RenderMan XPU™ ピクサーの新しいハイブリッドCPU+GPUレンダリング技術 Part1
はじめに
YouTubeに説明動画をUPしておりますので、併せてご覧ください。
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XPUとは
ピクサーの新しいハイブリッドCPU + GPUレンダリング技術「XPU」は、RenderMan 24で最初のデビューを果たしました。
この次世代レンダリングエンジンはPixar内部ですでに採用されており、
ルックデベロップメントとシェーダオーサリングに焦点を当てた
RenderManユーザーに提供されます。
これまでのRISエンジンやその他のレンダラーとは違い、GPUとCPUを
融合させたフルコンピューティングパワーをレンダリングに使用できるような設計になっています。
RenderMan XPU™はシェーダーオーサリングとアセットルック開発に合わせて調整されており、RenderManのBXDFとパターンから、デスクトップシステム内のCPUとGPUのフルパワーと融合したクリエイティブなコントロールと
柔軟性をすべてアーティストに提供し、美しく感情的なシェーダと
アセットを作成しました。
またRenderMan XPU™は、Maya・katana・Houdini・Blenderに統合されています。
RenderMan XPU™のメリット
RenderMan XPU™のメリットは何よりもそのスピードです。
一般的なパストレーシングレンダラーの場合、CPUか、もしくはGPUでしか計算できません。GPUはその構造上CPUより高速に計算することができますが、GPUにデータを受け渡すまでの処理はCPUが担っているため、CPUにも
パフォーマンスが求められる一方、データ受け渡し後はGPUしか稼働しないためCPUは仕事をしていない状態でした。
しかし、RenderMan XPU™はCPUとGPU両方のコンピューティングパワーを
合算して使用するため、持てるパフォーマンスをフルに発揮させることが可能となります。
RenderMan XPU™使用要件
RenderMan XPU™はハイブリッド レンダリング エンジンです。
以下の3つのモードで実行することができます:
● CPU のみ
● GPUのみ
● CPU + GPU
サポートされているハードウェアとプラットフォームの詳細については、
次の項目になります。
ハードウェアとプラットフォームの要件
〇CPU
RenderMan XPU™はAVX 命令セットをサポートする CPU を必要とします。
ハイブリッド(CPU + GPU)処理には、最低16GBのRAMを推奨します。
〇GPU
GPU アクセラレーションの場合、RenderMan XPU™は
NVIDIA グラフィックス カード(Quadro・Tesla・データセンター用GPU)をサポートしており、Maxwell以降の アーキテクチャが必須となります。
複雑なアセットを扱う場合は、最低 24 GB の VRAM を搭載したビデオカードの使用をお勧めします。
〇オペレーティング システム
RenderMan XPU™ は、適切な NVIDIA グラフィックス ドライバが
インストールされている 64 ビットの Linux およびWindows システムで
サポートされています。
RenderMan XPU™パイプライン
次の図は、XPU → RIS パイプラインを提案しています。
RenderMan XPU™の最初のリリースでは、インタラクティブな動作でルックの開発をサポートするように調整されているため、レイアウト以降でのライティングや最終レンダリングではこれまでどおりRISを使用することが推奨されています。つまり、現状のXPUではプロダクションレンダリングの使用には向いていない点がありますが、今後のリリースにより最終的には今までのレンダリングエンジンに取って代わるものとなっていくでしょう。
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今回のパートは以上となります。
次回のPart2も是非ご覧ください。
ご閲覧ありがとうございました。
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