望遠レンズの圧縮効果は「平くする効果」ともいう
今、デジカメ写真入門一歩前というのを書いているところです。
その中で「望遠レンズの圧縮効果」について取り上げようと思いました。
ところが、その言葉や内容についてネット上には色々と解釈のすれ違いがあるようで、
・圧縮効果は望遠レンズ固有のものではない
・標準でも広角でも遠景の箇所をみれば、またトリミングすれ圧縮効果はある
・なので圧縮効果がみられるといって「望遠レンズの」とは限らない
…などなど。
まあしかし、そこでの解釈のすれ違いは、ありがちな「の」の使い方の曖昧さであり、必要十分条件の話なのですが…。
ただ、入門一歩前を書くにあたって、このような解釈のすれ違いがなるべく少なくなるような、望遠レンズ固有の特徴としての”圧縮効果”といわれる効果の、別の言い方はないのかと思い、ちゃんとした写真の入門書(※)ではどう説明しているのか?と思って調べてみました。
次のように書いてありました。
"A telephoto lens creates a flattened-out effect. The background and fore-ground appear to be closer to each other than they really are.(26) "
"望遠レンズは平らな効果を生み出します。 背景と前景は、実際よりも接近しているように見えます。"
引用元:Horenstein, Henry. BLACK & WHITE PHOTOGRAPHY A BASIC MANUAL Canada: Little, Brown & Company ( Canada ) Limited, 1983.
流石の説明です。
広角レンズ場合、圧縮効果がみられるのは遠景の背景になりますから。
ひとまず一件落着です。
※ ちなみに今回引用した入門書というのは、
私が初めてデジカメ講座(写真をパソコンに取り込んでパワポで楽しむ講座)の講師を任されたとき、写真そのものについては普通に知っている程度だったので、そのあたりもサポートできるように、海外のアート系の学校出身の友人にオススメの写真入門書を教えてもらったのがこちらの本でした。
令和2年10月7日 どこからともなく金木犀の匂いが良い今日この頃