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「人懐こいインドネシア人」を実感するある大学生たちのプロジェクト
ジャカルタ郊外にある工業高校へ、日本から20人の大学生が研修旅行にやって来ました。与えられたのはインドネシアの高校生たちに日本を教える特別授業をすること。亜細亜大学都市創造学部の生徒たちは、教育学部ではないので教えることのプロでもありません。インドネシア語もつたない中で、高校生に特別授業を行うことはできるのか? その一週間に密着したミニドキュメンタリーです。
ミトラ工業高校とは?
インドネシアには数多くの日本企業が進出し、現地に多くの工場もできています。ジャカルタ郊外にある「MM2100」という工業団地もその一つ。HONDAやYAMAHAなど、多くの日本企業がこの場所に工場を持っています。
ジャカルタ郊外のこの場所は決して裕福な場所ではなく、日系企業で働けるほどの教育を受けられている子供も少ない状況です。
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そんな中で、地元での雇用を増やすためこの工業団地内に高校を作り、日系企業で働ける人材を育成しているのがこのミトラ工業高校です。例えば日本では「遅刻」は厳禁ですよね? インドネシアではしばしば時間にルーズな時もあります。そんな規律をはじめ、日本語や日本文化などを教えているのです。特にこの「規律を守る」というところで、この工業高校は厳しい校則のもと運営されています。
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この高校の卒業生はほぼ100%日系企業に就職できるという驚異の就職率があり、地元では大人気の高校となっています。この高校に受かり、生徒の両親が泣いてしまうという話は珍しいものではありません。安定的な日本企業への就職が、どれほど生徒とその家族にとって魅力的なものかが分かります。
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この高校で1週間限定で日本のことを教えてもらう特別授業が開催されました。その先生となったのが、日本の亜細亜大学都市創造学部の生徒たちだったのです。
もちろん人に教えることなど知らなかった生徒たちは、戸惑ったり、恥ずかしがったりという始まりでした。しかしその緊張を解いてくれたのが、他ならない生徒たちの「人懐こさ」だったのです。
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引率していた亜細亜大学の先生がとても印象的な言葉を言っていました。
この高校生たちにとって日本は実は遠い国で、普段接する日本人は駐在員の大人など「遠い存在」。今来ているのは、自分たちとほとんど歳も変わらない「お兄さん」や「お姉さん」のような存在で、とても新鮮な気持ちになっていると思う。
ある大学生の生徒はインドネシアの方が日本人より優しい気がすると言いました。日本には何か忘れてしまっているものがある気がすると。私は「忘れてしまったものはなんなんでしょうね?」と尋ねました。その生徒はものすごく迷った挙句に「分かりません。何かが違うと思います」と言いました。とても印象に残るシーンでした。
人懐こいインドネシア人
インドネシアに行ったことがある人に、インドネシアの良いところは?と聞けば、多くの人が「人が良い」「人懐こい」と答えると思います。でも他の国や、日本でも田舎では「人が良い」というのはあることで、なかなか「人の良さ」というのは実感してもらうのは難しいことでもあります。今回の映像は、そんなインドネシア人の「人懐こさ」が、存分に撮れたように思います。なので、これからは「インドネシア人ってこんなに人懐こいんだよ」って、この動画を見せようと思っています。
最後にこの撮影に協力してくださった全ての方に感謝いたします。
翻訳協力:Fatimah Azzahra Hasanuddin
撮影協力:Mar Sulaiman
コーディネート:宮島伸彦さん
Bekasi Fajar工業団地・社長 小尾吉弘さん
亜細亜大学都市創造学部准教授 新井健一郎さん
亜細亜大学都市創造学部のみなさん