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立冬の第56候、次候「地はじめて凍る」
昨日の11月12日から立冬の第56候、「地はじめて凍る」季節に
突入しました。夜の冷え込みが激しくなって地面が硬く凍って
くる時候です。
しかしここのところ、日中は20℃を越える気温が多く、温かい日が
続いています。暖房をつけたり消したり、服装も頻繁に着たり
脱いだりで忙しい。
早朝、10℃前後になると、空気が張りつめるように冷たく感じ
られますが、日中は空気が清んでいてすがすがしく感じられます。
近年は、温暖化の影響か、地面が凍り出すのはもう少し先の
ようですが、季節は確実に冬に向かっています。
この時期、鍋料理の定番の野菜に春菊があります。あの独特な
香りと臭いに子どもたちは敬遠する葉物野菜ですが、おひたしに
して食べると案外、食べやすいものです。
ニンニクのすりおろしか、ごま油を少々垂らすとさらに食べやすく
なります。
独特の香りの成分は、リモネンでこの時期、咳を抑えたり、風邪
対策に一役買う優れものでもあります。食欲増進効果もあります。
季節の魚介としては、毛蟹が店頭に並ぶ頃です。毛ガニは、ミソの
旨みが強く、上品な甘みの身は北海道の人とっていちばん好まれる
カニになっています。
実際に私自身もカニの中では毛ガニがいちばん好物です。
昔子どもの頃、近所の商店街の店頭で大きなものでも500円で売って
いたことを思い出しました。当時の貨幣価値の感覚からもかなり
格安で購入できたと記憶しています。
今や毛ガニは高級食材でめったに食すことができなくなりました
が・・・
また、シンコ・コハダ・コノシロと成長とともに名称を変える
出世魚も美味しい季節です。
夏のシンコは握りで、秋冬は酢じめが定番です。我が家でも数日前に
食卓に上がりましたが食べず嫌いでスルーしてしまいました。
15日は七五三です。
七五三と言えば、千歳飴が定番ですが、江戸時代の中期の飴売りが
千年飴として売り出したのがはじめという説があります。
千年というのは、子どもの成長を祝い、長寿を祈願したことに由来
しています。紅白で縁起がいいものとして今に伝わっています。
睡眠不足になる時期なので、夜は早く寝て朝はゆっくり起きるように
することで穏やかな気持ちになります。
体を温めてエネルギーを補い、旬のものを食べながら心の栄養を摂る
ようにすると健康的になります。
その点、春菊は漢方においても古くから使われてきたので、鍋のお供
として入れてみてはいかがですか?