
「創作大賞2023」授賞式のようすをお届けします
2023年4月25日〜7月17日にかけて募集をした日本最大級の投稿コンテスト「創作大賞」。33,981作品のなかから選ばれた受賞作を10月27日に発表し、当日の夜に授賞式をとりおこないました。
受賞クリエイターと審査をおこなったメディア・審査員のみなさんをお招きして開催した式のようすをお届けします。
創作大賞とは?
創作大賞はインターネットでの創作すべてを対象にした、日本最大級の投稿コンテスト。第2回となった今回は、16のメディアが協賛し小説やマンガ、エッセイなどさまざまなジャンルで作品を募集。2023年4月25日〜7月17日の約3ヶ月間で、前回の約2倍となる33,981作品の応募が寄せられました。
授賞式は東京・四ツ谷にあるnote placeで開催。受賞クリエイターのみなさんの写真とともに、授賞式を振り返ります。(お写真はご本人確認のうえ公開可能な方のみ掲載しています。受賞者のコメントは、欠席の方のものも含めて、事前に頂戴したものを掲載しています)
受賞作品
光文社文芸編集部賞/テレビ東京映像化賞
私の死体を探してください。|星月渉[ミステリー小説部門]

小説を書こうと思ったことのなかった私が、小説を書きはじめたきっかけは小説投稿サイトでした。飽きっぽい私が今日まで小説を書くことができたのは、一人でも読んでくれる方がいるという状況が大きかったと思います。創作大賞を受賞できたのはそれこそ、この作品を読んでくれた読者さまのおかげにほかなりません。ありがとうございます。これからも、どうすれば驚いていただける作品になるかを懸命に考え書き続けていきたいです。
新潮文庫nex賞
祈願成就|霜月透子[恋愛小説部門]

受賞のご連絡をいただいた瞬間、懐かしのテレビCMのように拳を突き上げて「キターーー!」と叫びました。それから少し落ち着いてくると、フィッシング詐欺ではないかとの不安に襲われました。恐る恐るお返事をして、ようやくどうにか信じ始めたところです。もしこれが本当なら、夢でもないのなら、精一杯精進いたします。私の書いたものを今までお読みくださった方々と、これからお読みくださる方々へ心より御礼申し上げます。
朝日新聞出版賞
クリームイエローの海と春キャベツのある家|せやま南天[お仕事小説部門]
受賞できて夢のような気持ちです。
この小説のテーマは家事です。
回らない家事、終わらない家事、報われない家事……家事に苦しむ人は、見えにくいけれど世の中に沢山いるのではと思います。そんな人たちが、日々の生活で少し肩の力を抜き、他の誰かを頼れるようになれたらという思いで書きました。
書籍化に取り組もうと言って下さっている朝日新聞出版と共に、この小説がより多くの人に届くよう、全力を尽くしたいと思います。
別冊文藝春秋賞
ナースの卯月に視えるもの|秋谷りんこ[お仕事小説部門]

このたびは、別冊文藝春秋賞に選んでいただき、ありがとうございました。受賞作品は看護師が主人公の少し不思議なお話です。もちろんフィクションですが、私が実際に看護師として働いていたときに感じた想いを込めて書きました。読んでくださった方が、大切な人と過ごす時間に想いを馳せるきっかけになれば嬉しいです。いつも応援してくださる方々、作品をお読みくださったすべての方に感謝します。
JUMP j BOOKS賞
才能と夢のありか|谷山走太[イラストストーリー部門]

このたびは「JUMP j BOOKS編集部賞」という素晴らしい賞をいただき誠にありがとうございます。
宇佐崎しろ先生のイラストをもとに物語を考えるというなんとも贅沢な企画で、とても楽しく書かせていただきました。
読んだ人が前向きな気持ちになれますように、明日も頑張れますように。
そんな想いを込めて書いた物語です。どうぞよろしくお願いします。
Palcy賞
こちら後宮、華の薬湯屋|優月アカネ[漫画原作部門]
この度Palcy賞を賜りました。まさかまさかの受賞で大変光栄です。
本作品には私の「好き」と「エモさ」を詰め込みました。ですので今回の評価をいただけたことは編集部さんへの告白が成功したような気がして嬉しいです。いつもは小説を書いているのですが、漫画原作に挑戦してみて新たな気付きや学びがあり、改めて創作の奥深さを感じました。まだまだ駆け出しなので精進していきます。この度は本当にありがとうございました。
マンガMee賞
イケメン俳優の弟に成り代わりってアリですか?|あむだ前歯[漫画原作部門]
私がこの作品をアップしたのは、記事のタイムスタンプを見ると締切日の23時すぎでした。そんな滑り込みにもかかわらず、きちんと端の作品まで目を通してくださり、こういった機会をくださった関係者の皆様には頭が上がりません。頂いたご恩を返せるように、楽しいものを書けるようにがんばります…!!!
文藝春秋コミック編集部賞
恋せよ社畜、三十路の黄昏マリアージュ|ぽんぽこ[漫画原作部門]
薬剤師のことを、世間の皆様にもっと知ってほしい!——そんな願いで始めた創作活動が、この素晴らしき「創作大賞」で実を結ぶことができました。とても嬉しいです。受賞作「恋せよ社畜、三十路の黄昏マリアージュ」は少し悲壮感が漂うタイトルとは裏腹に、よく食べて飲んで働くという、前向きな女性の薬剤師が主人公です。白衣姿で薬局に引き篭もる日陰者。そんなイメージを作品で吹き飛ばせるよう、今後とも頑張ります!
メディアワークス文庫賞
パパと私|伊藤亜和[エッセイ部門]

会社をやめ、なにをしたいのかもどうなるかもわからず、数か月前まで虚しい毎日を過ごしていました。自分の書いたものがこんなにたくさんの人に読まれ、このような賞を頂ける日がくるとは想像もついておらず、いまだ動揺の最中にいます。私は神様に嫌われていると思っていたのですが、嫌いなりに新たな試練を与えてくださったようです。これから精一杯がんばりたいと思います。占いサイトは解約します。ありがとうございました。
幻冬舎賞
うしろめたさを味わいに、1人で高級ランチを食べに行く|斉藤ナミ[エッセイ部門]

驚きすぎて、嬉しすぎてメールを4度見しました! でも大騒ぎしてしまうと、内緒で牛タンを食べた事が家族にバレてしまうかもしれないので、できるだけコソッと静かに受賞しようと思います。
私はどこにでもいる主婦で、平凡な日常についてしか書くことができませんが、少しでも楽しく、善く生きたいという思いでエッセイを書いています。これからも、半径数メートル内の出来事を楽しく書き続けていけたらな、と思っています。
オレンジページ賞
ちかごろのわかい娘と「かわいい」|西アズナブル[コミックエッセイ部門]

子育ては出会いと別れの繰り返し。だから子供と暮らす楽しさや切なさを描きとめたい。そんな個人的な動機で描き始めたマンガが「オレンジページ編集部賞」に選出され、ビックリしつつ喜んでいます。これが良い前例となるよう、がんばります!
また読者の皆様、家族、関わりのあるすべての人たちに感謝の意を込めて、ありがとうございます。特に「しょうにはいたの?やったー!」と賞の意味はよくわからないけど喜んでいる娘には。
幻冬舎コミックス賞
鼻血が止まらずオランダ救急病院で泣いた話|樫山ひか[コミックエッセイ部門]
「このような素晴らしく光栄な賞を頂けて本当に嬉しいです! 意外と身近に起こる「鼻血」がオランダの病院へ行く事で「なんでこんなことに?」という驚き展開になってしまい、そんなドキドキハラハラを少しでも多くの人に伝えたくて漫画にしました。今後もオランダでの「手術」や「入院」話など、ドキドキ展開は続くのでより多くの方に興味をもって貰えるよう今後も描き続けていきたいと思っています。ありがとうございました!」
審査員特別賞(北森サイ)
母の宗教に困っています|ネコ山[コミックエッセイ部門]
この度は創作大賞にて、審査員特別賞という大変光栄な賞を受賞させていただき誠にありがとうございます。北森サイさまが押して下さったとのこと、また予定されていなかった賞を設置してくださりnoteの皆さまと審査員の方々に深くお礼申し上げます。普段から自分の経験したことを漫画にしていますが、そのほとんどが辛く苦しかった経験です。辛い経験を燃料に、読む人にとって毒にも薬にもなるような作品を書いていきたいです。
note賞
レトロな喫茶店を作る|御猫様と座布団[オールカテゴリ部門]
「note賞」受賞に感謝します。日々の努力が報われたと感じています。この栄誉はSNS相互フォロワーの皆様のご声援や、家族の優しい気持ちが支えてくれた賜物です。受賞作は、私が大学生時代に通った純喫茶をイメージして創作しました。過去の思い出を丁寧に蘇らせて、レトロな雰囲気が出せるように工夫しています。作り続けることは大変ですが、それが私の楽しみでありライフワークです。これからも少しの閃きと工夫を指先に込めて努力して参ります。
入賞
殺人小説の書き方|古池ねじ[ミステリー小説部門]
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ハイライト|山羊的木村[ミステリー小説部門]
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ムーンライトエイリアンズ|茜染[漫画原作部門]
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ハナバト!|コマリ[漫画原作部門]
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地雷系祓い屋と霊感ホスト|日部星花[漫画原作部門]
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毎週水曜はうちの夫を捨てる日です|ふくだりょうこ[漫画原作部門]
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今が我が家のベスト|バニラファッジ[エッセイ部門]
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「ここで働かせてください!」をアラブの本屋で言ってみた|フウ[エッセイ部門]
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増えた12kgの脂肪は黒歴史か青春か|ふくにしりお[コミックエッセイ部門]
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三島由紀夫をもう一度|yuhkitakada[コミックエッセイ部門]
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「黒鉄の魚影」聖地巡礼八丈島完全マニュアル(劇場版名探偵コナン)|タケ[オールカテゴリ部門]
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【育ててみた】甲子園の土で野菜はできるのか?|まるやま[オールカテゴリ部門]
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以下、お顔写真NGの方々やご欠席の方々にもメダルをお渡ししました。計23名のみなさん本当におめでとうございます!
一泊二日|花丸恵[恋愛小説部門]
庭を造る|栗原ちひろ[お仕事小説部門]
硝子の鳥籠|翔花里奈[イラストストーリー部門]
Deity of the Dead|ネクラマンサーごっつァんです[イラストストーリー部門]
無敵の人と女子高生|休太陽[イラストストーリー部門]
EMDM|アマイカヲリ[漫画原作部門]
夫婦別居を決めたら起きた変化|かよ[エッセイ部門]
いつか映画監督になるキミへ|Garashi,[エッセイ部門]
預金資産ゼロの父が倒れた話|エェコ[コミックエッセイ部門]
サマー・サマー・エンジェル|つきえ あん[コミックエッセイ部門]
OL漫画家のスリル|ミナミナミ[コミックエッセイ部門]
ベストレビュアー賞
創作大賞の応募作品への感想や応援コメントを投稿し盛り上げてくださったベストレビュワー賞の一部の方もご参加いただきました。ありがとうございました!
秋谷りんこ コージー ゼロの紙 名瀬口にぼし ハスつか はそやm 豆島 圭 もつにこみ 笑い猫(細村 誠)
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note代表・加藤からのコメント
幅の広い作品を応募いただき、どれもおもしろく拝読しました。才能に溢れたみなさんが本気で書いてくださったことを感じて感動しております。ありがとうございます。
noteは、クリエイターのみなさんのホームグラウンドになる場がインターネット上に必要だとおもい2014年につくったサービスです。それ以降多くのクリエイターの方々が活躍し、本を出したり、映像化したり、ファンの方と交流してくださっていますが、それをもっともっと後押ししたくて始めたのがこの創作大賞です。
昨年開始して、本や映像になった作品も出ています。今回はさらに多くの方に応募いただいて、たくさんのメディアのみなさんとご一緒することができるので、受賞作が新たなかたちになっていくことを楽しみにしております。
さきほど受賞者の方のコメントで「ものづくりを継続していく」とおっしゃっていた方が多かったのが印象的でした。note社が一番大事にしていることは「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」ことです。創作を続けるお手伝いをしたくて、社員全員がそこにむかって進んでいるので、これからも我々は全力でみなさんの創作を応援していきます。ぜひみなさんこれからもいいものを作っていってください。
受賞者のみなさん、本日はあらためておめでとうございます!
トロフィー
今年、お渡ししたトロフィーはこちら。真鍮をポイントにした重厚感のある仕上がりです。
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授賞式のあとは懇親会をおこない、受賞者、出版社の方々、運営スタッフで乾杯をしながらたくさんお話をさせていただきました。
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次回以降も、この多様なクリエイターが集まるnoteという場所を生かした創作大賞を開催できるよう、運営一同努めてまいります。
作品を投稿してくださったクリエイターのみなさま、作品の感想をお寄せくださったみなさま、協賛メディアのみなさま、特別審査員のおふたりに、心より感謝申し上げます。
今後も、noteの街で生まれた作品を多くの人に届け、コンテンツ産業の発展にますます貢献していきます。

▼受賞者のみなさまの声や授賞式レポートをマガジンにまとめました!