WarCry♯68 近未来の二分された米国
青色が第アメリカ帝國
緑色がアメリカ合衆国
大米帝國(青)は、米合衆国(緑)と袂を分ち、100年ほどしか経過していない歴史的には若い国だが、建国から安定期まで、常識では計れない思考を現実に実行してきた。建国後の日本国への核攻撃、日米との紛争、中南米侵攻、オーストラリア侵攻、世界の多くの国家を併合してきた。当初の米帝戦において、日本は、国土の一部に核攻撃をうけ軍事侵攻を受けたが、米帝との戦争の最中に、合衆国政府の計画により、内戦が勃発したため、米帝は、日本と休戦した。(しかし、日本の既存の政治体制は崩壊、ニュージェネレーションの台頭)その間、中国は3つの勢力圏に分かれ、中華連邦に移行し、ロシア連邦は、大米帝國と協約を結び、日米と大米帝國との紛争中、軍事侵攻を黙認していた。EUに於いては、EUという形式は瓦解しなかったものの、自存独立主義が横行し、特に英、独、仏政府は自国の防衛と繁栄に邁進した。その中でも、特に独、仏の2ヶ国と、米、伊、印、バチカン市国は、日本国が崩壊した後の、日本の新しい国家の再興を支援した。目的は、太古からの、ヤハウェとPolarisとのパワーバランス、日本が背負う宿命からであるが、表向きは、大米帝国へ対抗するための橋頭堡を米、独、仏が(小熊座同盟が)、築くことであった。そのため、東方、日本で再び、日本皇國が樹立され、数度の投票による国民の圧倒的総意に基づき、皇室の象徴化が、再び廃され、1945年以前の旧帝国時代の奉戴体制や皇室の権限は、若干異なるものの、霊性国家としての日本に生まれ変わった。(のちに台湾や一部の東南アジア諸国は、日本皇國と対等関係を持つ所属ステーツとなる)英国は、このような事態になることを知っていたかのように大米帝國と半鎖国政策をとり、EUと協約を結び、東南アジアに影響力を深めていた。このような、大米帝國の暴挙を可能成らしめたのは、先進的な戦略宇宙軍の存在であり、21世紀半ばの日本国への核攻撃を平然と行う実行力であり、元来、大米帝國の建国の発端は、日中両国の諍いであった。
兼ねてから日米は強固な同盟関係にあり、経済分野でも良好な関係を継続してきた。 ところが、その良好な関係に亀裂を生じさせることとなったのは、東アジア情勢の急激な変化である。
20X0年、中国は台湾を自国の領土とする主張を従来から唱えていたが、その態度は中米関係の悪化 と共にますます強固なもの、遠慮のないものとなり、遂に台湾への軍事侵攻及び期を呼応して尖閣諸島への上陸も合わせて決行した。
米国は従来から台湾の独立支持及び尖閣有事の日米安保条約の適応を宣言して来たが、この有事に対する日本側の対応は 1 枚岩のものとはならなかった。
中国海警局部隊の尖閣諸島上陸の報を受けて、政府は自衛隊の派遣を検討したが、法整備が不十分であったことから、艦艇や航空機の派遣に手間取った。
また、有事の際の武器使用についての法整備も不十分であり、実際に尖閣諸島において十分な対応ができなかった。
そのため、多くの自衛隊員や警察官、海上保安官に多数の死傷者が出てしまい、日本国内の世論はさらに混沌とした状態となった。
そのことは、本来日米安保下において軍事作戦を共にするはずだった日米両軍の足並みにも影響することとなった。米軍と自衛隊との連携がちぐはぐなものとなり、また、本来受けられるはずだった後方支援が十分に受けられなくなったことにより、遂に米軍にも多数な 犠牲者が出る事態に陥った。
これを受けて米国内の世論にも亀裂を生じさせることとなり、「自ら自国を守る気のない同盟国になぜアメリカ人が犠牲になるのか」というものと「アメリカの国益確保のためにも あくまで日米同盟は堅持すべき」というものと大きく 2 分されることになった。