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社内コミュニティ「ユーザの価値をまとめよう」

こんにちは。UXteamのmomoです。
UXteamでは、社内で定期的に「UXコミュニティ」を開催しています。
UXコミュニティとは、UXデザインの基礎を実践形式で勉強する有志の会です。(詳細はこちらを参照)

先週、今年度第7回目のUXコミュニティを開催しました。テーマは「ユーザの価値をまとめよう」です。ユーザにインタビューしたデータから、心の声を想像してそこから価値を導出していきます。
今回は、導出した価値をKJ法でマップにして、それぞれの価値の関連性を考えるところまでを行いました。

参加者は7名と少人数でしたがその分、一人一人が遠慮なく発言できる場になりました。

KAカード作成は初めての方もいらっしゃるので、今回は最初に練習を入れました。その後に実際のインタビューデータを使ってKA法をしていく、という流れです。

①説明(KA法と価値マップ)

【KA法とは】
ユーザ調査(インタビュー)などで得られた定性情報から、ユーザが求めている本質的価値を導出するための分析方法です。
インタビューで得たたくさんのデータから、特徴的なものをピックアップして、その出来事一つ一つに対してそこに隠れたユーザの心の声、価値を考えていきます。
そこで使うのがKAカードでこんな感じのカードをたくさん作っていきます。

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【価値マップとは】
KAカードで導出した価値に注目して、価値の関連を考え、それを可視化したマップです。このマップは、「この価値を満たせば、この価値が満たされるのでは?」「ユーザインパクトが大きい価値は?」などが整理でき、どの価値に着目してアプローチをかけていくのか優先順位をつけることに役立ちます。(↓はイメージ)

価値マップ


②KAカードの練習

練習問題用に出来事だけ埋めたKAカードがあるので、それぞれに対して心の声と価値を埋めます。心の声は、~だわ、~よね、のような語尾で考えると考えやすいそうです。確かにその方が想像しやすいですね。
練習は、充足/未充足(やりたいけれどできなかったこと)のパターンの両方を行いました。皆さん、初めてなのに結構さくさく書かれていました。共感力高い…

③実践

さて、いよいよ実際のインタビューデータを使ってKAカードと、価値マップを作成します。

(1)ユーザデータの確認
本当はインタビューした様子が分かればより考えやすいのですが、時間の都合上厳しかったため今回はその代わりに、インタビューデータから作ったペルソナを見てもらい、まず読み込んで頂きました。
今回はこのペルソナのインタビューデータから価値マップを作っていきます。本当はインタビューデータ3人分あったんですけど、KAカードの数が多すぎたので1人分にしました。

(2)KAカードの作成
練習と同じように、出来事だけ埋めたカードの心の声と価値を書いていきます。

KAカード(実践)

(3)KAカードの読み合わせ
各自で書いたKAカードについて、参加メンバー全員で共有して心の声と価値の合意形成をします。
新たに出てきたものや、修正したほうが良いものはここで追加修正します。
花子さん(このペルソナ)は、こういう性格だからこう思ってるんじゃないか?こういうことも思ってそう、など活発に話し合いが行われていました!

(4)価値マップの作成
(3)で合意が取れたKAカードの価値に注目して、KJ法でまとめていきます。大きなところではざくっと分けれるのですが、もう少し分解して考えるところとその後の価値の関連付けは時間がかかりました。
分かりやすいものもあるんですが、ものによっては結構難しくて悩むところもありました。
私自身も、価値マップ作成は何回かやったことがあるんですけど、それでも慣れないというか難しくて都度都度うーんって悩みます。KJ法、難しい…。

価値マップ(実践)

予定していた時間をオーバーしてしまって、参加者の皆様には申し訳なかったですが、価値マップは、サービス改善やアイディア発想に使えるということを知って持ち帰っていただけたと思っています。
また、KA法・価値マップ作成をすることでユーザ理解もあがります。
こうしてみていると、本当にユーザの声一つ一つが大事で面白いということを実感します。KA法、慣れないと結構しんどい作業になりますが、よりユーザを理解したうえでサービスアプローチの仮説を立てることができる便利なフレームワークだと思います。

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