理学療法士のキャリアアップ#1
大それたタイトルになりましたが、今ままでの私とこれからのことも含めて書いていこうかと思います。今のところは大したところは無い普通の理学療法士ですが、これから毎年何かしら動いていきますので、その動向も暖かく見守ってくれるような形で見て頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。
資格の取得
まずは3学会合同呼吸療法認定士の取得から始めましょう!
理由は後ほど・・・。
理学療法士としてまず普通に病院に勤務することになると思います。キャリアアップの種類としては勤務先での昇格、つまり主任や係長、技師長になることと病院外での活動でネームバリューが売れることになる。セミナー講師になって稼いだり、他に開業できる資格を取ってそれで生計を立てるなどでしょうか。最近は自分の技術をYouTubeにアップしてそれで広告収入を得ることもあるようですよね。
そう、つまりキャリアアップは純粋に理学療法士として技術向上や研究をして学会で発表していくという方向と理学療法を利用してお金を稼げるようになるという二つの方向になると思います。
しかしながら、後者の方向で成功したいと考えたとしても集客するためにそれなりのネームバリューが必ず必要になります。地道にSNS等で集客することになると思いますが、その時にも自分がこれまでどのような経歴だったとか、どんな資格を持っているかなどを自己紹介欄に書くことで人を集めや空くなるはずですよね?誰しもどこの馬の骨だが分からんようなやつの話なんか聞こうとしないでしょう。
ということで、最初はまずがむしゃらに己の技術を磨きましょう!!
私は内部障害系の方向で進みましたので、まずはこの難しいすぎる内容を勉強し直すところから始まりました。なんせ、私は学生時代循環器の定期試験赤点でレポート提出までしてどうにか単位取得したってぐらい、この分野は特に苦手でした。・・・いや思い返せば、本試で受かったものが少なくて、追試でどうにかの方が大半だったような・・・。まぁそんな私でも、もう一度勉強し直さなければいつか自分のせいで患者さんを殺してしまうんじゃないかって恐怖になるぐらい実際の臨床は病気の理解が必要と感じました。
勉強するのなら、必ず何か目標を設定しましょう!!!
ダラダラ行っても身にならないし、いつまで続けるんだって気持ちにもなればいつの間にか集中力は途切れてしまいます。その目標に資格取得をあげましょう!
目標を決めたら声に出す?声に出さない?
いろんな説があると思いますが、これは目標の種類や自分に合わせてが一番いいというやや曖昧なところが答えになります。
声に出すことで自分はやらないといけないという方向に持っていくことで成功する人もいればそれがプレッシャーになり押し潰される人もいれば、声に出すことでそれを協力してくれる仲間ができ、それが励みになり、その応援してくれた人のためにも成功しなきゃ!という気持ちで成功することもあります。声に出すことで、「やらなければならない」という緊張感から解放されるという方もいるようです。実は私はそのタイプでした。口に出した方がいいと思って取り組んでいましたが、なんかその時点でスッキリしたような感覚になったことを今でも覚えています。これで大きな一歩を踏み出したような感覚になるんでしょうか?実は社会心理学という分野でこれは研究されたことがあるようで、既に1926年ぐらいで提唱されているようです。海外の方の発表だそうで、もしかすると対象者が日本人だと違う結果なのかもしれませんけどね。
逆に、声に出さないことでプレッシャーがない方が落ち着いて勉強に取り組むことができ、試験のための暗記ではなくしっかりと時間かけても理解しようとする姿勢になることで少しぐらいの応用問題も解けるようになると言ったメリットもあります。
何がいいかはその人次第!協力者が欲しいようなことであれば声に出しましょう!今回の話は、勉強して合格するだけなので一人で黙々と行う方が効果は出やすいかもしれませんね。
3学会合同呼吸療法認定士
これは日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科学会の3つの学会が認定する資格です。3学会呼吸療法認定士のHPよりこの資格は、このような目的があるそうです。
各医療施設の共通の悩みとして、これら呼吸療法の実際に精通した医療要員の不足があげられ、このことが呼吸療法普及の大きな障害となっています。
3学会合同呼吸療法認定士認定委員会が創設した「3学会合同呼吸療法認定士」認定制度は、臨床工学技士、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士の中で、それぞれの職種において呼吸療法を習熟し、呼吸管理を行う医療チームの構成要員を養成し、かつそのレベルの向上を図ることなどを目的としています。
呼吸療法に精通した医療要員の不足が問題だそうです。実際に働いている感想としては、一般病棟で働いていると確かに呼吸療法に関しての知識は不足したスタッフは多いと思います。現段階でも、酸素流量と使用する道具にミスマッチがあったり、換気血流比を考えた姿勢調整はできない、血液ガスのデータは読めず解釈は先生がするまで分からない、ルーティンな吸痰操作、そもそも呼吸音を聴取できない、できていると思っている、airの入りだけ診ているなどなどは実際にあります。先生から細かく指示が出てもその必要性がわからず、その結果としてケアを徹底できないこともあります。リハビリにおいては離床した方がいいのか、寝たままの方がいいのか、それともしっかりと動かした方がいいかの判断ができずベッド上で関節可動域訓練のみ行いなんとなく酸素が終了したら離床するなどと言った状況をよく目にします。これらはもちろん学校教育で習う範囲を超えていますので、できないこと、分からないこと自体はそこまで悪いことではありません。一般の方がこの記事を読んだら入院することが怖いと思ってしまうかもしれませんが、まだまだこう言ったことがあるのは珍しい話ではありません。正直働いてから自分で勉強していく方が多い分野になってくると思います。肺炎という呼吸器疾患、感染症は急性期でも維持期でも、在宅でもどんな領域でも経験するものであり、呼吸療法の知識はどんなスタッフも身につけていくべきでしょう!
この資格では、正直呼吸療法に必要な知識はほとんど網羅しているんじゃないかってぐらいボリュームのある試験です。是非取得を目指してみましょう!早めに。
受験するまでに
この試験はまず
①臨床経験2年以上が必要です。満2年になることが必要なので実際には3年目になる方が一番早い受験になります。
②3学会が認める点数の取得が12.5点以上必要になります。セミナー関係では半日でもらえるほどの点数で、学会では20点参加するだけでもらえるので全然難しくない基準です。
③点数と臨床経験年数がクリアしている状態で、4月上旬の応募に間に合わせます。特定記録郵便が可能な郵便局のみ受付てくれますので注意してください。昔は並びました。先着だったんで。田舎は関係ありませんでしたがww
④無事申請が受理されると、8月に研修をうけることになります。毎年品川プリンスホテルです。2日間缶詰状態で勉強します。ちょこっと試験出るところも教えてくれる先生もいますのでしっかり聞きましょう!途中退室や遅刻では認められませんので注意してください。ちなみに研修のちょっと前にすっごい分厚いテキストが届きます。そこの範囲内からして出題されないとのことですがひっどい量です。気合い入れていきましょう!
⑤研修後ぐらいで再度受験申請書を郵送します。
⑥11月下旬ぐらいで受験します。
⑦クリスマスぐらいに結果が届きます。なかなか怖いクリスマスプレゼントですよね・・・。
これで取得できるので、他の学会の認定資格と比べると必要な要素が少なく比較的簡単にとれますね!勉強の辛さはどれも一緒ですが。働き始めて最初のキャリアアップとしてすごくいいと思いますので、是非挑戦してみてください!そしてこの勉強で呼吸療法の世界としてはようやくスタートラインに立てたと思ってください。そして、臨床で少しずつアセスメント力や評価、治療技術に活かしていきましょう!
読んで頂きありがとうございました!またよろしくお願いいたします。