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【第2作】デジ同人の始め方③【失敗】

処女作がどんな末路になろうと1作のみで撤退する気は更々ありませんでした。幼いころの無邪気な夢、現在の趣味、これからの生きがいとして漫画を作っているわけです。

2022年8月に1作目の発表作業(サイトへの登録など)と並行して2作目の制作に入りました。同年12月にペースとしては順調に2作目「おらねこネコねこ」を発表しました。

前回の記事でお話した通り処女作は自分の中では身に余る光栄といった売れ方をしました。そこからの失敗談とそこからのリカバリーにもがく中年の悲喜こもごもによろしければお付き合い願います。


1.意気込みだけは一人前

2作目は右も左もわからないという1作目とは違い、原稿のサイズや成人向け修正の雰囲気(これはもう目まぐるしく変わるしサイトによっても違うのでアレですが)など、一通り経験済みという余裕があります。

DL同人ノウハウ的なものを読み漁る余裕も出てきました。その結果作画にもリキが入ります。更に丁寧に、自分の精一杯の紙面を作るために全精力を傾けました。

ハイテンション作画

2.処女作からの改善点

1作目発表後に一番後悔したのは本の後半がpixiv発表済みの再掲だったことです。もちろん説明文には注釈を入れましたが見落として買った人はガッカリしたと思う。
よって当たり前ですが全て描きおろしとしました。

また、エロ漫画に求められるのは何かを今一度考えエロシーンを増やしました。ほとんど1冊丸々性行為という構成にしました。

ノウハウサイトなどで得た知識も盛り込み、サンプルは制限枚数ギリギリまで載せ、最高によくかけたページを出しました。

他人の漫画もよく読むようになり、同じ線画でもトーンよりグレースケール陰影の方がエロいと感じたので作画途中でしたがグレスケで塗り直しました。

満を持して発表したと言っても良いでしょう。でも販売本数は約170本(2022年12月現在)と前作の半数となっています。1本目が4か月間の数字で2本目が初月の数字なので比較としてはどうかと思いますが、まあ失敗だと言えるでしょう。

テンション空回り

3.改善だけでは上手くいかない

上記を読んで「おや?」と思われたかもしれません。そう、前作のダメな点の改善ばかりに気を取られ、良かった点がどこだったかについて振り返ることなく2作目に活かさなかったのです。

どこが1作目の美点だったのかを考えてみると本文はむしろ2作目より雑でした。しかも再掲アリという状態。しかし表紙が良かった。構図を変に凝らず主人公をデーンと大きく配置し、色も派手でキャッチーな仕上がりになりました。

それに比べ「おらねこ~」の表紙は2作目の余裕からか構図を変にこねくり回しサムネでみるとキャラの体勢がわかりにくく、絵的にも(ちょっと失敗したかな)という出来でしたが、これが1作目の幸運にあぐらをかいた所なんでしょうね。目をつぶって描き直しませんでした。描き直すべきだった!

顔もわかりやすいね
下半身は見せられないよ

その他、1作目で愛想をつかし常連にはなってもらえなかった、単純に内容がつまらなそうだったという原因もあるのかもしれませんが、自己分析としては一番の原因は表紙のしくじりではないかと踏んでいます。

声を大にして「折角の入魂の本文も表紙次第でヘタレる」と言いたいです。

また、反省点の改善が裏目に出た可能性としてエロシーンを増やした事が挙げられるかもしれません。増やしたことが悪いというより導入部を削りすぎたといった方が良いかもしれません。

僕の肌感覚ではエロ漫画に求められるものはあくまでエロシーンと思い込んでいましたが、色々調べるうち、どうしてエロに至ったのかという導入や、甘酸っぱいやり取りなどの日常シーンに重きを置く方も多い事がわかってきました。

DL同人の評価は本数という数字が大部分を占めるため、2作目の評価が厳しかった事は数字でバシっと出るためすぐにわかり、残念ではありますがそれほどダメージはありませんでした。ところが、あるサイトが何と僕の漫画をバナーにより推してくれるという幸運に恵まれ、卸して販売してもらっている以上当然売れるための期待をかけていただけたのだと思いますがそれに全く応えられなかった事が一番心にズーンと来ました。

4.最後に

記事3回に渡り僕の同人活動についてこれまでの悲喜こもごもを振り返りました。僕と似たような境遇の方へオススメのやり方や失敗談を参考にしていただきたい気持ち半分、自分の頭の整理も兼ねていたような気がします。

現在3作目「吸血鬼は精も奪う(仮)」を制作中です。既にお話したとおり過去の失敗の反省を改善するだけでなく、美点の継続も十分頭に置きながら作っていきたいと思っています。

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