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伝えたいが伝わらない!?ファムツアー海外プロモーション ポイント4

海外向けの観光プロモーションにおいて、メディアやインフルエンサーを招待して行われるファムツアーは人気の施策の一つとなっていますが、企画~実施~情報発信において、一貫した目的をもって実施できていますでしょうか?

意図のある計画と有効な実施体制をもって行わないと、予算の無駄遣いになりかねません。

そこで、今回は海外プロモーションにおけるファムツアーの役割と実施にあたってのポイントをご紹介いたします。


ポイント1 <目的>

ファムツアー(ファムトリップ)とは、観光地の誘致促進の為、(海外の)旅行事業者やインフルエンサー、メディアなどに現地を視察してもらうツアー。Familiarization Tour(Trip) の略で、モニターツアーと同義で使用されることもあります。

ファムツアーを計画する場合、まずは何の為に実施するのか、目的・目標を明確にしましょう。

目標といっても地域や企業によって様々ですが、プロモーションとして「何」を「誰」に伝えたいかという部分が重要です。

また、プロモーションする内容は、地域側が伝えたい内容だけではなく、海外市場や訪日旅行者のニーズ・トレンドを踏まえて、発信する内容を精査することもファムツアー全体の方向性に関わってくる大切な部分です。

設定した目標を達成する為に必要な情報発信の内容、それに伴う進行スケジュールや取材先の選定など、事前の企画設計とそれを実現する手配力(実施体制)がファムツアー成功の鍵となります。


ポイント2 <招請者の選定>

一般的には観光地やイベントを取材してもらう為に、海外メディアや外国人インフルエンサーを招請(招待)し視察(取材)してもらい、その情報や体験を基に、WEBサイトやSNS、雑誌などに掲載し、観光地の情報を海外の方々へ届けてもらいます。

ただ、メディアやインフルエンサーと言っても様々。例えば、米国の旅行系メディアか、中国のニュースメディアなどかによって、それぞれ影響力があるエリアやユーザー層が異なります。当然発信言語も違えば、発信手法も異なる為、事業目標とメディアの特徴やターゲットとの相性を踏まえて、「誰を招請するか」検討する必要があります。


ポイント3 <ツアー造成と実施>

ファムツアーの造成は一般の観光ツアーとは異なる点に注意をする必要がありますが、行程作成とツアー実施において、特に考えるべきポイントをいくつかご紹介致します。

<行程作成>

訪日旅行者のニーズ
例えば、ターゲットが訪日中国人であれば、中国の旅行者が関心のある観光スポットやアクティビティが行程に入っているか?また旅行スタイルや旅行トレンドと合致した内容になっているかなど、中国人旅行者目線で造成されたファムツアーであることは大切になります。

地域のリアルな魅力
上記と逆説的ではありますが、ターゲットを意識するあまり、ターゲットやその国の文化に合わせ過ぎた観光地の紹介方法になっていないかということは考える必要があります。

ターゲットに合わせ過ぎるのも良くありません。リアルな観光地の魅力が伝わらなくなります。

行程を作成する際、ターゲット市場のニーズを押さえつつ、その地域の特徴や強みをしっかりと情報発信できる内容にすることを心掛けましょう。

事業の目標を行程に落とし込もう
プロモーション目標を達成する為に必要な取材先やイベントが行程に入っているかも確認が必要です。

競合国との差別化
インバウンドで言えば、特に競合国となる韓国や台湾、中国などと異なる日本独自の「価値」を招請者に伝えることができる行程にしましょう。


<ファムツアーの実施>

ファムツアーを実施する際は、必要に応じて、ツアー管理者(添乗員)や通訳、カメラマンなど同行者の手配も必要。また、行程中の観光スポットやアクティビティ、自然、レストランなどそれぞれの内容ついて説明できる現地ガイドなどを準備し、招請者が理解を深めることができる工夫も大切です。

もちろん、事業の目標や企画内容に応じて、必要な対応内容は異なりますが、ツアーを実施する為に様々なアレンジを行います。

特によくある失敗が、ツアー行程に入っているものの、実はインバウンド旅行者は受け入れたくないという施設があったり、受入れはしたいが、メディアに紹介された際、事実と違う内容で紹介されプッシュしてほしくない内容が強調されていたりと、受入れ側の想いとメディア・インフルエンサーとの想いにズレが生じていることなどです。

このようなことは、非常にもったいないことであり、誰にもメリットはないので、関係各所の想いが一丸となっていることを事前に確認した上で、ツアー行程の作成及び実施していくことが重要です。

ポイント4 <情報発信>

情報を発信するのは、海外メディアや外国人インフルエンサー。メディアはライターやカメラマンなど、インフルエンサーはブロガーやインスタグラマー、YouTuberなどを招請します。手配にあたっては国内や海外の代理店に依頼することが一般的ですが、どちらにせよ重要なことは、事業の目標や地域の強みを共有し、理解してもらうことがとても大事です。

ただ、上述した通り、地域が発信したい内容を押し付けるのではなく、メディアやインフルエンサーが感じた思いを制作物に活かしてもらうことも重要です。なぜなら、それぞれのフォロワーや読者について、最も理解しているのはメディアやインフルエンサーだからです。

つまり、ファムツアーの情報発信では、地域とメディア・インフルエンサーそれぞれの強みや特徴をうまく融合させたクリエイティブを創造することが最大のポイントになるのではないでしょうか。


まとめ

今回は、海外プロモーションのファムツアーのポイントについておおまかですが、ご紹介しました。

海外プロモーションとしてファムツアーは、目標設定からツアーの実施を含めて進行管理、そして情報発信、効果測定までの一連の流れで一つのプロジェクトとなります。この流れを一気通貫で実施する為には、メディアやインフルエンサーとのネットワークはもちろん、情報発信する内容を招請者と共に作り上げていく制作力、ツアーを手配し催行する旅行手配力などが必要です。

情報発信が最大の目的でない場合は、招請者に地域の観光資源を体験してもらい、海外向け商品の開発やブラッシュアップを行うといったこともファムツアー(モニターツアー)の一つの形です。

目標をもった有意義なファムツアーを実施し、来るべきインバウンド回復期に備えるのはいかがでしょうか。

弊社では、海外プロモーションを目的としたファムツアーの実施を一気通貫で可能ですので、お気軽にご相談ください。

著者:JOINT ONE 嶋田拓司
海外・訪日プロモーション専門広告代理店『インバウンド ONE
海外インバウンドマーケティング情報マガジン『エの輪

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インバウンドONE 株式会社JOINT ONE
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