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【インド映画】花嫁はどこへ?(2023)
取り違えられた2人の花嫁の数奇な運命!
結果よければすべてよし。
原 題:Laapataa Ladies
邦 題:花嫁はどこへ?
公開年 :2023年(日本では2024年)
言語 :ヒンディー語
上映時間:124分
出演:ニターンシー・ゴーエル/プラティバー・ランター/スパルシュ・シュリーワースタウ/ラヴィ・キシャン/チャヤ・カダム
監督:キラン・ラオ
鑑賞方法・・・オンライン(英語字幕)
総 評・・・★★★★★
あらすじ
2001年、とあるインドの村。プールとジャヤ、結婚式を終えた2人の花嫁は同じ満員列車に乗って花婿の家に向かっていた。だが、たまたま同じ赤いベールで顔が隠れていたことから、プールの夫のディーパクがかん違いしてジャヤを連れ帰ってしまう。置き去りにされたプールは内気で従順、何事もディーパクに頼りきりで彼の家の住所も電話番号もわからない。そんな彼女をみて、屋台の女主人が手を差し伸べる。一方、聡明で強情なジャヤはディーパクの家族に、なぜか夫と自分の名前を偽って告げる。果たして、2人の予想外の人生のゆくえは──?(公式サイトより引用)
感想(ネタバレあり)
日本での公開が10/4(金)。これは絶対おもしろそう、と思ってフライイングで鑑賞。
結論、めちゃくちゃよかった。ストーリーラインは当然、この20年以上も前の田舎のインド感。風景も人も、全部よかった。
めちゃくちゃざっくり、的を得ないかもなんだが、「マダムインニューヨーク」と「バジュランギおじさん」を足して二で割ったような雰囲気。(←違うか、いや違う。
ただ、映画を見た後にこの公式サイトを拝見すると、個人的には「え、ここは知らない方が楽しめるのでは?」というところもちらほら。(特に予告ムービー)
純粋にゼロから楽しみたい!という方は、これ以降の本文はもちろん読まず、公式サイトもサラっとにとどめておくことを僭越ながらおすすめします。
ただ、インド映画はそんなに見たことないという方は、公式サイトの中でも「豆知識」のところは一読すると理解が深まるかも。(ここの知識ありきでのシーンが意味するところが多くあるので。)
2人ともいい経験ができてよかった
取り違えられた花嫁。2人はそれぞれ貴重な体験をすることになる。
プールは、女の子だからとあまり教育を受けてきていなかったよう。女の子は料理と洗濯と裁縫とか、家事さえできればいい。そんな環境で育ったプールは、もちろん「働いてお金を稼ぐ」経験をしたことがない。
プールを助けた屋台の女主人がこのあたりをしっかりフォローしてくれる。肝の座った母ちゃん系。働いてその対価を得るということを経験させ、自信をつけてくれる上に、「料理をはじめ何でも家事ができるんだから、女は一人で生きていける」と。そんな言葉が力強かった。
一方、ジャヤは最後まで行動が怪しげに見えるように描かれている。ジャヤはジャヤで、農学を学びたいという思いとは裏腹に、大切な農地を売ったお金で何とか工面された結納金をもって、無理やり嫁に行かされる。しかもその嫁ぎ先の男は暴力をふるうタイプのとんでもないやつで、前妻は子供が生めないから何とかで、今回は再婚。
そんなジャヤは取り違えられた先の実家の家族と仲良くなる。ここも心温まる話。プールの母親は「自分は好物なんだけど、夫も息子も手を付けないから作るのをやめた。もっとダメなのは、自分が好きだったことが何だったか忘れちゃったことだね」という言葉に対し、「自分のために作ったらいいじゃないですか」という。ジャヤのしっかりしたところを垣間見ることができるやりとりである。
ディーパクとプールの馴れ初め気になる
ディーパクはたまたま乗り合わせた別の花嫁を連れて実家に帰ってしまうわけだが、そもそも本当の花嫁であるプールとのなれそめってどんな感じなんだろう。
英語字幕だったので理解できなかった可能性も大いにあるのが恥ずかしいのだが、お見合い or 恋愛結婚?
恋愛結婚だとすると、お互い住む村も随分離れているし、ディーパクの実家の村の名前もわからんというのが腑に落ちない。
一方、お見合いだったとすると、お見合いの割には二人とも相思相愛だなという印象(これは私が持つお見合いに対する偏見が含まれるかもしれないが。)
仮に恋愛結婚だったら、花嫁取り違えなくない・・・見た目同じでもさ・・・とディーパクに突っ込みたくなりました。
何て言えばいいかわからないけど(宣材について)
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本作の日本での宣材素材(というのでしょうか、画像とかポスターとか)から受ける印象は、ポップな色彩強めでどこかコメディ?なのと思わせる邦題。
実際はもう少しずっしりなストーリーラインだなと思った。
ちなみに、インド国内やTIFF(トロント国際映画祭)やらでのイメージはこんな感じ。この、字体がかわいいんだよなぁ。インドっぽくて。
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