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種子は企業の所有物ではない!

重要なことが知らぬ間に、ほとんど審議時間もなく決められていた
事実を間の当たりしました。

一昨日、「種子 みんあのもの?それとも企業の所有物?」という題名の
上映会にスタッフのひとりとして参加してきました。

それまで、悪名高い米国のモンサントという企業の悪しき企業活動、
遺伝子組み換え植物を先頭になって販売しているという認識はありまし
たが、行きすぎた資本主義の弊害をほんとうに垣間見ました。

あなたは日本において種子法が2018年にほとんど審議時間数時間で廃止
になったことをご存じでしょうか?

これはたいへんなことなのです。
それまで日本は種子法によって主要品種の種が守られてきました。農家で
育成している野菜などの種を自由にとって、交換や譲渡も自由という法律
で守られてきました。

しかし、種子を供給するごく一部の世界的なコングロマリット企業、
モンサントやデュポンなどが自社の儲けのために種子を独占的に販売する
ことを条約で各国に強要することができるようになってしまったのです。

その最たる条約がUPOV条約です。

※UPOV(ユポフ)条約とは
新しく育成された植物品種を各国が共通の基本的原則に従って保護する
ことに. より、優れた品種の開発、流通を促進し、もって農業の発展に
寄与することを目的.とするもの。

一見、よく見えますが、少数の企業が開発した多数の品種の知的所有権
が認められ、農家が勝手に種子を育成したり、譲渡したりできないという
重大な問題が隠されているのです。

そして日本はそのUPOV条約にどっぷりつかっています。それはTPPなどの
自由貿易協定に参加すると自動的に締結されてしまうのです。

こうした問題にいち早く反対の声を上げたのは中南米の諸国でした。
市民運動の結果、UPOV条約を破棄できた諸国もでてきました。

種子の多様性を守るために種子バンクを設立して固有種や農民の
種子の譲渡などを自由にできる運動が各地で起きています。

日本ではサカタのタネという企業がモンサント同じ資本主義の悪しき
弊害の結果、成長した企業であることもわかりました。
そう言えば、家庭菜園で野菜を育てるためには選択肢はがなかったこと
を思い出しました。

遺伝子組み換え植物が広がることには反対しても裏でこのようなことが
密かに進められていた事実を知る人はほとんどありません。

これも衝撃ですが、種子企業は種子を独占販売してもあまり儲かりま
せん。種子を販売することで農薬や化学肥料を抱き合わせで販売し、
種子を恒久的に供給するために収穫した作物まで独占的に買い付ける
ことで莫大な利益を目論んでいたのです。

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