【 人はこうしてつよくなる 】インドで何回か泣いたうちの1回 02 :「 ケータイが壊れた! 」
こんにちは、Merthi Coffee( メルティコーヒー )です。インド産コーヒーのインポートをしています。
日本ではまだまだ知名度がひくいインド産コーヒーですが、近年そのクオリティは着実にあがってきています。
メルティコーヒーは、note・Instagramでインドのコーヒー事情やユニークなインドカルチャーを日々発信しています。
今回は、コーヒーインポーターになる前の1年間インドに武者修業として長期滞在をしていた時のエピソードです。
わたしが滞在していたのは南インドのバンガロールで「インドのITの街」とよばれている場所で、比較的都会で気候も安定していてすごしやすいところです。
しかし、やっぱりインド。
ラクにすごせるはずないんですよね、わかってはいたけど。
インド長期滞在の事前準備として、わたしは携帯電話を買い換えました。それまで日本の大手携帯電話会社で購入したiPhoneを使用していましたがそれでは海外で購入したSIMカードが使えないので、今回はシムフリーのiPhoneを購入しました。
2017年当時、iPhoneは9月に8、10月にXが発売されたところでしたが、インド生活をひかえていたわたしは金銭面で余裕がなく張り切って最新のものを買いたい気持ちをグッとこらえて1シリーズ前のものを購入しました。カタ落ちといえども新しい携帯電話は気持ちもアガります。
そして、
2017年10月、気合いを入れていざインドへ・・・!!
英語を勉強しながらなんとか生活にも慣れてきた12月。
英会話教室のクラスメイトがクリスマスパーティーをしようと自宅に招待してくれました。おぉ、海外の友人宅でホームパーティー。慣れない英語漬けの毎日だったので、ワクワクがとまりません。
パーティー当日。
一緒に行く他のクラスメイトたちと合流し、いざ彼女の自宅へ。招待してくれた彼女は、ブラジル人で旦那さんが駐在員、娘さんと息子さんの家族4人でインドに滞在していました。
インド、とくに首都デリー・バンガロール・ムンバイ・チェンナイなどの都市部では海外からの駐在員の方がたくさん住んでいます。駐在員の方々は、家賃保証やドライバーをつけることを義務付けられている会社も多く、生活の安全性がとても高いです。と言っても、ドライバーともめたり過酷な環境で体調を崩す方も少なくないのですが…。
はなしがそれてしまいましたが、ホームパーティーに招待してくれた彼女の自宅もびっくりするような豪邸。美味しい手料理とホームメイドケーキでもてなしてくれて、みんなでワイワイ過ごしていました。
パーティーも中盤戦になったころ、ふと撮影した写真を見ようと携帯をみると・・・(あれ?ホーム画面から動かない。なんでだろ?)
わたしの新しく買ったiPhoneは、画面を触ってもボタンを押しても、どうにも動かなくなってしまいました…。
夜、なんとか帰宅し再度あれこれやってみたけど、動かない。とにかくその日は、充電してお祈りをして就寝しました。・・・(朝にはなおっていますように…)
翌朝。
ダメでした。
というか、電源すら入らなくなっちゃった。
まだ買って2ヶ月しかたってないのに。
泣。
これは、修理だ。
でも、、、どこで?どうやって修理してもらえるんだろう?
クラスメイトに事情をはなすと、近くに修理してくれる所があると教えてくれました。
授業が終わった後、ダッシュでそのお店に向かいました。その修理店は、ショッピングモールの一角にありました。
携帯電話の普及率が80%を超えるインド。携帯電話は、おしゃべり大好きインド人の必須アイテムです。修理店も街のあちこちにあり、ショッピングモールであればたいてい見つけることができます。
受付は、タブレットで名前やメールアドレスなど情報を打ち込んで待ちます。カウンターのような長いテーブルに等間隔でイスが並んでいて、マンツーマンで受付を行ってくれます。慣れない作業と空間に緊張しながら待っているとすぐにわたしの順番が来ました。
店員 「どうされましたか?」
メルティ 「昨日、突然ケータイが壊れました。」
店員 「旅行者の方ですか?」
メルティ 「はい、長期滞在をしています。」
店員 「申し訳ありませんが、インド国籍ではない方は、パスポートとこの携帯電話がご本人のものであると証明ができるものを提出していただかなければ修理をお受けすることはできません。」
メルティ 「・・・??」
英語、ワカラナイ。
当時、私はほとんど英語が話せず、自分の状況を伝えられたとしてもリスニングができないのでコミュニケーションがまだできませんでした。
泣。
今思えば、とても丁寧に説明してくれていましたが、パニック状態のわたしには彼のコトバは全く届かず。唯一の通信手段であり、こころのよりどころでもあったケータイが壊れてしまったことへの不安、そして英語がわからない。
感情爆発ですよね。
店員 「パスポート。そして、(この携帯電話の)レシートを持ってきてください。」
丁寧に丁寧に何度も説明をしてくれて、やっと理解することができました。
パスポートとレシート。
パスポートは、持っているから大丈夫として、レシートなんて持ってないよ。どうしよう~~。
いそいで住んでいた女子寮にもどり、ルームメイトにパソコンをかりて自分のGmailアカウントにアクセスしてiPhone購入時のメールを探しました。データをUSBにうつし、文房具屋さんへダッシュ!!
文房具屋さんへダッシュ!!
インドにはコンビニはありません。印刷したい場合、コピー屋さん、またはコピー機を持っている商店へいって印刷してもらいます。わたしの場合は、すぐ近くの文房具屋さんにコピー機がありました。1枚2ルピー(4円程度)もちろん、白黒印刷です。
パスポートのコピーと、メール画面をプリントアウトした紙をにぎりしめて再度、修理屋さんへ。英語の不安があったので、さっきと同じ店員さんに対応をお願いしました。
店員 「この購入履歴書類は、日本語ですので、証明することができません。」
泣。
涙目になりながら、必死で「これは、わたしの名前です。ここには住所が書いてあります。」と説明し、なんとか修理をしてもらえることになりました。
2週間後。
元気になってわたしのiPhoneはかえってきました。と、安心したのも束の間。なんと、2日後に再び故障してしまいました。
しかし、二度目ともなるとあせることもなく、パスポートのコピーと購入証明のメール画面をプリントアウトした用紙を持参して、再び修理をしてもらいました。
今回の故障の原因は、充電時に発生していたようです。というのも、インドでは、都市部であっても日常的に停電が発生します。電気が落ちてすぐに復旧する時もあれば、そこから数時間もどらないこともよくあります。あまりにも頻繁におこるのでインドの人は電気が落ちても全く動じません。みんなそれぞれ家やお店にジェネレーターを持っていて停電時につかいます。
電気が来たり来なかったり頻繁にすることで、逆流してしまい高すぎる電圧がかかってしまいます。その際に、コンセントにつながっている電化製品が故障してしまうんですね…。
iPhoneは基本的にはそのような故障が少ないとされていますが、たまたまわたしが購入したものが弱い子だったようです、しょぼん。
その時ほんとうにラッキーだったのが、たまたま日本に一時帰国していた友人に変圧器を買ってきてもらって、それ以来充電する時は変圧器を必ず使用しています。
ちなみにですが、その時わたしのまわりの友人知人でApple製品をつかうひとはたくさんいましたが、変圧器をつかっているひとはいませんでした。そして、故障しているひとも。
たまたまわたしが運が悪かったんですね。
海外へ行く際は備えは必要以上に。
とはいうものの、人間いざって時はなんとかなるもんですね。
泣いて走ってまた少しだけ強くなった、お話でした。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
Instagramもしています、ご興味ある方はのぞいてみてください
https://www.instagram.com/merthi_coffee_2017/
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