いつまで「早いもの勝ち」に頼るの? その2 〜情報リテラシー 一歩前
前回の続きです。
繰り返しますが、チケットでもワクチンでも、必要な分、量が十分にあれば、なにも問題ありません。
もっと厳密に言えば、
みんなが有ると信じていれば。
で、配り終わるまでにその量を用意できれば。
さて、例えば、学校の教室でテストの問題用紙を配ることを考えてみましょう。
これはほぼ確実に問題用紙は生徒の人数分用意されているわけです。
このとき、たいてい先生は効率よく配ります。
どうやっているか思い出してみましょう!
まず、先生が一人一人に手渡しでは面倒ですね。テストの結果はそうしなければなりませんが。
テスト結果の配布の特徴も後で考察のポイントになります。
ですから、たいてい列ごとにテスト用紙を分けて、それぞれの先頭の人に与え、「各列ごとに後ろに回していって」と指示しますね。
几帳面な先生なら列の人数分、用紙を分けておきますし、大雑把な先生なら適当に分けて列の先頭に渡して、列の後ろに「用紙があまったら足りない列の人に回して」と指示しますね。
このパターンは生徒の協力も必要になりますが、先生と全体の分配時間の効率は、およその分け方の誤差が少ない場合は一番効率が良いと思います。
ただ、繰り返しますが、これは十分に供給がある場合です。
この感覚で、実際のところ数が足りないのに分配しようとすると問題が発生します。
それにこれは配るモノが紙です。このような特徴も考察のポイントですね。後ほど。
問題が発生するというよりも、そもそも足りないわけですからミッション失敗なのですが…。
翻って、チケットやワクチン予約はどうでしょうか?
人気のチケットは明らかに配布量は少ないわけですから、別の方法が必要なのは明らかです。
一方ワクチン予約はどうでしょう。
なにやら人気のチケットのような感じですが、本来は十分な供給は約束されているはずです。
ただ、供給される期間が不明だったり、いち早く打ちたいと需要が隔たったりすることで人気チケットのようになってしまったといえます。
ですので、テスト用紙の配分でやったような方法はバグってしまうわけです。
実際、ワクチン予約でいえば「各列」に配布する様に「各県」「各自治体」に数を割り当てたと思うのですが、その結果にバラつきがあるようです。
いえ、バラつきがあっても良いのです。列の後ろで連携がとれれば。
さて、長くなったので続きはまた次回にしましょう。
令和3年5月30日 紫陽花やさつきが咲いて綺麗