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【椿姫のの展2024】を終えて


椿姫のの展2024 展示内容

展示作品

展示作品タイトル:【鳥を追い払う】

鳥は不死鳥とか再生のイメージもあるが、世界の神話伝承においては鳥は魂を運ぶ死のイメージが多い。これらの写真は横に添えたブックの一部なので是非Bookをみて頂きたい。鳥が集う枯れ木に不安な気持ちを持ちつつ対峙する少女。色んな苦悩や努力を重ね歩き続けた少女はまた同じ木の元へ帰ってくる。

同じ場所へ戻り変わらなかったもの…それは不安にも対峙できる勇気?それとも走り過ぎた結果見える孤独?一見堂々巡りのようでもそこに辿り着いた少女は以前よりはるかに成長している

展示時のキャプション

ブック【巡る】について

タイトル【巡る】全50ページ
実はこちらがメイン展示と言っていい程全ての写真が展示したいレベルのもので構成している。

少女的な白ワンピースと妖艶な黒ワンピースで季節を変え撮影し「不思議の国のアリス」的な世界観で少女の時間軸と変化を見せている。同じ場所でも色調を微妙にずらし一部合成もしているプリントもある。ポートレートには向かないティルトレンズを使用する事により不自然なボケの写真も多用している。このシリーズは今後も続けブック内の物語は更に膨らむ予定だ。

作品解説

先に述べたようにブック中のワンシーンを展示作品にさせてもらった。私が表現したかったのはブックのタイトルの【巡る】

人は悩み、苦しみ、努力し、喜び、楽しみ時が流れていく。昨年のもがき生き急いでいる「椿姫のの」を見ていると、胸が痛むと同時にギラギラとした自分の駆け出しの頃を思い出すことも多かった。「ぐるっと回って同じ場所へ戻る」堂々巡りなどという考え方もあるが、私は努力し、もがくからこそ同じ場所にたどり着けるのだと思う。堂々巡りはそこから動いていない。動いて同じ場世へ戻れたから気付く事があるんだ

という気持ちを作品にしました

本音

作品を作るにあたりコンセプトを持って制作にあたる人間を私は尊敬するが、私はその時の気分でイメージし撮影し、後でつながる様に衣装を統一し、作品解釈を見る側に補完してもらうタイプの人間…正直に言えば撮りたい建物で大好きなモデルを撮影してるうちに連作にしたくなり今回のストーリーを構想した作品で撮りながら後付けで、場、モデル、撮る季節など考えて撮り創られた作品です。

余白

作品って見る側の余白があって成立すると思ってる
な~んとなく撮ってな~んとなく物語に追加されていく。

そんな作品を今後も撮りたい

私にとってSNS関連では初めての展示参加

とにかく素晴らしい展示の仲間に誘ってくれた「椿姫のの」に感謝
そして初展示という事ですぐに直LINEくれ不安を解消してくれたショージさん、共に展示した仲間たち、そして観てくれた方々、とても貴重な経験でしたありがとうございます。

備忘録

ブックを自分で製本してみる

浦和美術館では数年に一度、本の製本セミナーが開催されており、いつか自分の写真集を自身で製本したいと思いから3回ほど参加していたが、なかなか手間も金もかかるしそこまでしたい作品は無かったので、今回のチャンスに自身で製本する事にした。詳細は気が向いたらnotoします

写真に糸を通すのが嫌だったのでテープ製本にしていたのだが、初日に一部破れたのでバックヤードで2時間くらいかけて糸製本にする(真っ赤とかもっと派手な糸で縫えばカッコよかった…)

やっつけ糸製本で手作り感満載となってしまう…

パネルにするかどうするか、紙はどうするか

のの展では「なるべく大きな展示でみせたい」との本人の希望。
本業の建築写真では展示をしたことがあるが、その時は会場からの招待展示だったので逆にギャラをもらっての展示、展示作品もその施設で引き続き使いたいとの事だったのでB1サイズを数十枚そのまま寄付したが、今回は会期終了後の後処理に困るのでタペストリーにする事に決定。2種類の用紙でA3試しプリントをし今回はパールフォト紙というのを採用

備忘録:他の方の採用していた布系のトロマットやビロードっぽい素材のものもいつか試したい

合同展の楽しみを知ってしまった

受付をしたり他の出展者や来場者と話したりと展示の楽しさを知ってしまった。ある来場者に「たまさんの作品はSNSでは目を引かないけど、こんなに良いんだからもっと展示に参加すればいいのに」とも言われた。2025年もどこかの展示に参加したいのでどなたか誘ってください。


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