歩く速度が遅くなると認知症の前兆だという事実をあなたは知っていましたか?
先日、物忘れが激しくなってきたと思ったので、脳ドックを
受診してきました。車のスマートキーをなくしてしまって
未だに見つかりません。家の中であることは確かなのですが、
突然、視界から消えてしまいました。
幸いにもスペアキーがあったので、事なきを得ていますが、
ゴミ箱に落としてしまった以外、考えられません。
これは、認知症のはじまりかと疑い、脳ドックでCTスキャンの
PET検査と後日、MRI検査を受けて来ました。検査の結果は
何も悪いところがなかったので安心しましたが、頭だけを
徹底的に診ても片手落ちのような気がしていました。
なぜなら、第二の脳であると言われている腸内環境の影響を
見逃しているからです。西洋医学はすべてが専門に分化されて
総合医療に対する観点が見落とされているように感じます。
腸と脳の連関については、最新の研究でかなり解明されて
きましたが、まだまだ未知の知見が出てくるのではないで
しょうか?
そんなとき、歩くのが遅くなると認知症の兆しがあるということが
実験結果によってわかってきました。研究チームは65歳以上の
アメリカ人と70歳以上のオーストラリア人の計1万7000人を、
7年間にわたって追跡しました。
その結果、歩く速さが毎年約5%ずつ遅くなり、同時に認知機能の
低下もみられたグループは、認知症の発症率が最も高いという
結果が出ました。
認知症のリスクを判定するには、歩行の状態をみることが重要
ということがわかってきたのです。
そもそも、認知症とは、脳の細胞がさまざまな原因で減少したり、
働きが悪くなったりすることによって、記憶や判断力の障害などが
起こった状態を言います。
認知症の多くは、脳の中で記憶をつかさどる「海馬」という部分が
萎縮することによって起きます。また、異常なタンパク質の一種、
アミロイドβの蓄積も関係しています。
認知症を予防するためにはどうしたらいいのでしょうか?
そのためには、早歩きや水泳、ジョギング、ダンスなどの有酸素運動が
非常に有効であることが、研究によって報告されています。
つまり、海馬の萎縮を防止し、記憶力を改善することができるという
こと。
2011年の臨床試験の結果によると、有酸素運動のトレーニングで
右の前海馬の容積が2%増加し、老化を1~2年取り戻せるとの結果が
でました。いっぽう、ストレッチだけのグループでは、約1.43%の
減少がみられました。
激しい運動は必要ありません。ウォーキングでも少し息が弾むぐらいの
早歩きで認知症の予防になるようです。
明日からあなたもウォーキングの速度を上げてみたらいかがでしょうか?