見出し画像

【子宮頸がんワクチン】男も打つべき理由【体験談】


世は社会保険料の増額や高齢者医療の自己負担問題など、将来を憂う現役世代の声で溢れている。そして俺も将来に危機感を持って過ごしている内の一人。できることから自衛していきたい。

そんな俺は子宮頸がんワクチンの存在を知り、男性でありながら計3回の接種を終えてきた。その実体験を書いていく。


子宮頸がんとは


子宮頸がんは子宮の出口にできる癌でヒトパピローマウイルス(HPV)が発生の原因。HPVは性行為を通じて感染する。

HPVの多くは免疫作用により自然治癒し2年以内に体内から排除されるが、特定のハイリスク型(特に16型と18型)が持続感染すると子宮頸がんを発生させる可能性がある。

厚生労働省(令和5年4月)によれば、日本では毎年約1.1万人が子宮頸がんに罹患し、約2900人が亡くなっている。30歳までに治療のために子宮を失う(妊娠できなくなる)女性は年間約1000人。

子を生んだ後に若くして亡くなってしまう病気であることから「マザーキラー」と呼ばれる。

子宮頸がんワクチンの効果

子宮頸がんワクチンは子宮頸がんの原因となるHPVウイルスへの感染を予防してくれる。ワクチンには2価、4価、9価の3種類があるが、9価(シルガード9)が子宮頸がんの予防率90%と最も効果が高い。ハイリスク型13種類の内、9種類のHPVへの感染を予防してくれる。

費用は総額10万5000円。女の子は無料。


子宮頸がんワクチンには保険が適用されないために支払いは全額自己負担。費用は1回35000円、3回の接種が必要だから合計10万5000円飛んだ。しかもワクチン接種は医療費控除の対象外、なす術はない。

ただし、2023年4月より小学校6年生~高校1年生相当の女の子は公費(無料)で子宮頸がんワクチン接種を受けられるようになった。

確かに高額だが、癌になった場合のあらゆる損失に比べれば安いはず。迷わずに投資すべき金額だと俺は思う。

接種間隔は6か月

シルガード9の接種回数は3回。1回目の接種後から2か月、2回目の接種後から4か月の間隔をあけて、合計3回接種する。1年以内に接種を終えることで効果が望ましいとされる。

例外的に、1回目と2回目の間隔を1か月にする場合もあるらしく、俺は最初よくわからなかったので翌月に2回目を打ってしまった。その際、「基本は2か月空けるんですよ」など病院側から教えてもらうことはなかった。後から気づいて少し不安になったのは事実。

副反応はほぼ無し。メリットが圧倒的である。

子宮頸がんワクチンを検討する上で最も障害となるのは、副反応だろう。実際、子宮頸がんワクチン接種による健康被害を巡り集団訴訟が行われている。これによって厚生労働省は2013年6月から子宮頸がんワクチンの積極的な勧奨を差し控えていた。

新型コロナワクチンと同様、ワクチン接種に対して懐疑的な声が一部上がった。メディアが大きく取り上げたことで世論が子宮頸がんワクチンの接種を畏怖したわけだ。

それを知った上で俺が今回接種に至ったのは、アナフィラキシー等の重篤な副反応を引き当てる確率とHPVがもたらす健康被害を天秤にかけた上で、後者が勝ったからだ。

1回目の接種時、医者からもアナフィラキシーは「宝くじを当てる以下の確立」と説明を受けた。結果、副反応は接種当日に接種部位がやや痛み、数日で消える薄い痣ができた程度。新型コロナワクチン同様、筋肉注射である故のものだ。

男性にもがん予防の効果がある

男性が子宮頸がんワクチンを接種することによってパートナーを将来の子宮頸がん発症のリスクから遠ざけることができる。愛する彼女を風邪から守るために、家に帰ったら手洗いうがいをするのと同じだ。さらにHPVは子宮頸がんの他にも陰茎癌、肛門癌や咽頭癌なども引き起こす。つまり男性にも十分メリットがある。

ちなみに、足の裏にできるウイルス性のイボ(液体窒素で焼くやつ)もHPVによるものだ。これを知ると身近なウイルスであると実感できるだろう。

ちなみに日本における男性の子宮頸がんワクチン接種率は1%未満。他の先進国と比べてあり得ないくらい低い。だからこそ打てば男としての価値が10万5000円分アップするし、世界基準の男になれる。

重要なのは不特定多数と性行為をしないこと。

HPVはウイルスであり、粘膜接触を経て感染する。キスや性行為がその原因であり、コンドームではHPV感染を防ぐことはできない。不特定多数と性行為を行うことで体内に複数のHPVが蓄積し、ハイリスク型が持続感染すれば癌の発生を引き起こす可能性がある。つまり浮気はご法度。

自分を守る意味でも、パートナーを守る意味でも、淫らな性生活とは縁を切るべき。加えて、子宮頸がんは5年から10年かけて進行するので女性は定期的な子宮がん検診を受けることが重要だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?