生。
ヒヴァ駅も発車案内の掲示板はありませんでしたが、のんびりとした駅なので偶然2本一緒に来ない限り間違えないです。

【いざ乗車】

出発の30分ほど前になると、列車が来ましたのアナウンスが流れました。待合に溢れていた客はみな一本前の列車で去り、人もまばらな駅ですんなりと乗車完了。一等車リュクスの車両はホームの真ん中(つまり駅出口からすぐ)のところに来るように車列が組まれているようです。

こんな感じで各車両の入り口には車掌さんが立っている

乗車口の階段は夜行列車あるあるの梯子状態でしたが、車掌さんが手伝ってくれ無事クリア。ちなみにウズベキスタンやカザフスタンだと20両編成とか普通にあるので、端っこの車両だとたどり着くまでが長いです。大きい駅は停車時間も長いので、よほどギリギリじゃなければ間に合わないということはないと思いますが。

カバーの刺繍がカワイイ

中欧で一等車(Schlafwagen)をシングル予約すると縦に2台ベッドがあるパターンでしたが、今回のはプリエテニア号のように向かい合うようにベッドが2台ある形式でした。

ベッドメイク後
あらかじめお茶と砂糖が支給されている。ティーカップホルダーはサマルカンドの蚤の市で買ったモノ。

一度降りて列車の写真を撮っていたりしていたら、あっという間に発車時間に。採算取れるのかと心配なレベルで客がまばらでしたが、ウルゲンチからいっぱい乗ってきました。そしてブハラあたりでかなりの割合の乗客が入れ替わったようでした。

【車内設備】

前回の125Фとほぼ同じですが、今回の車内ツアーです。

廊下
廊下の端っこの扉を開けるとこんな感じでトイレ&ゴミ箱スペース

旧ソ圏の列車、西側の客車より、客室と乗降口の間のドアが一枚多いのですよ。廊下→軽めのドア→トイレスペース→しっかりドアを経て乗降口と連結部(と石炭ボイラー)が現れる構造。寒さ対策なんですかね。

設備としては古めだが清潔
一番の旅の供。いつでもアッツアツ。

残念ながら食堂車はありませんでした。ご飯時になると給湯器前の交通量が増しインスタント食品のいい匂いが漂ってくるという恒例風景もなかなか旅感があっていいですね。

【到着】

お茶を飲んでゴロゴロしていたら早々に寝落ちしていました。今回も跳ねるように走る列車でしたが、朝までスヤスヤぐっすり。そしてトラブルもドラマもなくタシケント到着。

タシケント南駅

ウズベキスタン鉄道運航の夜行寝台列車は前回に続き2本目でしたが、車両の手入れと清掃は行き届いてるし、車掌によるセクハラや差別、賄賂の強要などもなく快適な旅でした。レトロ客車目的でも、環境保護でも節約旅行でも、ウズベキスタン旅行ではぜひ鉄道も視野に入れてみてください!

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