FIREについて考えてみる

 昨今、話題になっているFIRE。これは、Finalcial Independence Retire Earlyの頭文字を取った言葉で、つまるところ「不労所得を得て、早期退職をしよう」というものである。

 最近、ある記事が目に入った。修論で忙しかった時期ではあるが、何となく、目に入ってずっと記憶の中にあったものだ。そのタイトルは、
「未熟な若者が「FIRE」を目指す危うさと愚かさ。ドケチ生活で"種銭"を貯めても不幸になるだけ」
 URLの貼り付けは控えておきます。実際、他の記事を紹介していいのかどうかもわからないので、何か問題があるようでしたら本記事を削除します。

 MONEY VOICEの記事で、有料会員であればすべて見られるのだろうが、無料で見られる範囲しか見ていないので、この記事についてどうこう言いたいわけではない。
 この記事をたまたま見かけて、来月から社会人になるということで、去年何となく買ったFIREの本(FIRE 最速で経済的自立を実現する方法、朝日新聞出版)にようやく手をつけ、読んで私なりに自分で整理をつけるためにこのnoteに書き残しておこうと思った。

 まず、本を読んだ上での感想。かなり大雑把に要約すると、「できる限り多くのお金を投資に回して複利で稼ごう」。そのために、貯蓄率を上げようとか、どのようなものに投資すればいいのかとか、そういうことが主に本に書かれている。
 恐らく、この貯蓄率を上げるために、生活費を切り詰める等のことが本には書かれていたが、その部分だけを切り取ってFIREに向けて奔走している若者が増えて、それに警鐘を鳴らすために最初に紹介したような記事が書かれるに至ったのだろうと私は予想している。
 大前提として、生活費を切り詰める前に、考えること。それは、このお金の使い道が自分にとって幸せなものかどうか。私はこれが一番、重要な言葉であるように本を読んでいて感じた。

 すべての誘いを断って、生活費を切り詰めて、副業で稼いで……、正直こんなのは夢のまた夢の話じゃないかって思っている。
 副業をするにしても、人脈というのは重要だと感じている。副業も結局は言えば企画力。こういうのがあったらいいんじゃないかというのが、思いつかない限り副業として成り立たない。ネットサーフィングをしていればネタは見つかるかもしれないが、おそらくそれを見つけたときには時すでに遅し。誰かに先を越されているに違いない。
 じゃあどうするかというと、やはり人づてに何かを得るしかないと思う。来年度より企画に関係する職業に就くが、大学の先輩や後輩の話から企画に使えそうな話は何個かあった。
 それに副業が成功率もかなり低いだろうと思う。重要なのは失敗してもまた次に頑張ること。恐らく、大部分の人が途中で挫折してしまうのだろう。
 それで結局、収入の上昇は期待できないから、支出をカットする=ケチになる。

 いつだったか忘れたがTwitterで、成功している人は飲み会にちゃんと出席する、みたいなことを見つけた。うろ覚えなので実際は違ったのかもしれないが、結局このTweetから、成功している人は人づきあいもいい、ということを言いたかったのだと思う。

 つまるところ、ドケチな生活をしていると機会を逃して成功するものも成功しないよ、ということだと思う。結局、ビジネスも人に対するものなのだから、誰とも交流しないで成功させるというのは難しいってこと。
 FIREを目指すにしても、結局は自分で自分をコントロールするのが一番難しい課題なのだろう。実際、FIREを成功した人がどの仕事をやっても、成果を上げるんじゃないかって、結局そんなことを思ってしまう。

 最後に自分の話をちょろっと。来年度から都内に住むが、もろもろの費用や家賃を差し引いて手元に残るお金が10万程度。さて、これをいくら切り詰められるのだろうか。FIREを目指そう、としているわけではないが、現実は本のようにうまくいく未来が全く見えない。本の内容はアメリカでの話なのだから、そもそも前提として違う部分も多々あるので、全部参考にできるってわけではそもそもないのは承知しているけれども。

 結局、大卒を条件にしている企業なんだから、大学生一人を養えるくらいの給料を出せ!って嘆きたい(笑)。寮がある企業の人は、独身の時にお金をたくさん貯められるのかもしれないが、私のように家を借りるとなると、きついことこの上ない。少子高齢化が加速するのも何となくうなずける。

 結局、何を言いたかったのか定かではないが、もうそろそろ社会人になるから真面目に色々なことを考えようってことで、考えてみたら、生きるってかなり大変なんだなって思った、というのが最近の所感です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?