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パナソニック ナノイーXとnoteで開催した、「#清潔のマイルール」投稿コンテストの審査結果を発表します!

2023年1月10日から約1ヶ月にわたって開催した、「清潔」への価値観の変化について語る「#清潔のマイルール」投稿コンテスト。期間中(1/10-2/9)には、1,237件もの作品をご応募いただきました!あたらしい「清潔」への向き合い方を考えることのできるすばらしい作品を投稿いただき、ありがとうございます。

noteでの応募作品一覧は、こちらをご覧ください。

審査会にて、審査員である谷尻直子さんあつたゆかさん伊佐知美さん田中幹人さん・「ダ・ヴィンチ」編集長の川戸崇央さんの5名と、Panasonic「#清潔のマイルール」コンテスト担当による選考の結果、下記のとおり受賞者が決定いたしました。

グランプリ

命を繋ぐ52本の水

新型コロナウイルスの感染拡大で、難病の次女にとって必要不可欠な「精製水せいせいすい」が入手困難になってしまった琲音(はいね)さん。そんな「精製水」を巡ってご自身が体験したことや、周りの親切な行動についてつづった作品がグランプリに選ばれました。

審査員からも「共感性というよりも、心を動かされて思わず涙した作品。他人の人生は、文章や映像になっていないと勉強できない。これからも発信し続けていただきたい(谷尻直子さん)」、「精製水を買うことが、このようなひとたちの生活を大変にしてしまうことに気づけた。万人にとって身近で経験談ではないが、多様な立場からの意見を知った(あつたゆかさん)」、「圧倒的な個人体験から気づきが得られるという枠。こういう方もいるんだと気づけて、世の中の視点のアップデートにもなる。まさに知って学べる作品だった(伊佐知美さん)」「精製水への理解が深まった。今後ドラッグストアへ行くとき、いままでとは違った視点で見ることができそう。また記事全体で、人と人との関係性がしっかりと見えた作品(田中幹人さん)」「『52』という数字が入っており、全体的にわかりやすい文章になっている。個人体験の強さと文章力の高さから、作家性のあるタイプの方だと思った(川戸崇央さん)」「最後までハラハラしながら読み進めることができた。登場人物たちの会話から、当時の様子がイメージしやすかった(Panasonic「#清潔のマイルール」コンテスト担当)」と評価され、個人体験をベースとしたリアルな内容と秀逸な文章表現、そして世の中に新たな価値観をもたらす点がポイントとなりました。

この度は光栄な賞をいただき、ありがとうございました。驚きとともに、大変嬉しく思っています。
約3年前のパンデミックで、日常の安全安心が当たり前ではないことや備えの大切さ、人のあたたかさを深く感じました。
この先どんな事態が起きても難病の娘の命を守れるように、「清潔」への備えを心がけようと思います。そして何より、まわりの人への感謝を忘れず、自分も誰かの力になれるように生きていきたいです。

琲音(はいね)さん

審査員特別賞(谷尻直子さん賞)

2023年の幕開けに

老人ホームで働く、た子さんは、大晦日から元旦にかけての出勤時、いつもよりちょっと明るめの服を着て仕事をすることに。ほとんどの入居者様はそんなた子さんの服に気づかないが、唯一ヨシ子さんだけは気づいて……?清潔とは「清い」ことだと解釈し、そんな清い心で仕事に励むた子さんの姿に、心を動かされるような作品です。

清潔というのは、「整頓する」という事と「衛生的な状態を保つ」という事の2つの側面について綴った文章が多い中、「心の清潔」もあるという3つ目の事実を書かれた事へ尊敬の念を覚えました。た子さんの日常を見る視点、つまり世界観そのものに沢山の愛があり、それが文字として投影されているように思いました。まるで、文字を通して心のお掃除をして貰った気分です。た子さんのように世界を見て生活を送ると、皆がもっと、人に、モノに、動物に、優しくいられるんじゃないかな、それこそが心身ともに清潔な日々なのでは無いかな、と、そんな風に感じました。

谷尻直子さん

審査員特別賞(あつたゆかさん賞)

潔癖症だった私の清潔のルール

インフルエンザにかかりたくないという一心から、毎年予防接種や除菌などのあらゆる対策を打っていた、せやま南天さん。あるとき周りから「潔癖症」と呼ばれ、ショックを受けます。時を経て、子育てを始めたせやま南天さんは、清潔に対する考え方やマイルールが変容。潔癖症と言われる人の独自視点で描かれた内容に、考えさせられる作品です。

潔癖症にならざるを得なかった立場からの視点で、揶揄される対象になる怖さ、相手を不快にさせないかという恐怖感など、はっと気づかされるものがある素晴らしい作品でした。子育てに奮闘する中で清潔のマイルールが変化する様子も丁寧に描かれており、思わず引き込まれました。真正面から「清潔」と向き合ってきたからこそ紡ぎ出される「何が正しくて、何が間違いなんてことはない」という言葉に、救われる人も多いのではないでしょうか。

あつたゆかさん

審査員特別賞(伊佐知美さん賞)

キッチンを好きでいたいから清潔にした

新型コロナウイルス感染症が世間で広がり、「家族が感染したらどうしよう」と不安な思いを抱えていた神崎さやかさん。不安を消す術はないかと考えた神崎さんは、家族の健康を支える場所である「キッチン」を片付け始めます。家の中でできることに着目し、気分を高める工夫を凝らす神崎さん。多くのひとが共感できるような作品です。

コロナ禍を経て、キッチンと清潔に対する意識や行動が変わったというわかりやすく身近なテーマの良作品。「まずはキッチンを愛せる場所に」「家族の健康を保つために私にできることを楽しみながら」と考える筆者の明るさは、ともすればネガティブに捉えてしまいがちな清潔にまつわる悩みを、「日々の楽しみ」に変換しているよさがありました。多くの人の暮らし方の参考になるのではないでしょうか。

伊佐知美さん

審査員特別賞(田中幹人さん賞)

「あなたにとっての“キレイ”を、私に押し付けないで」

家事代行NPO代表のちょうこさんは、日頃から「どうも難しいなあ」と思うことがあるといいます。それは、家庭内で「キレイ」の個人差が衝突してしまうとき。ちょうこさんは、そんなときこそ家事代行という第三者の存在は便利だと述べます。家事を代行するだけでなく、出会った家族に寄り添いながら仕事をしていきたいと語る内容が心に響く作品です。

「第三者を経由して伝えた方が、円滑に物事が伝わることがある。」という一文、旅館で働く私もお客様からすると第三者になり、その役割の中で滞在時間を演出しているので深く共感しました。”清潔”という価値観は家族でも個々によって違います。その価値観を対立させずに、家事代行という仕事で”家族のカタチを一緒に模索するパートナーになる”という視点が素晴らしかったです。

田中幹人さん

審査員特別賞(ダ・ヴィンチ賞)

仕事からつくる

土木技師という職業のHOKUTO 9×9さん。普段から粉塵ふんじん、水、ドロやカビを浴びる仕事なだけに、以前から「清潔さ」についてよく考えていたといいます。コロナ渦後は、職業柄手がける用水路などのインフラを通して、そっと多くのひとに「清潔」を提供しようと考える内容に感銘を受ける作品です。

「自分で考えること」への信念を感じる。出典を明記した上で論を展開する参照性の高さがそれを裏付ける。自身が携わる土木技師というエッセンシャルな仕事を「やがて平和に繋がっていく」と捉えるなど、随所にその跳躍的な視野の広さをにじませる。今後も考え続けることで社会にイノベーションを起こしてほしいクリエイター。

「ダ・ヴィンチ」編集長・川戸崇央さん

企業賞

コロナ禍の中心で清潔マイルールを囁く

子どものころから自分の部屋はつねに整理整頓し、「キレイ好き」だったという、まいさなさん。コロナ禍になって、整理整頓=「キレイ」なことと、「清潔」なことは別物だと気づいたそうです。家族や自分の健康を守るために「清潔」を保つこと。その静かだけれど強い決意に、家族への愛を感じることができる作品です。

​​日常生活のちょっとしたエピソードを元に「清潔」とは何かを定義づけ、以前の関心は「目に見えるキレイ」であったことに対し、コロナ禍以降は「目に見えない清潔」であると、価値観のBefore/Afterの対比が分かり易い。そして、何より文章がとても上手で読みやすかった。たくさんの方が共感できる内容であり、「自分にとっての清潔とは」を考えさせられる作品だと思う。

Panasonic「#清潔のマイルール」コンテスト担当


人生で一番「清潔」の基準が破壊されたのは、新生児時代とコロナ禍

花太郎さんがコロナ禍で思い出したのは、新生児を育てていたころの自分。子どもの命を守るため、清潔を保たなければといつも気を張っていました。そんなとき、助産師さんから言われた「肩の力を抜いて」の言葉に救われたそう。「清潔」を追求したらキリがない。だから、時には自分を許すことも必要かも。コロナ禍を生きる多くのひとの、参考になるお話です。

「清潔の基準が破壊された出来事」として「新生児の育児」があげられており、その命を守るために奮闘した日々で得た気づきには説得力がありました。最後の文章にあるコロナ禍と育児に置いての清潔とは「自分で自分をどこまで許せるのか聞き続けること、そして自分で「決める」ことでした。」という一文は、共感性も高く、「これからの清潔」への示唆があると感じました。

Panasonic「#清潔のマイルール」コンテスト担当

入賞

各審査員からの総評

谷尻直子さん

文章というのは速読の読み方と味わう読み方の2通りがある。情報の提供か、はたまた感動の提供か。いずれにしても文章を作るという行為が既に文化的な行為なのでそれを積極的にPRとして行うこのプロジェクト自体に価値があるなと今回のコンテストをプロデュースされたnoteさんやパナソニックさんに関心してしまいました。そして、審査員の皆様の作品への評価や判断基準を聞いていたら、「エモーション」と「ファンクション」のどちらで判断しているかが分かれるなと気がつき、「あ、この方はファンクション重視の方だな」などと、何となく普段を想像してしまうのも面白かったです。

あつたゆかさん

全ての作品が素晴らしく、読んでいて本当に楽しかったです。「清潔」というテーマでここまで多様な視点の作品が生まれるなんて!どの作品にも独自の感性や新しい気づきがあり、読み進めていくうちに改めて「清潔」には正解がなく、これからも考え続けなければいけないテーマだと実感しました。審査員として選ぶのがとても難しいと感じましたが、読者としては、どの作品も惹き込まれるものでした。作品を送ってくださった方々に感謝します。

伊佐知美さん

「清潔」という万人に共通する、けれど十人十色の価値観がテーマの今回のコンテスト。家族であっても清潔に対する価値観はそれぞれ。大切で身近な毎日に関わる事項なのに、自覚・言語化・他者との共有を怠ってきたのかもしれない、とまず気付いて自省することから出発できる、有意義なテーマのコンテストだったと思います。私自身も学ばせていただけた貴重な機会でした。以後も引き続き多くの方にとって暮らしの清潔を考えるきっかけとなる、長く愛されるであろう作品が並んでいます(ゆえに審査、悩みました……!ありがとうございました)。

田中幹人さん

審査員会でグランプリをどの作品にするかについての議論が白熱したことが印象的でした。最終候補作品はどれも素晴らしく、その中で何をグランプリにするのか?どれを選ぶことで社会にどういった印象、インパクトを与えるのかまで考えて話しあったほどです。その結果が「命を繋ぐ52本の水」。”清潔”という価値観は自分だけでなく、関わる人への思いやりが根底にあることを再認識できました。このような素晴らしいコンテストに携われて光栄でした!

■「ダ・ヴィンチ」編集長・川戸崇央さん

「清潔」という公共性が高いテーマのもとに数多くの投稿が寄せられた。加えて今回は「マイルール」、つまり他者を想起させる絞り込みがあった。読み手が明確に意識された投稿が目立ち、noteという場の特性やコミュニケーションの機能ぶりを頼もしく感じた。メディアを盛り上げるのはクリエイターであり、コンテストも同様だ。そんな中で今回の選考過程では「抜きん出たコンテンツ体験」をどう評価するかに多くの時間が割かれた。

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投稿期間は終了しましたが、自分にとっての「清潔のルール」について、あらためて考えるきっかけになれればと思います。

ほかの投稿作品についても、以下URLよりぜひご覧ください。

コンテストを振り返って

以下、Panasonic「#清潔のマイルール」コンテスト担当からのコメントです。

このたびは多数のご応募、ありがとうございました。今回のテーマ「#清潔のマイルール」は、身近なのに話題にしにくい「清潔」に関して語り合う機会を作りたいと思い、設定しました。難しいテーマだったと思いますが、たくさんの個性あふれる作品を投稿いただきました。コンテストを通じて改めて感じたのは、価値観は人それぞれ、多様であるということです。今回のコンテストになんらかの形で触れた方にとって「これから」を考えるきっかけになったら嬉しいです。また、当社もナノイーX技術が皆さんの清潔に少しでも貢献できるように努めてまいります。