情報公開と公文書管理の重要性
行政が何を議論して様々な政策を決定しているのか、市民が知るために情報公開は重要です。
情報公開制度は法によって定められていますが、情報を得るために開示請求をしても黒塗りになってしまうこともあります。
それよりも、ひどい状態は「不存在」です。つまり、情報が記載されている行政文書はないという回答です。
公文書管理を適切にしなければ、情報公開も不十分になることもあります。
「自治体における情報公開と公文書管理」の学習会に参加し、情報公開法制について三宅弘弁護士の講演と、新宿区における情報公開と公文書管理の状況について新宿区区政情報課からの報告を聞きました。
理想は神奈川県の方式だそうで、公文書はいったん全部神奈川県立公文書館へ移し、そこで保存する文書かどうかを精査し、10%ほどを保存した上で残りは廃棄するそうです。
そうすれば、情報公開が必要になった際に適切に公文書館から開示が可能となります。
三宅先生のお話で、桜を見る会のバックアップデータの問題が出ました。
当時、桜を見る会の名簿の公開が問題になりました。
もしかしたら、今その名簿を確認すれば、旧統一教会系の参加者がずらり、という可能性もあります。
内閣府の説明では、「バックアップデータは行政文書にあたらない」というものでした。
しかし、バックアップデータは何のためにあるのか?と言えば、例えば文書を紛失した際にそこから復元して文書として再利用するものです。
この内閣府の苦しい説明では、まったく納得いくものではありません。
新宿区では、バックアップデータも情報公開の対象になり得るようですが、
この管理の方法についても、今後適切なものかどうかを議論していく必要があります。