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■デアデビル:ボーン・アゲイン
■Daredevil: Born Again
■Writer:Frank Miller
■Artist:David Mazzucchelli
■翻訳:田中敬邦
■監修:idsam
■カラー/ハードカバー/2,299円 ■ASIN:B0D4FBJNRR
「マーベル グラフィックノベル・コレクション」第62号は、1979~1983年にかけて『デアデビル』誌を担当し、同誌に改革をもたらしたフランク・ミラーが、1986年に同誌に短期間復帰して手掛けた「ボーン・アゲイン」編を単行本化。
収録作品は『デアデビル』#227-233。――近年の『ボーン・アゲイン』の単行本は「ボーン・アゲイン」編が始まる前の#226(フランク・ミラー&デニス・オニールが共著した回)も収録してるのだが、「マーベル グラフィックノベル・コレクション」は、ストイックに「ボーン・アゲイン」編のみを収録。
なお、こちらの最新版の普及版単行本では、『デアデビル』#226-233に加えて、ミラーの単発ゲスト回である『デアデビル』#219も収録。しかも安い。英語が読めるなら、いっそ「マーベル グラフィックノベル・コレクション」版を買わずに(そこまで)。
あと、『ボーン・アゲイン』の翻訳版は、過去にヴィレッジブックスから邦訳版も刊行されていた。こちらはちゃんと『デアデビル』#226も収録されている上に、翻訳の文章もしっかりしてて(そこまで)。古本屋で適価で見かけたなら、買うといい。買いなさい。
で、今回は、フランク・ミラーが「ボーン・アゲイン」を書いた経緯……ではなく、そもそもの、ミラーが1979年に『デアデビル』誌の作家に就任する前後の話をしたく思う。
そもそも『デアデビル』誌は、1964年、かのスタン・リーと、ベテランアーティスト、ビル・エヴェレット(ネイモア・ザ・サブマリナーの創造者!)のコンビによる作品として立ち上がった(そこから?)。
……立ち上がったものの、スケジュール管理が絶望的に下手だったエヴェレットは、創刊号の締め切りをブッチギリ、僅か1号で降板した。
ちなみにエヴェレットが落とした結果、「とりあえず、別の雑誌をデッチあげて印刷所に入れなければならなくなった」スタン・リーが急遽立ち上げた雑誌が『アベンジャーズ』である(なので、新規のキャラクターではなく、既存のキャラクターがチームを組む話になった)。すなわち、エヴェレットは『アベンジャーズ』の誕生に関与した、偉大なる作家であるといえる(笑えない)。
上が『デアデビル』創刊号。ジャック・カービーが描いていたパイロット版『デアデビル』のカットを方々に使い回し、更にスティーブ・ディッコが背景を描かされた結果、当時のマーベル看板作家3人の夢の競演となった1冊(笑えない)。
その後、エヴェレットに代わり、ジョー・オーランド、ウォーリー・ウッド、ジャック・カービー、ジョン・ロミータSr. ……といった錚々たるアーティストが短期間ずつ担当していった。
なお、このうちジョン・ロミータSr.だが、当時の彼は丸8年間、ロマンスもののコミックのペンシラーを延々とやってきて、“燃え尽きてた”ため、「もうペンシラーはやめて、インクだけしていたい」と思ってたのだが、スタン・リーにうまくノセられたことで、本作でヒーローもののペンシラーに復帰。
……が、スタンは、ロマンスものの名手だったロミータの技量が生かされるのは『デアデビル』ではないと悟り、彼を『アメイジング・スパイダーマン』に異動させた。まあ、賢明な判断だと思う。
この辺の時期の『デアデビル』誌は、「デアデビル・オムニバス」(各巻40数号くらい収録)や「マスターワークス」(各巻11号くらい収録)、「エピック・コレクション」(21号分くらい)で単行本化されている。個人的には(現時点では)網羅性の高い「エピック・コレクション」をお勧めしたい。
やがて、創刊2年目の#20(9/1966)から就任したジーン・コーランが、長期間(#100まで)『デアデビル』誌のペンシラーを務めることとなり、スタン・リー&コーラン体制で、それなりに安定した人気を得るようになる(なおスタン・リーは#50(3/1969)でライターを降板し、#51(4/1969)からロイ・トーマスが担当)。
やがて1970年代に入ると、ロイ・トーマスの後任として、当時若干18才の新人、ジェリー・コンウェイが新ライターに就任する(1970年末に刊行された#72(1/1971)から)。
が、コンウェイに代わる前後から、『デアデビル』誌の人気は右肩下がりになってたそうで、コンウェイが就任して1年ほど経った1971年11月、マーベル・コミックス社から「間もなく、不人気な『デアデビル』誌と、同様に不人気な『アイアンマン』誌とを合体させて、1冊の雑誌にする予定です」なんて施策がアナウンスされるほどだった。
そこでコンウェイは、起死回生のアイデアとして、デアデビルのパートナー兼恋人として、ブラック・ウィドウを同誌に導入(こないだのエントリも参照)。これがそこそこ人気の回復に繋がり、同誌は合併の危機を回避する。
その後、コンウェイとジーン・コーランが誌面を去り、スティーブ・ガーバー、トニー・イザベラが後任を務めるが、彼らはコンウェイの導入したデアデビルとブラック・ウィドウのコンビをあまり生かそうとせず、遂にはイザベラが#123(7/1975)で降板した後、担当編集者のレン・ウェインが脚本を書いた『デアデビル』#124(8/1975)の前半パートで、デアデビルとブラック・ウィドウは別れてしまう。
で、この#124の後半から、当時のマーベルで“一線級”と見なされていたライター、マーヴ・ウルフマンが新ライターとして『デアデビル』誌を担当することになる(#126から編集者も担当)。
なお、この人事は、どうやら一線級の作家であるウルフマンが、あえて「二線級」のタイトルである『デアデビル』を担当することで、「不人気タイトルはこうやって人気を回復させるのだ」的な手本を示すために行ったらしい(なにしろウルフマンは1975年からマーベル・コミックス社の総編集長になったので、自分自身の人事をどうにでもできた)。
が、後年のウルフマンのインタビューによると、彼は己の書いた『デアデビル』の脚本に納得しておらず、「デアデビルには私が与えているもの以上の何かが必要だ」と思いながらも、しかし“これが私のデアデビルだ”と言い切れるほどのブレイクスルーを見出せず、「自分が興味を持てるものを見つけることで、読者の興味を惹こう」とか思いつつ20号分を書いたものの、遂に“デアデビルの個性”を見出せなかったことから降板を申し出たと言う。真面目だ。
ちなみに、後々デアデビルの名ライバルとなるブルズアイは、このウルフマン期の『デアデビル』#131(3/1976)で初登場したキャラクターである。その意味ではウルフマンは、デアデビルの個性こそ引き出せなかったものの、「種蒔き」はできていたと言える。
上はデアデビルとブルズアイの初期の対決をまとめたテーマ別単行本『デアデビルvs.ブルズアイ』。ウルフマンによる『デアデビル』#131-132に加え、後任のジム・シューター作の#146、それにフランク・ミラーによる#169、#181 、#191を収録(フランク・ミラー作の『デアデビル』の単行本を買ってると、後半部分がカブるのが惜しい)。
で、#144(4/1977)からは、ジム・シューターがライターに就任する(編集は当時の総編集長のアーチー・グッドウィン。何故かこの当時の『デアデビル』誌は総編集長が担当編集者やライターになる)。しかし、この前後の時期から『デアデビル』誌の売り上げは再び落ち出していて、#147(7/1977)から隔月刊に格下げされる。
他方でジム・シューターは、この時期のマーベルの人事関係のゴタゴタに巻き込まれた結果(手短に言うと、総編集長になったジェリー・コンウェイの方針に「若造め!」と反発した人気作家のスティーブ・エングルハートがDCコミックス社に移籍、一方のコンウェイも総編集長職を3週間で辞めてDCに移った)、『デアデビル』『アベンジャーズ』『ゴーストライダー』の3誌のライターと、45冊のコミックの編集を担当する羽目に陥り、『デアデビル』なんざ書いてられなくなった。
でー、アーチー・グッドウィンが総編集長権限でシューターを降板させ、#151(3/1978)からロジャー・マッケンジーが後任のライターとなった(なおその後、グッドウィンも1年半ほど勤めた総編集長職を辞し、1978年5月頃にジム・シューターが後任の総編集長となり、ますます忙しくなった)。
このマッケンジーは、元々ウォーレン・コミックス社の怪奇コミックの脚本を書いていた人で、そのせいか彼の担当期の『デアデビル』誌は、暗めな雰囲気の作風となる。
他方、マッケンジーは、後年の『デアデビル』誌の名サブキャラクターとなる、ベン・ユーリックを#153(7/1978)で初登場させた。
以降の号で地道にデアデビルの取材を続けたユーリックは、やがてデアデビルの正体がマット・マードックであることを突き止め、#164(5/1980)でマードックにその事実を突きつける……が、マットから彼がデアデビルになるまでの数奇な運命を聞かされた上で、「正体を暴露されたら、もうデアデビルはできない」と告げられたユーリックは、逡巡の末に記事を燃やすのだった。
ちなみに初期マッケンジー期の(フランク・ミラーがアーティストとして参加する前の)『デアデビル』誌は、全然単行本化されてない。辛うじて「マスターワークス」(創刊号からミラー期の終わりまで全18巻でまとめてる)の第14巻に収録されている程度。収録話は『デアデビル』#144-158と『マーベル・プレミア』#43。
んで、そんなマッケンジー期の『デアデビル』#158(5/1979)から、同誌の新ペンシラーに就任したのがフランク・ミラーだった。
そもそも、この当時の『デアデビル』誌は、ペンシラーにジーン・コーランが復帰し、#153–154、#156–157を描いていたのだが、コーランは新総編集長に就任したジム・シューターに疎まれていたため(と、コーランは主張してる)、マーベルでの仕事に息苦しさを感じ、DCコミックス社に移籍してしまう。
他方、フランク・ミラーは、当時メジャーマイナー系の出版社やDCコミックスで短編のペンシラーを務めた後に、マーベルの門戸をくぐったばかりのド新人だった。
※「マーベル グラフィックノベル・コレクション」の巻末解説では、フランク・ミラーが「ゴールド・キーの『トワイライト・ゾーン』でライターとしてのキャリアを始めた」だとか「DCの『ウィアード・ウォー・テイルズ』にもストーリーを提供した」だとか、まるでミラーがデビュー直後からライターもしていたかのように書かれているが、これは間違い(多分誤訳)。初期のミラーはペンシラーしかしていない。
が、このド新人はジーン・コーランが『デアデビル』誌のペンシラーを降板することをどこからか聞きつけるや、いきなり総編集長ジム・シューターに「俺に『デアデビル』を描かせてください」と直訴した。
そして、何故かこの生意気な小僧を気に入ったシューターは、今や再び打ち切り寸前の不人気雑誌と化していた(=新人に好き勝手描かせても大丈夫な)『デアデビル』誌を、彼に任せてみることにした。
――ていうか、この当時の『デアデビル』誌は、もはや毎日のようにマーベルの財務担当や流通担当のお偉いさんがシューターの元を訪れ、「この『デアデビル』とか言う、我が社の最低売り上げタイトルを休刊しろ」と言ってくる程のダメ雑誌になっていた。
が、シューターは「ミラーの小僧」が売り上げを好転させることを信じ、かたくなに打ち切りを拒んだ。またシューターは、マッケンジーの脚本への不満から、『デアデビル』誌を下りる寸前まで行ったミラーをなだめたり、先輩ライターとしてミラーに色々な助言をしたりした。
するうちミラーは、同誌の新編集者であるデニス・オニールに、『デアデビル』誌の新たな物語のプロットを提出し、「マッケンジーに代わって『デアデビル』のライターもやりたい」意欲をアピールした。このミラーのプロットに光るものを感じたオニールは、シューター(実は自分の後任であるマッケンジーの脚本が気に入ってなかった)と相談の上でマッケンジーを降板させ、『デアデビル』#168(1/1981)より、フランク・ミラーをライター兼アーティストとして、同誌の作・画双方を任せることにした(この#168で初登場したのが、ミラー期の『デアデビル』誌の重要キャラクターとなるエレクトラ)。
※デニス・オニールは、マッケンジー期の#163(3/1980)から、同誌の編集者に就任。彼は元々はジャーナリストで、コミックに関するコラムを書いていたところをマーベルの編集者ロイ・トーマスに見いだされ、ライターとしてデビューした。1970年代初頭にDCコミックス社の『グリーンランタン』誌で、ハードボイルド&社会派な話を書き、(子供受けは悪かったが)高い評価を受ける。
こちらはオニール&ニール・アダムスの『グリーンランタン/グリーンアロー』をまとめた単行本。364ページで517円とか(記事執筆当時)、お得過ぎるので買いなさい。さあ。
自身優れたライターでもあるジム・シューターと、ハードボイルドな作風で名を馳せたライターでもあるデニス・オニールの2人に目をかけられたことは、ライターとしては新人も良い所のミラーにとって僥倖だった(多分、双方から実践的に色々学んでる)。
そうしてミラーは、マッケンジーのノワールな路線を継承しつつも、それまでのデアデビルの物語の諸設定を自分の好む形に再解釈・変更し、「大学時代のマット・マードック(デアデビル)の恋人」エレクトラや、「幼い頃にマット・マードックを鍛えた盲目の達人」スティックといったキャラクターをシレッと初登場させていった。
またミラーは『アメイジング・スパイダーマン』誌の悪役だった、ギャングボスのキングピンをデアデビルの仇敵とした。結果、同誌の物語はギャング間の暗闘を背景に、快楽殺人者のブルズアイや暗殺者のエレクトラが跳梁する、アーバン・クライムな内容となっていった。
フランク・ミラーの『デアデビル』は、1980年代のマーベル・コミックスに革命をもたらし、その後のコミック界に多大な影響を与えた作品です。ミラーは、それまで比較的平凡なスーパーヒーローであったデアデビルを、暗く、暴力的で、そして人間味あふれるキャラクターへと変貌させました。
ミラーは、デアデビルの舞台であるヘルズ・キッチンを、犯罪と腐敗が蔓延する暗黒街として描き出しました。このノワールな世界観は、後のクライムコミックに大きな影響を与えました。
ミラーは、格闘シーンや暴力描写を、それまでのコミックよりもはるかにリアルかつ生々しく描写しました。このリアリズムは、スーパーヒーローコミックに新たな方向性を示しました。
ミラーは、デアデビルの内面を深く掘り下げ、彼の葛藤や苦悩を描き出しました。特に、デアデビルの二重人格的な側面や、カトリックの信仰との葛藤は、読者に強い印象を与えました。
ミラーは、デアデビルの宿敵であり、恋人でもあるエレクトラを創造しました。エレクトラは、強烈な個性と悲劇的な運命を持つキャラクターとして、多くの読者を魅了しました。
ミラーの独特なアートスタイルは、力強く、時に粗削りでありながら、キャラクターの感情やアクションをダイナミックに表現しました。このスタイルは、後のアーティストたちに多大な影響を与えました。
フランク・ミラーの『デアデビル』は、スーパーヒーローコミックの概念を大きく変えた作品です。彼の作品は、コミックを単なる子供向けの娯楽から、大人も楽しめる芸術へと昇華させました。ミラーの『デアデビル』は、今なお多くの読者を魅了し、コミック界に多大な影響を与え続けています。
……途中からAIに要約させてるだろ、お前。
はい(今更「フランク・ミラーの『デアデビル』がいかに凄かったか」について挙げてくのが面倒くさい)。
で、まあ、こうした変革は旧来のファンの間で議論を巻き起こす一方で、新しい世代の読者に人気を博し、『デアデビル』誌の売り上げは急上昇していった。ミラーをかばっていたジム・シューターは、お偉いさんから「お前、天才だな!」とほめそやされ、その後9年も総編集長の座にあり続けた。
フランク・ミラーによる『デアデビル』の連載は、いわばマイルストーンであるため、複数回単行本化されている。
ミラー期の『デアデビル』の連載を全1巻でまとめたのが、こちらの『デアデビル・バイ・フランク・ミラー&クラウス・ジャンソン・オムニバス』(リンク先は2023年に刊行されたハードカバー版第3版)。
※クラウス・ジャンソンはミラー期の『デアデビル』のインカーを担当。
こちらは『デアデビル』#158-161、#163-191、それに『ホワット・イフ』#28掲載の「マット・マードック:エージェント・オブ・シールド」(マイク・W・バー&フランク・ミラー作、フランク・ミラー画)を収録。
※未収録の『デアデビル』#162は、マイケル・フレイシャー&スティーブ・ディッコによるフィルイン(レギュラー作家のスケジュール調整のためにゲスト作家によって描かれ、挿入される話)であり、前後のミラーの『デアデビル』の話には何ら影響しない。
こちらは『デアデビル・バイ・フランク・ミラー&クラウス・ジャンソン』全3巻。『オムニバス』以前に出されていた単行本のシリーズ。
こちらの第1巻は、『ピーター・パーカー:ザ・スペキュタクラー・スパイダーマン』#27-28(ビル・マントロ作、フランク・ミラー画。ミラーが『デアデビル』以前にフィルインで担当した回で、デアデビルがゲスト出演している)と『デアデビル』#158-161、#163-172を収録。
第2巻。『デアデビル』#173-184を収録。
第3巻。『デアデビル』#185-191と、後年にデニス・オニールと共著した『デアデビル』#219、それに1986年に刊行された『マーベル・グラフィックノベル デアデビル:ラブ&ウォー』、『ホワット・イフ』#28を収録。
こちらは『デアデビル・ビジョナリーズ:フランク・ミラー』全3巻。収録作は上の『デアデビル・バイ・フランク・ミラー&クラウス・ジャンソン』全3巻に似ているけれど、『デアデビル』以外の収録作品が微妙に違う。表紙はフランク・ミラーが描き下ろしているが、2000年代初頭の、絵柄が微妙な時期の奴なので嬉しくない(おい)。
こちら第1巻には、『デアデビル』#158-161、#163-167を収録(『スペキュタクラー・スパイダーマン』は未収録)。
第2巻。『デアデビル』#168-182を収録。
第3巻。『デアデビル』#183-191と、『ホワット・イフ』#28と#35(作・画:フランク・ミラーによる「もしもブルズアイがエレクトラを殺さなかったら?」を収録)、それに『ビザール・アドベンチャーズ』#28掲載のエレクトラの短編(作・画:フランク・ミラー)と、ミラーによるエレクトラ関連の短編を収録。
オマケ。『デアデビル・バイ・フランク・ミラー・オムニバス・コンパニオン』。『デアデビル・バイ・フランク・ミラー&クラウス・ジャンソン・オムニバス』には収録されていない、ミラーの『デアデビル』をまとめた単行本。2冊揃えれば、ミラーの描いた『デアデビル』は網羅できる。
収録作品は『スペキュタクラー・スパイダーマン』#27-28、『デアデビル』#219、#226-233(要は「ボーン・アゲイン」)、『デアデビル:マン・ウィズアウト・フィアー』#1-5、『デアデビル:ラブ&ウォー』。
オマケ2。ミラーの『デアデビル』でヒロインを務めたエレクトラのコミックのうち、ミラー作のものをまとめた『エレクトラ・バイ・フランク・ミラー・オムニバス』。
収録作品は、『エレクトラ:アサシン』#1-8、『エレクトラ・リブズ・アゲイン』、『ビザール・アドベンチャーズ』#28、『ホワット・イフ』#35。
ハードカバーの「オムニバス」の癖に400ページしかなく、最初からソフトカバーで出せよ! と言いたくなるボリュームな上に、いまだにソフトカバー版が出ておらず、挙げ句、電子書籍化もされないまま、マーケット・プレイスでヘルのようなプレミア価格で販売されていて、実に腹立たしい。
今回は以上。