政策保有株とは?
お疲れ様です。
先日は🐶ベルちゃんをモフっとしてきました。
犬や動物は可愛さ故に、『ギュー、プチッ!!』と潰したくなるのは私だけでしょうか。
孫が可愛過ぎて「もう、食べちゃいたい」というおばぁちゃんの気持ちが分かった今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
さぁ今回は『政策保有株』について改めて見ていこうと思います。
ニュースや新聞などで見た・聞いたことはあるかと思いますが、では企業と投資家にはどんなメリット・デメリットがあるのか?などを見ていきましょう。
『株式』と聞くと『投資』をイメージする方が多いと思いますが、日本の株式では『投資』でなく『保有』を目的とする政策保有株式があります。
【結論】
♦︎政策保有株式は企業同士が互いに保有し合う日本特有の仕組み
♦︎政策保有株主はメリットもあるが、投資家にとってデメリットが多い
♦︎流通株式の定義見直しにより、政策保有株式は減少傾向にある
1・政策保有株式とは?
政策保有株式とは、
関係性のある企業同士がお互いに株式を保有し合うことです。
『株式持ち合い』とも言われ、日本企業特有の仕組みです。
政策保有株式は企業への『投資』よりも、取引先との関係維持や買収防衛などの経営戦略上の目的として『保有』がメインとなります。
政策保有株の歴史は戦後の財閥解体に遡ります。
旧財閥系企業が結束を強め、外資企業によって買収されるのを防ぐために利用が始まりました。
銀行などの金融業界を中心に利用が拡大し、1990年頃には上場株式の時価総額のうち、3割を政策保有株式が占めるようになっていました。
2・政策保有株式のメリット
政策保有株式には企業と投資家の双方にメリットがあります。
しかし、企業から見るメリットも投資家にとってはデメリットになるケースもあり、実際にそれぞれどのようなメリットがあるのか?企業と投資家の関係性を意識しながら理解すると簡単です。
⭐️『企業へのメリット』
以下3つのメリット
♦︎取引先との関係の維持・強化
♦︎安定株主の形成
♦︎経営の安定化
1つ目は『取引先との関係の維持・強化』ができることです。
複数の企業間での株式保有によって結束の強化や事業拡大の可能性もあります。
100%完全子会社にして結束をさらに強化するケースもあったそうです。
完全子会社化で結束強化はどうなんでしょうね?
権力を握られたようにしか思えないのですが……。
2つ目は信頼できる企業に株式を長期保有してもらうことで『安定株主』を形成できます。
経営陣の合意なく買収されることがなくなるので、敵対的買収の防衛ができます。
『個人投資家』には『株主優待』を実施して、安定株主を形成しています。
3つ目は『経営の安定化』ができることです。
株式を保有されるので、企業の経営件は株式を保有する企業が握ることになります。
しかし、株式が相互保有であれば互いに相手企業の意向を尊重する傾向にあり、企業の方針をスムーズに決めることができます。
(企業としてはスムーズですが、投資家からしたら議決権が行使しづらい環境です。)
⭐️『投資家へのメリット』
投資家へのメリットは以下の2つです。
♦︎株価の安定
♦︎事業拡大による成長性への期待
1つ目は『株価の安定』です。
基本的に政策保有株式は長期保有されるので、保有株式が多いほど市場での売買が少なるなるので株価も安定します。
しかし、これは株式の流動性が下がってしまうというデメリットにもなるとです。
2つ目は企業が取引先との関係を強化することで今後の『事業拡大の可能性』があることです。
事業が拡大され、業績が向上すれば株価も上昇する可能性もあります。
各企業の政策保有株式の方針については、各企業のIR情報から見れます。
3・政策保有株式のデメリット
1990年のバブル崩壊後から、次第に『政策保有株式のデメリットが問題視』されるようになりました。
相互保有のうち一方の企業の株価が下落すると、株式を保有する企業の経営にも悪影響を与えかねないからです。
そして近年では、企業間だけでなく投資家へのデメリットも問題視されるようになりました。
⭐️企業へのデメリット
企業には以下2つのデメリットがあります。
♦︎資本効率の悪化の可能性
♦︎相互保有でなく片方の企業のみ保有の場合、上下関係を生む
本来、事業投資に使われるはずの資本が成長性の低い企業の株式に投資されると、株式を保有する企業の資本効率は悪化してしまいます。
また、互いに保有し合っている場合では基本的に株式を長期保有するので、”資本の空洞化”が問題視されます。
”資本の空洞化”とは、本来は会社の成長に対して使うべき資金が持ち合い株式に使われることで、効率的な経営の妨げとなってしまう状況のことです。
もう1つのデメリットは、片方の企業のみが株式を保有している場合には企業間での上下関係が生まれることです。
というのも、『会社は株主の所有物』とも言えるからです。
1単元株ごとに議決権が付与されるので、他社に多くの株式を保有されると上下関係が生まれてしまいます。
⭐️『投資家へのデメリット』
投資家へのデメリットも2つあります。
♦︎『モノ言わぬ株主』を生んでしまう
♦︎以上に出る株式が少ない
1つ目は『モノ言わぬ株主』を生むことです。
”モノ言わぬ株主”とは、企業の株式を(多く)保有しているのに、議決権行使や経営陣との対話に消極的な株主のことです。
そのため、適切な議決権の行使や監視機能の低下が大きな問題となっています。
企業側のメリットで挙げたことが、
投資家のデメリットになることもあるとですね。
2つ目は、政策保有株式の利用によって市場に流通する株式が少なくなることです。
市場に出回るはずの株式の多くが持ち合い企業に保有されることになるので、市場での流通性が下がってしまいます。
4・政策保有株式から流通株式へのシフト
バブル崩壊から現在に至るまで、政策保有株式は徐々に減少傾向にあります。
各企業は政策保有株式を削減し、流通株式の割合を高める動きを見せているのです。
現段階で政策保有株式が多い金融業界でも、コーポレートガバナンス・コードの導入や改正などを受けて、政策保有株式の削減に力を入れています。
メガバンク3行を見ると、順調に削減しているように見えます。
しかし、金融庁によると事業法人間では政策保有株式の削減は十分には進んでいないと言われています。
’’
企業が保有する政策保有株式の総数は減少。
金融機関における持ち合い比率は減少しているものの、事業法人間等で縮減が進んでおらず、依然として高い水準にある。
’’
(金融庁)
⭐️『流通株式の定義見直し』
そして、政策保有株式削減の流れを加速させたのが『東証の市場再編』です。
特にプライム上場基準では『上場株式における流通株式比率が3分の2』『流通時価総額が100億円』と高い水準が求められています。
しかも、従来は持ち合い株や政策保有株式が10%未満であれば流通株式としてカウントされていましたが、市場再編では非流通株式ともみなされてしまいます。
上場企業にとっては大きな壁となり、今後も流通株式比率を上げるために政策保有株式の削減が進められます。
また、プライム市場は企業と投資家の建設的な対話を目指しているので、上場企業には『コーポレートガバナンス・コード』への対応が求められます。
もし政策保有株式を保有する場合でも、保有する場合の合理性や方針・検討方法などを開示しなければなりません。
日本株式市場も大きな転換点を迎えようとしています。
経済について学べば、それだけ準備ができます。
いい酒飲むために、しっかり準備をしておきましょう。
イエッサー。
高校野球も佳境に入っていますね。
甲子園が終わると夏が終わった感が出てしまうので寂しいですが、秋は美味いものが沢山出てきますのでそれを楽しみにするだけですね。
皆で鍋突っつきながら、酒飲みたいですわぁ〜。
それでは
今週も残り2日、適当に頑張りましょう。
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最後まで御拝読ありがとうございます。
皆様の何かのキッカケにでもなれば幸いです。
🐶ここでは『お金』『投資』『マインド』などを書いています。
『お金』は人生の全てに関わってきますので、そこの問題を解決すれば自分も周りの人も自分の望んだ人生が送れると思いのもと書いています。
気張らず『へぇー』くらいで見て頂けたら幸いです。
🐶今回のイッヌ🐶
ベターっと座るベルちゃん🐶💕