僕の愛するロッカー達6
不出世のヒーロー─エリック・バードン&ジ・アニマルズ
アニマルズは常に2番手だった。ビートルズやローリング・ストーンズ達と同時期にデビューし、実力、ネームバリューとも彼らにひけを取らないはずなのに、アニマルズは常に2番手であり続けた。
ジョンやボールやミックやキースのカッコ良さに比べると、ヴォーカリストのエリック・バードンは小男だったし、そのヤスリのような黒くワイルドなヴォーカルは、少女達が夢中になるにはあまりにも男臭かったせいかもしれない。ビートルズやストーンズが黒人のリズム&ブルースに根ざしながらも、シングル・ヒットにはどんどんポップな要素を取り入れて行ったのに対し、アニマルズはいつもまっ黒けのままだった。
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