未知なるものを受け入れる(施術3回目)
約1年ぶりの施術。昨年後半は家族のことに集中しなければならなかった。自分の人生までが大きく影響する出来事だったけど、思い描いていた結果と違ってしまって、後悔や自分を責める気持ちをずっと引きずっていたのだが、急に吹っ切れて「今、自分自身のことやったほうがいい気がする」という心持ちに変化した。前回の施術から自分があまり成長してないことを気にして、先生の施術を躊躇していたけれど、今、自分のことを充実させるために施術が必要だと感じて、予約を入れた。
家族のことで忙しくなる前に松子さんに相談もしていた。昨年の夏にSNSでやりとりをした年上の男性がいたこと。言葉巧みな人で、チャットだけのやり取りだったのに本当にセックスをしているみたいに脳がとろけそうになったこと。一日に何度も連絡がくるようになり、束縛されるのを感じて気持ちが冷めてしまったこと。「その人、距離感間違えたね」と言いながら、一緒に明るく笑い飛ばしてくれて気持ちが楽になり、私も「自分がどんなことに気持ちいいと感じるか知るきっかけになったから良しとします!」と前向きにもなれた。松子さんとあなる先生。二人は連携が取れているし、先生に話せないことも松子さんには相談することができて、また違った角度からも見てくれる。
久しぶりの先生はキュッと体が締まって、なんと20キロ近くも体重を落としたそうだ。
「元気やったか?」先生って想像しているより声がかわいいなといつも思う。
ホテルに入って先生はベッドに腰掛け、先生と会わなかった期間のあれやこれやを聞いてもらった。この時間が大好き。1対1でこんなにゆっくり時間をとって話を聞いてもらえるカウンセリングなんてなかなかない。先生と話していると、自分の思考の癖がわかってくる。「でも」「だって」「私には無理な気がする」後ろ向きな言葉ばかり。
先生は、さらなるおまんこ研究を発展させて、画像や動画を見せながら
「浅会陰横筋(せんえいんおうきん)」が硬いことが、性交痛の原因である、と突き止めていた。オルガズムの原理の動画がすごくわかりやすい。股関節だけを伸ばしたってだめ。手首と足首から柔らかくしなければ。なぜそうか、ということを理論的に教えてくれるので、納得がいく。だから運動が大事だって、前回も言われた。全然進歩していない私。もっとすんごい怒られると思ったけど、先生は意外と優しかった。
「セックスも大事だけど笑うことも大事」
笑うことで筋肉が動くので、鍛えられていくのだ。「家族のことで精神的なストレスがあると思うけど、どうやったらいい方向に変えていけるか、楽しい方向に変えていけるか考えていけばいい」母親が楽しそうにしていること、笑っていること、子供だって嬉しいに違いない。
私の好きなPod cast、ジェーン・スーの「over the sun」で前回、今だったらどんな人と結婚したいか、という話題になり「とにかくいつもご機嫌な人と結婚したいよね」と言っていて「確かに!」と膝をうった。最近は、ちょっとしたことで怒って、不機嫌で、そんな自分のことが嫌で仕方なかった。自分自身に不満があるから、不機嫌なだけだ。「刺激が足りひんやろうな。性的なものだけではなくて」と先生は言った。自分のなかで溜まっているものがうまく出せずに行き場を失くしているという感覚がある。
施術のため服を脱いでベッドへ。
例の浅会陰横筋をほぐしてもらう。こんなところ触られたことない、という感覚。硬い。痛い。ほぐされていくと同時に気持ち良くもなり、おまんこがやわらなくなっていくのがわかる。子宮口が癒着していて、癒着を剥がしてもらったら血液が出た。Gスポットに指が何度も触れる。指を何度も出し入れされる。産婦人科的な施術と、性的な興奮が入り混じりわけがわからなくなる。我慢できずに、大きな声が出てしまう。鳥肌がたつ。もう少し、もう少し。
先生はイカせ屋ではない。
心理障壁を越えて、体の気持ちよさを脳に繋げることは、自分の力でやらなくてはいけない。「時間はかかるかもしれないけど、繋がっていくと思うで」
自分の中に溜めていたものを出していく、アウトプットしていく時期にきていると思う。未知なるものを受け入れる覚悟、新しい自分に出会う覚悟。考えることも大事だけれど、同時に動いていかないといけない。久しぶりの施術で、やるべきことが見えてきた気がする。
その日の夜、先生にお礼のメッセージを送ると、先生の柔らかくて優しいギターの音源が届いた。そうだ、私、小さい頃、歌を歌ってみたかったんだ。先生主催の音楽祭に参加してみようかしら。未知なるものを受け入れる。
施術から2日後、夫とのセックス。いつもより感じる。しかし、最後で強めにガシガシ出し入れされたら痛くなってしまった。
体は繊細です。
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