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コンピュータの仕組みとアイデアを理解する 〜 和風調味料自動調合マシーン編


今回は「和風調味料自動調合マシーン」を題材に、その工夫と進化の過程をみることで、コンピュータの仕組みとアイデアを理解しましょう。

※もっと具体的なコンピュータの仕組みの理解に役立ちそうなnoteも書きました。こちらもどうぞ。
『コンピュータの仕組みとアイデアを理解する 〜 Excel で人力コンピュータを作ってみよう!』
https://note.com/inforkun/n/nb58bbb5c701b

マシーンの構成

以下5種類の調味料がそれぞれタンクに入っています。

・酒
・みりん
・薄口醤油
・濃口醤油
・砂糖
※今回は配合の順序やアルコールを飛ばすなどの手順は省きます

タンクにはホースがついていて、タンク側の根元にあるバルブで調味料が出てくる量を調整することができます。

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一方の先はひとつの漏斗につながっており、そこでひとつに合わさってビーカーに注がれるようになっています。

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進化1 デジタル化

バルブでの量調整が難しいので、ワンプッシュで1ccででくるボタンに変えた。

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新しいアイデア: 1ccボタン

ポイント: 利用はできるだけシンプルに。
      →誰でも簡単に操作できる
      →記録しやすい 伝えやすい(進化4にも繋がる)

進化2 グループ化

1ccボタンでは、大さじの場合15回も押さなければならないので、頻繁に利用する量のワンプッシュボタンをいくつか追加し、上戸の近くに寄せた。

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新しいアイデア: 小さじ1ボタン、大さじ3ボタン…、操作しやすい位置に寄せる

ポイント: 頻繁に操作することや、よく使うものはまとめる
      →効率的 ミスを減らす

※タンクの近くで絞るか上戸の近くで絞るかは、ネットワークの問題につながるのですが、それはまた別noteにて。

進化3 グループ化したものをさらにグループ化

ボタンを2度押ししてしまったり、組み合わせを間違えるので、頻繁に利用する調合については一度に各調味料のボタンを押すことができる、突起物がいくつか付いたボードを用意した。

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新しいアイデア: うなぎのタレ一括プッシュボード、焼き鳥のタレ・・・

ポイント: 組み合わせたものをさらに組み合わせたものをさらに組み・・・。
      →一括で扱うことで、もっと効率よく、ミスを減らす

※ちなみに、上記のアイデアは階層化をもたらします。生物でいえば、原子が分子、分子が組織、組織が臓器などなど。この場合は物理的な分量の層と、料理ごとの調合という層に分けることができます。階層化は各層ごとに独立して工夫できるというメリットがあります。例えば物理的な分量はより正確な分量やアルコールを飛ばすなどの工程を入れたり、料理の層はより多くの料理に対応したりなど。
ついでに言えば、共有化をもたらします。すごく大きなテーマですので、また別の note で。
それは次の進化をブーストさせます。

進化4 情報化

タレごとにボードを用意するとかさばるので、ボードの突起を各々出したり引っ込めたりできる様にし、一つだけのボードにした。

そして、タレごとの突起のパターンはあらかじめ一覧表にしておき、それを見ながら突起物を配置できるようにした。

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新しいアイデア:
     ・複数のボードを一つにまとめた(進化3に含まれる)
     ・タレごとの突起パターン一覧表を作った
     ・目的のタレを作るために、表を見てボードを再構成する 

ポイント: 物理的な操作から情報の操作へ。
      →情報によりその機能を簡単に変更・修正・追加できるようにする
      →情報なら記述できる。保管できる

※補足 あらかじめ物理的に必要な部分は用意しておき、その後はなるべく削ったり接着したりせず、スイッチやボタンなどの切り替え操作だけで想定するパターンに対応する。これは機械の物理的操作を最小にすることで効率化とトラブルを減らします。さらに、そのスイッチやボタン操作を予め記したものを見て、人が操作するのではなく、機械自身に読み込ませ自動で操作させるならば、その時、その機械をハードウエアと呼び、読み込まれ実行されるスイッチやボタン操作を記したものをソフトウエアと呼びます。これについてはまた別途 note します。
そして、これもまた次の進化を加速させます。

進化5 オープン化

パターン表を同じマシーンを持っている人に配布した。
それらを元に新しい調合パターンが考案され、それらもまた広まった。

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新しいアイデア: 
     ・パターン表の配布
     ・改変の自由

ポイント: 何かが広がれば広がるほどあらゆる進化をブーストする。
      →情報はハードに比べて持ち運びやすいので広めやすい
      →情報はハードに比べて変化しやすい、変化させやすい


まとめ

コンピュータはいろいろなことができます。

ただ、そうなると原理が抽象的すぎて理解し難い部分がありますが、今回のように調味料調合マシーンなどにおきかえてみると理解しやすい部分もあるのではないかと思います。

今、いろんなマシーンへの置き換えを考えています。

電光掲示板などはコンピュータの画像処理に近いので良い例です。

説明不足が多々ありますが、細かいところは別途 note にしていきますね。


令和2年7月31日       エアコン掃除をお願いしたい梅雨明け間近




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