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やるやる詐欺じゃないけど、ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻に踏み込めない理由

なぜ、ロシアのプーチン大統領が10万人を超える規模の軍隊を国境に
配備しながら、いまいちモタモタしているのか?

これは、非常に複雑な事情が、絡み合っているからに違いありません。
EUの欧州諸国、特にドイツは天然ガスをロシアに頼っていること。
そして、天然ガスをはじめ、原油の利権が欧州諸国との間で複雑に
絡んでいるために、NATO側も強く出られないことがプーチンはわかって
いるので、チキンレースで脅しをかけているように見えます。

モタモタしているのではなく、したたかなプーチンが戦略的に動いて
いるとしか思えません。

また、米国のバイデン政権にとっても、この紛争の膠着状態が長引く
ことによって周辺諸国に武器輸出で大儲けする絶好の機会として、
危機の膠着をむしろ歓迎しているきらいがあります。

米国は、ロシアがウクライナを侵略したら、ロシアにとって極めて
深刻で壮絶な金融制裁を行う用意があると脅していますが、ロシアに
とって、それは避けたいところです。

その金融制裁とは、
銀行送金のシステムとしてのSWIFTから閉め出すというカードです。
これは、資源国のロシアにとっては輸出入いずれも貿易に対する決済が
不可能になる最大の制裁になります。

それををちらつかせることによって、ロシアはまだ軍事作戦に
踏み込めないと高をくくっています。
高をくくっているというより、むしろ膠着状態を長引かせるカードと
して使っています。

ウクライナもEUの欧州諸国に対して、不満を抱いています。
なぜなら、ウクライナがNATOに加盟することを表向きは
歓迎していますが、経済的に複雑に絡み合った欧米の思惑に
翻弄されて自国のアイデンティティを無視されていると感じて
いるからです。

日本にとっては遠く離れた対岸の火事のように見ているかも
しれませんが、ウクライナ問題が中国の台湾侵攻の行方を占う
試金石なっている事実を重く受け止めなければいけません。

特に、米国のバイデン政権の動きに注視する必要があります。
なぜなら、中国を牽制する意味でも米国は自国の利益を最大に
考えながら、ロシアに対して安易な妥協をすれば、中国になめられて
しまうジレンマを抱えているからです。

ウクライナ危機のニュースに接してもこのように、グローバルな
視点と俯瞰した目で見ないといけません。
ニュースを鵜呑みにして何も考えないと日本はほんとうに危機的
立場に立たされる恐れがあります。

中国のプーちゃんに気兼ねして北京オリンピック閉幕を待って
いたのか?



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