セントウルS
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■中京開催セントウルSの過去平均レースラップ
33.0-34.2=1.07.2 / 1.2秒前傾
ただ、今年のセントウルSは、
・阪神競馬場リフレッシュ工事に伴う中京開催
・秋の開幕馬場ではなく連続中京開催8日目
・先週の台風の影響でしっかり耕された翌週
で、例年よりも時計のかかる馬場だと想像しやすい。
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■主な1200m戦のラップバランス(良馬場3勝クラス平均)
中山 33.53-34.68=1.08.21
中京 33.95-34.44=1.08.39
小倉 33.33-34.41=1.07.74
阪神 34.15-34.28=1.08.43
中山 テンが下り坂/直線急坂/4角で緩める
小倉 テンが下り坂/直線平坦で時計が速い
阪神 コーナー長い/直線急坂で時計が遅い
他の1200mに比べて、
中京は、テンが上り坂で緩いスタートから、直線が急坂で4角でやや溜めて、直線を向いたときの加速力が問われる舞台。
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中京1200m勝馬の個別ラップ。
ここから分かるように、2F目で最高速を迎えた後、5F目(1000m)で10秒台後半付近まで再加速できることが望ましい。
ピューロマジックの速い逃げに対しても、加速がしっかりできることをテーマに。
アサカラキング
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スタートは12秒フラット。
前走に続いて2番手以降になりそう。3歳時は青葉賞に出走していた異色の短距離馬で、3歳冬のマイル~短距離路線転向から一気にOP馬に。
前走の函館SSは、2~3歩目の行き脚がつかず、路線変更後に初めての番手からの追走。初めての洋芝に加え、逃げられなかった精神的ストレスは敗因であろう一方で、元々ラスト1Fの減速が大きいタイプなので、格の壁に跳ね返されたという見立て。
トウシンマカオ
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テンは12秒~13秒で速め。
ただ、ここ2走は重馬場→1400m戦と連続して緩い体験、そして休み明け。本番は11秒台後半のスピードが求められる分、前哨戦でスタートのリズムをつけたい。
重賞連勝時は、ラスト2F目でしっかり加速して突き放すレースぶり。この加速力は、中京の舞台で大きなアドバンテージ。ただ、騎手は左回りでかかる癖を主張し、さらに長くいい脚を使うタイプであると。騎手のイメージは、求められる加速力とは違って、チグハグな感じは否めない。
ピューロマジック
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スタートは11秒後半で、日本屈指の速さ。
前走の北九州記念は、夏の小倉開幕週&1F目が坂の下り& 53kg の軽斤量で、テン 11.4 とどの馬もついてこれない単騎逃げ。2~3F目も、後続が同等の脚を使わざるを得ない10秒台連発の超前傾ラップ(32.3-35.6)を押し切り。
基本的な戦法は、初速のアドバンテージを活かしながら、肉を切らせて骨を断つ、スプリンターらしいレ型の減速ラップ。過去4勝すべてが直線平坦コース。今回の中京は、スタート上り坂&直線急坂で、直線の再加速が求められる舞台。前走よりも苦条件が重なるタイミング。
ママコチャ
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テンは 12.0~12.5 程度。
スプリント界で先行できるレベル。寒い時期は身体が動かないようで、重馬場だった前走含めた2走分は、評価を下げなくて良さそう。
直線の再加速はできるものの、先行脚質な分だけ減速が大きい。あと、カーブで膨れがちなので、京都1400mの大回り平坦コースがベスト。
ヨシノイースター
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4走前、北九州短距離Sからテン1Fのスピードが上昇。
丸山騎手はスタートが上手なんでしたっけ?それでいて、終いのパフォーマンスが変わらないので、成績が安定。過去のレース後コメントから、スタートの癖は掴んだようで、継続騎乗は心強い。
この舞台で求められる加速力は、同類の中山でトウシンマカオやサトノレーヴに劣るものの、それなりの加速→維持はできる。単勝までの上跳ねは感じないものの、複勝圏内の堅実さはある。
キミワクイーン
2走前の函館SS。舞台適性ばっちりなところを、二の足控えて中盤~後方。外を回して追い上げるも、トップスピード+持続負け。歳を重ねてもスタートは上手で、後方下げてからの追い上げ勝負が基本。L1Fで大きく失速するOP戦なら届くレベルになってしまったかな。
サウザンサニー
前走函館SSは、1分8秒台決着。2勝C同様、最内枠で窮屈でやや仕掛け遅れ。距離ロスは最小限だったものの、直線まだ余力があるように。
まだ奥がありそうな馬。追走が後方になるため、全開で追うには前が邪魔にならない外枠が欲しかった。ただ、その分ロスは大きくなって、格上げGⅡ多頭数で突き抜けられるほど強いかどうかは半信半疑。
ダノンスコーピオン
直線でやめてしまうことが多く、二桁着順が続いた。
ただ、2走前、京王杯スプリングCでは、転厩か距離か、最後までしっかり走りきって4着。復活の兆しを見せた。
前走、安田記念。格上げでペースアップ&大外で壁が作れずリラックスできず。直線、諦める挙動で大敗。前走のリズムを繋げられなかったのは辛い。今回は初の1200m戦。マイルでも後方になるくらいにはスタートは遅めで今回も厳しい戦いに。赤オッズ、本当に?
テンハッピーローズ
新馬戦以来の1200m戦。
テンは1400m戦で中団ほど。二の足は折り合い重視で遅めになるため、大外を回す大味な競馬が多い。その分、上がりは32秒台で強烈な末脚が使える。
6歳になって落ち着きが出てきたようで、ここからマイルへシフトしていく。スプリントとは逆ベクトル。トップスピードは証明済みも、休み明け・逃げ激流の追走苦・海外遠征の前哨戦の苦の舞台。
モズメイメイ
テン32秒台のハイペースを控えて上がり3位以内を連戦。
今回もテンが速くなるメンバーで期待できる。耐久力で好走してきた分、加速が求められる舞台は不慣れ。北九州記念の着差やアイビスSDのレベルまでが精いっぱい。
隊列想定
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ピューロマジックの逃げ想定。
逃げたいテイエム/アサカラがどこまで主張するかがポイント。ややスピード差があるので、大激流にはならないんじゃないかという見立て。ただ、賞金持ちのピューロは無理をする必要がない立場なのは覚えておきたい
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芝は、先週の台風&連続開催の影響でボロボロ。
それでも、土曜は見た目ほど内が死んでる印象もなく侮れない。
印
◎ ヨシノイースター
〇 トウシンマカオ
中京1200m戦のテーマ通り、直線向いてからの加速力実績組を重視。
スタートが成長し、安定感とオッズ期待値のあるヨシノイースターを最大評価。数年振りに買う鞍上がうまく導いてくれますように。次点は、重賞連勝のパフォーマンスが圧巻のトウシンマカオ。理想の外枠を引いて、突き抜けるポテンシャルは十分。
ピューロマジックの大激流に、御誂え向きのモズメイメイが来たらごめんなさいということで。