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危機管理対応が抜群のポーランドはロシアからの天然ガス供給がストップしても怖くない!

さすがポーランドですね。ロシアのウクライナ侵攻でウクライナからの
難民を最も受け入れて難民をこれほど厚く待遇している国はないのでは
ないでしょうか?

戦車も200両も供与して、武器の援助もハンパではありません。
やはり、ウクライナ侵攻で最も脅威を感じているポーランドだからで
しょうが、過去のロシアからの圧迫による戦争体験がトラウマとして
残っているのが一番でしょう。

今回のロシアからの天然ガス供給ストップは、ロシアの報復としては
最大級の圧迫です。なぜなら、ポーランドは天然ガスの47%ロシアに
依存しているからです。

ウクライナ戦争でウクライナを支援するポーランドとブルガリアに
対してロシアが脅迫してきました。ロシアへのガス供給の依存度が
高い両国は今年の冬には凍死者が出る。無謀にもロシアを怒らせた
つけは大きいと誰もが思ったことでしょう。

ところが、ポーランドはそこまで困っていなさそうです。
ウクライナ戦争の可能性を考えて、今年の年始の34%だった
天然ガスの備蓄を76%と積み増したとのこと。

備蓄の最大量3.5cbmからするとロシアからの輸入量の2.5ヶ月分に
あたりますが、これから夏に向かい、暖房需要がなくなるので、
秋口まではこの備蓄分で十分まかなえるとのこと。

そして、今年10月からノルウェーからの新たなガスの供給が始まり、
その量は10.0bcmでロシアからのガスを十分に代替可能な契約を
結んでいたのです。

また将来の需要増を見越して、LNG(液化天然ガス)受け入れ基地の
建設を進めていて、2025年に完成予定とのこと。

これらの危機管理の政策はさすが、ポーランドってすごいと感じました。
ロシアの天然ガスに頼っている欧州は、ロシアのウクライナ侵攻にも
強気の姿勢が出せない現状に忸怩たる思いがあるでしょう。

欧州諸国もようやく来年からロシアからの石油の輸入は取りやめる
合意が成立したようですが、天然ガスは輸入量を減らすことはできても
止めルことはできないでしょう。

ロシア産の天然ガスの依存度を減らすためにドイツとオーストリアは
配給制度を導入することを含めた緊急対応計画を発動するようです。
他の欧州諸国もそうした計画を準備しているところです。

いずれにしてもロシアに対する危機意識はポーランドが一枚上手で
その他の欧州諸国はつかの間のデタントにあぐらをかいていたと言えます。

改めて、ポーランドは凄い!頑張れポーランド!

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